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night_stardust  作者: 便座から伸びる手の持つ大きな剣
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HEROを歌ってる場合かァー!!

バトルパート


たったそれだけ

ヒカルはサイボーグの製作の途中、男の細胞に異変が有ることに気付いた。

細胞の染色体の数が普通なら46本なのに、この男は56本と10本多いのだ。

ヒカルはこれを不審に思い、ゆっくりと調べることにした。

「何で細胞の染色体の数が十本多いのだろ?

おかしい…

ひょっとして、この人…

何かしらの特権とか持ってるんじゃ?

違っても…

嫌な予感がする。」

ヒカルの嫌な予感は的中するが…

まだその時ではない。

そんなときに千早が…

「身元を調べて分かったのだが、その者の名前は黒羽(クロバ) (リン)とかいう男のようだ。

例の宗教の一員らしい。」

「なるほどね。

うん、身元を教えてくれてありがとう。

千早さん。」

「では、サイボーグ化の研究、頑張ってくれたまえ。」

「うん。」

ヒカルは研究を再開した。



あざみ野の瑠奈のいる妥協カレー店…

そこに一人の客が来た

「あら?

貴方見ない顔ね。

旅行者?」

「はい。

私は西から旅行で来ました。

ここのカレーが美味しいんです。」

旅行者は正直な女性だ。

「西ね。

あなた、最近東に手を伸ばしてる宗教って知ってる?」

「知ってます。

しかし関与はしてません。

私、キリスト派なので。」

「そう。

あ、ここのカツ丼、私のお勧め。」

「そうですか。

でも生憎私はカレーを食べに来たので。

すみません。(そろそろこの街にある、死体を動かす事にするわ。)」

しかし、この少女こそが、今回の敵なのだ。



一方ヒカルの方は?

ヒカルの予感は的中した。

突然死体がヒカルを襲ったのだ、そう、ひとりでに動き出して。

「うわっ!

痛い!」

右腕を噛みつかれた。

しかしヒカルの右腕が異常に固い、噛みきれないのだ。

死体は歯をへし折れた

「死体は知能が無さそうだね。

僕の右腕を攻撃するなんてさ!!」

すぐに、動き出した死体の顔面に右腕でパンチを加えた、死体は思いっきり顔を凹ませぶっ飛ぶが、あまり効いていない、死体はもう死なないのだ。

「くそっ!

どうなってるんだ!?

僕を狙うなんて。

しかも死体が動いてるって来たもんだよ。

これをどう倒せば良いんだ!」

しかし、ヒカルは思い出せなかった、現在妥協カレーあざみ野本店にいる瑠奈の存在を、思い出せれば電話して助けて貰えるのに。

死体は問答無用で襲い掛かる、まるで一つの得物を捉えるライオンのように。

「…

これ、外に誘き出せれば僕から別の奴を狙うかも。」

ヒカルはうまく死体を避けて外に向かい走り出した。

しかし、死体は残酷に過ぎる時の中できっと少しずつ腐っていったんだ。

悲しくもない。

切なさもない。

ただどうして?繰り返されて来た事が、そう、こうして、繰り返されることが…

おっと「HERO」を歌ってる場合ではなかった。

さて、死体はヒカルを追いかけながら途中にいるヒカルの部下を食いちぎっていた。

血に餓えたゾンビだ。

恐怖はヒカルの所有する建物だけじゃなく、外に誘き出したらあざみ野にも及ぶ。

そんなことも知らずにヒカルは外に出ればどうにかなるって思っていた、それは大きな間違いなのに。

ヒカルは自分の施設の駐車場にたどり着く。

なんと、バイクを盗みピッキングでエンジンをかけた。

ヒカルはどこの尾崎だ…

で、ゾンビの方は、やはりヒカルを居ってきた、こいつも尾崎の如く盗んだバイクで走り出す。

そんなおいかけっこは、妥協カレーの前を通った?

「(あれ?彼処にいるのは知らない女性と…

亜澄さん?)」

ヒカルはきっちり目撃した。

瑠奈の姿を。

カツ丼食ってる少女の姿を。

瑠奈の方は?

「あれ?

ヒカルさんだね?

何かバイクで走ってるわね。

それに、ヒカルさんを追いかける奴もいる…

げっ!?

あれ、腐ってる!!」

瑠奈は事態を飲み込んだ、つまり誰かの特権で死体がヒカルを狙ってることに。

「!!」

旅行者の少女は焦っていた、何故店の前を死体が通ったのか?それを見て焦っていたのだ。

腕を確かに攻撃したのに、傷は服にしかない、そんなヒカルの姿を見た。

瑠奈を目撃しても、不運な事に電話を持っていなかったヒカルは、妥協カレーの周りをぐるぐる回るように逃げていた。

「くそっ!

早くこれをどうにかしないと。

それに、千早さんの依頼も果たせそうにないよ。」

ヒカルは焦っていた、旅行者?も焦っていた。

旅行者の素性はバレてはいけない、特に瑠奈には。

そんな時に瑠奈は

「そう言えば、貴女、名前は?」

なんと揺さぶるようにでは無いが、瑠奈は旅行者にこう聞いた。

「さだっ…いえ…佐藤(サトウ) 結香(ユウカ)

焦りのあまり噛んだ、それが、瑠奈にとっての疑惑に変わったら。

「貴女、なんで噛んだの?

焦ってないなら噛まないはず。

ひょっとして、貴女、ヒカルさんの命を狙って無いわよね?」

「ははははい!」

今ので疑惑が確信に変わった瑠奈は、すぐさまに心臓に圧力をかけた。

「むぐっ!?」

結香は突然に来た苦しみでもがく。

「貴女が…

ヒカルさんを狙う犯人、愚かね。

動揺のし過ぎが貴女を殺すのだから。」

そう言った瑠奈は拳を握った、それと同時にパーンと、結香の心臓が潰れた。

即死だった。


「お?

死体が転んで…

!!」

ヒカルは死体の乗ってるバイクが突然爆発し、吹っ飛んだ。

突然すぎて対応出来なかったが、地面に衝突するときに発するエネルギーをゼロにしてダメージを防いだ。

けど…

「死体が焦げて消えたよ…

はぁ…」

サイボーグの製作の依頼が果たせなくなってしまったヒカルはしょんぼりと施設に戻っていった。




葵の部屋──

「ああ、やっぱり、次の敵を倒したね。

最終的にやったのは瑠奈さんらしいけど。」

葵がパソコンいじりながら、こう呟いていた。

「葵君、御茶、持ってきたよ。」

ヒカリだ、彼女は御茶を持って、葵に渡した、葵は自分の作った動画の再生数を見ていた。

葵の作る動画は「夢の国チキンレース」タグがつく、危ない動画。

しかし、彼は消される心配は無い。

何故なら彼の部屋に入れるのはほぼ居ないに等しいからだ。

故にどうしようもない。

「ねえ、ヒカリちゃん。

あの時の話なんだけど、ヒカリちゃん、本当に時を越えたいの?」

「うん!」

「帰れなくなるって覚悟、出来てる?」

「もちろんよ。」

「じゃあ、明後日、行ってみようか。」

こうして二人のデートの約束が決まった。

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