第2.5章 手紙
今回は少し短めです。
村での暮らしが3か月を過ぎたころ、ユノの家に手紙が届いた。
差出人の名前はプリン・ア・ラモード。
白の封筒に謎の焼印にされており非常に厳かだ。
俺「これってよくある王宮からの招待状だよな?」
ユノ「そうなのか?」
俺「う~ん・・・わかんない。でもなんでこんなものが届くんだ?」
ユノ「開けてみろよ!」
俺「お、おう。」
ぴりぴり
俺「えーと・・・」
先日はどうもありがとうございました。
つきましてはお城に招待したくお手紙さしあげました。
俺「ん?2行?しかもありがとう?どゆこと?」
ユノ「お城!?行きたい!」
目をキラキラと輝かせてまるで子供みたいだ。
俺「んー・・・でも俺そういうとこにがてなんだよなあ。」
ユノ「そういわずにさぁいこぉぜぇ~。」
少し絡みがうざいが全裸のところを助けてもらった借りがある。
ユノ「なぁなぁーいこうぜぇ~なぁ。」
俺「しょうがない・・・行ってみるか。」
画してお城に行くことになった。
♦♦♦
俺「そういえば場所が書いてないぞこれ。ユノどこにあるか知ってる?」
ユノ「ん。いや知らない。」
俺「・・・しらないんかい!!」
ユノ「うん。だって縁ないし。」
そんな元気いっぱい言われてもなw
俺「この家地図とかないのか?」
ユノ「あるよ。父が使ってた古いのなら。」
そういって彼女は木製の箪笥の3段目の引き出しを開け地図を取り出した。
彼女の言う通りかなり古いもののようでかなりくたびれている。
その地図によると中心部に城があってここはその南のほうナンパース地方らしい。
俺「つまり北に行けばいいわけだ。」
(でもこの世界にコンパスとかあるのか?)
ユノ「父はいつもこれ使ってたんだけど何に使うものかわかんないんだよね。」
そういって鉄製の物体をいじっている。
俺「ちょっとそれ見して。」
ユノ「ああ。」
俺「これは・・・コンパスだ。」
見た目が元いた世界のコンパスそっくりだ。
ユノ「コン・・・パス・・・?なんだそれがあればお城に行けるのか?」
俺「ああ、たぶんな。」
ユノ「んじゃ、準備していこうぜ!」
俺「それじゃあ服装はこれしかないしお金と地図とコンパスもって出発だな。」
その夜ユノは母親とずっと会話していた。
♦♦♦
ユノ「じゃあ行ってきます。」
母親に手を振り家を出る。
母「気を付けてね。」
ユノ「大丈夫!こいつが守ってくれるから!」
屈託のない笑顔でそういった。
俺(ちょ・・・恥ずかしい・・・)
ハーレムラノベの主人公はどうしてああも冷静なんだろうか。
赤面しつつ目線をそらしながらそんなことを考える。
ユノ「行くぞ。」
俺「おう。」
ウッドハウスに別れを告げ北へ歩む・・・