リアル_ファイト_ライジング
「俺はもっと早くお前に会えていれば、わかり会えてたかもな。
俺はお前と真剣に殴り合って、いろんな事が分かった、一人の少女の為にお前は全力でぶつかってんだな。」
「そうだよ、――もう、今の僕にはヒカリちゃんが全てだからさ……
だから、僕は君と全力でぶつかる、だから、君も全力でぶつかって来て、――じゃなきゃ、ヒカリちゃんが悲しむはず、僕も君もそんなの見たくない筈だよ。」
彼等はもっと早く出会えれば友達になれてたのかも知れない。
「(二人共私の為にここまでぶつかって居られるの?
私、この二人の事が好き……
だから――争って欲しくない。
でも……)」
ヒカリは今の彼等を止める事は出来ない、だから見守るしかない。
「さあ、続けようぜ!」
侖の一言
そう、二人同時に顔面を殴り、腹を蹴ったり、足払い等の激しい攻防が続く、しかし、彼等は痛みを忘れて本気の一対一を楽しんでいた、最早今の彼等は誰にも止められない、そしてお互いが再び膝をついた。
「(何て激しい戦いなの?
もうお互いボロボロなのに全く止める気が無い……
それに今の状態だとどっちが勝っても――あと一発で決着が着きそう。)」
ヒカリは内心でそう思いながら、二人を見守っていた。
そして、二人は息が荒く、更には今にも崩れそうな膝で立ち上がる。
「ここまで良く戦った、と誉めてやる!
お前は今まで戦った奴の中で一番強い、――だから俺は全力を持ってお前を倒し、最高の勝利を得る!!」
侖は葵に向かって叫ぶ。
「そう来なきゃね。
でも、最後がどうなるかは、誰にも分からない、――僕が勝つか君が勝つか、それは、ヒカリちゃんを強く想ってる方が勝つはずだよ。
さあ、これで最後にしよう、――僕と君の因縁に今、決着を着ける!!」
「だな、行くぞ!
これで最後だァアアアア!!」
「うん!」
そして二人は前に向かって突っ込んだ。
「せやあああああ!」
「うおおおおおお!」
凄まじい雄叫びを上げて、二人は同時に拳を突き出し、結界のちょうど真ん中で激突した。
凄まじい衝撃が二人を包み……
「きゃあっ!!」
ヒカリは吹っ飛ばされた。
衝撃は二人の決着に邪魔が入らないように二人を包んでおり、二人の拳と拳がぶつかり合い、もう、腕力が物を言う状態である。
「楽しかったぜ、最高の戦いだった!」
「僕もだよ!」
今は侖の方が圧していたが、ヒカリが立ち上がり、叫んだ。
「葵君!!」
葵の名前を
「なっ!!」
侖は今ので少し隙が生じた、そして
「行くよ……
最大の拒……………絶!!」
何と、葵の右腕にエネルギーが溜まり、のエネルギーの力が侖を吹っ飛ばした。
「グハアッ!!
うっ……ぐっ……」
侖はおもいっきり叩き付けられ、最早立ち上がれない状態になった。
「ふっ……
俺の……敗けだ。」
侖は片手方膝を地面に着いていた。
「ヒカリ……」
「わ、私は……」
ヒカリは何か悲しそうな顔だが
「そんな悲しそうにすんなよ……
お前が誰を想っていても、俺の方に振り向かせるって決めてたんだ……
でも、――この様だ……
カッコ悪い所見せちまったが……後悔はしてないぜ……」
侖はヒカリの想いを受け取ったのだ、だからこんな事を言えるのである。
そして、葵の方を向いて
「光凪……
ヒカリを……頼むぜ……」
侖はヒカリの事を、葵に託す事を決意した、なぜなら、結界の効力で、自分の魂が抜かれるのだ、故に自分が最高だと認めた葵にヒカリを託すのだ。
「うん。」
葵は頷いた。
「……」
侖はやっと安心した笑顔を二人に見せて、倒れた、そして結界が彼を取り囲み、侖の魂が抜かれた。
これで黒虎の幹部は後一人である。




