RPGゲームの序盤のダンジョンレベリング用の雑魚モンスター娘に転生したイッチ 冒険者にスカウトされる
なんか頭にスト―リーが踊ってたので執筆しました。なんだこれって感じですが。
おれ。。。ダンジョンのモンスター娘に転生したんだけどなにか質問ある?
勇者が生まれる始まりの地。初めて行くレベル上げ用の初心者ダンジョン。
そんなどこにでもあるRBG美少女、美女、イケメン、イケオジ、ナイスマッチョのたくさんのキャラが実装されていた暴姫プロジェクト。。。
そんなゲームを前世のおれはしていた。んで。。。ここはどこかと言うとさっき話にあがっていた初心者用レベル上げダンジョン第3層。
まあなんていうか。そこの中堅どころの手強いモンスターがおれである。(雑魚の中では)心身自意識ともに男であったおれだが、今世は魔法結晶娘というモンスターである。
どうせ運営がモブさえも可愛いキャラを書きたかっただけだろっていうみんなのツッコミが聞こえてくるようだ。
だがおれの経験則からするとその考察は浅いとして言えりゅ。。。あ、かんだ。今のなし。
冒険者ってのは大体前衛は身体能力の高い男ってもんだ。だからモンスター側からの視点で言わせてもらえば美しい女性姿を真似るって点では生殺与奪をするさいに同情を誘えるし、何度も殺したくないって考えさせることができる。
だからなんだってわけじゃないんだが。まあとりあえずそういうことだ。
だがこの生存戦略も万能ってわけじゃない。特に美しく生まれてしまった個体は、モンスター美女が好きな性癖の貴族とかに売り飛ばされてしまったり。完全に牙を抜かれた状態でだ。
そっち系のやつらがおれたちの天敵ってわけ。
また毎日冒険者が来るので、おれは適当に殺されたりしながら時間を潰していたんだが。ふとある時気づいた。
痛いのは嫌だなって。そこでなろうのテンプレは他のモンスターを食って強くなろうってことだと思うんだけど。
なんか他の生き物を食い物にしてのし上がっていくって。。。弱肉強食なら当たり前なのかもしれない。だがひょっとするとひょっとするかもしれない名案が浮かんだぜ。突然おれって天才かも。
おれ、バカだから良くわかんねえけどよ。ひょっとして。現実世界の勇者の卵って強くならないまま命を落とすってこと良くあるんじゃねってこと。
しかもおれのスキル宝石タックルでそんなことになったらたまったもんじゃない。そうなったら世界滅びるくね?
ヤバい。とうとう真理にたどりついてしまった。
「でたなモンスター! 覚悟!!」
だから。。。おれは魔力とか良くわかんねえものに頼らずに、戦闘をより複雑化させ冒険者どもに立ち向かうことにした。
単調な攻撃。。。それはスキルを使ってのクールダウンを意識しての戦い方だ。威力を高めるようここぞというタイミングでダンジョンのモンスターは使う。
フェイントなどの駆け引きなしにだ。だがその対策はもう初心者なら頭を使わずにでも出来るらしい。
そこでおれはたくましく泥試合に持ち込んでやつらに簡単にはやられないようにした。しぶとく耐えて耐えて耐えて。
あとはまあ心の優しいおれだから命を見逃してやることが多かった。まあ魔力の暴発などで勝手に死んでいくやつがいたにはいたんだが。まあそれはノーカウントだ。
するとどうだ。やつらは頭を使って必死におれに立ち向かってくる。やつらの目から命をかけて夢を、冒険者を目指す覚悟が伝わってくる。
そして試合はやつらが今できる限界の技を使っておれを倒していったことかれこれn回目。。。
10年後もおれはモンスターだった。おかしい。そろそろモンスター引退したいのに。。。
ここは女神様があなたは良いモンスターとしてスタートダッシュの冒険者たちの良い道しるべになってくれました。
頑張ったあなたにご褒美あげましょう。人間になりませんかっていわれてもいいんじゃないか?
だがそんなものなかった。この世に神なんていないに違いない・・・。残酷な話である。
せっかく異世界に来て冒険者の育成頑張ってたのになあ。もうダンジョン引退しようかな。ボスでもないし。せや! 広い世界見て回ろう! もしかしたらもう2度と生き返れないかもしれないけど。
そうなったらその時だ。一回転生できるって分かったんだ。次もできるだろってなあ!
おれはダンジョンを抜けだして旅に出た。モンスターの身体ってすごい足が速いんだぜ!?
必ずしも優れた能力が報われるとは限らない。。。
なんせあっという間に数百メートル進んだところで、化け物じみた強者のオーラを放つ男女に囲まれてしまったのだから。
やつらは3人組だった。3対1とは卑怯である。おれはあっという間に見つけられ茂みに隠れているところを引きずり出された。
どこぞの為政者とも見まごうほどの威圧感がある彼らの中で年齢が上と思わしき男がいった。
「ま、まさかここまでダンジョンのモンスターが出ているとはな。ギルドに報告を急がねば。」
「お、おれは悪いスライムじゃないよ!」
「なにを言っているのだコイツは? ん? なんかお前見覚えあるな?」
「私もそう思ってた。まさかね?」
「お前らもかよ? 実はおれもなんだ・・・。」
「・・・。」
「・・・。」「・・・。」「・・・。」
なにこの時間。しかしS級冒険者がおれみたいな雑魚モンスターなんか相手にするんじゃねえよッ!
声を大にして怒鳴りつけてやりたかった。
「おれたち3人一応歴代最強の勇者になったんだ。」
「へ、へえ~・・・。頑張ったんだな。坊主。」
「やはり知能は人間の5歳児くらいはありそうですね。」
5、5歳児だって!? ば、ばかにするなよ!?
「・・・。」
だがここで声をあらげりゅ、ゴホンッ。荒げるのは三流のやり方だ。賢いものはいつだって勝機伺うものなんだ。諦めるまでは試合終了じゃねえんだ・・・。
やべえ。歴代最強の勇者3人に隙なんてものはなかった。さすがに最強だった。おれつみました。ここは潔く死のう。数百メートルだったけどおれは確かに5分は冒険したんだ。
おれは頑張った。だから杭なんてねえ。
そっと目をつぶる。ああ。風が心地よい。なるべく痛くなく殺して欲しい。
「い、痛くしないで・・・。(カタカタカタ)」
おれは・・・。なんてことを口走ったんだ。ああ。もういっそのこと、こ、殺してくれええええええええ!!!
「くっころ!!!!!!!!」
「なあ。モンスターさんよ? 良かったらおれたちと世界中を飛び回る冒険に行かないか?」
「ええ!?」
「私たち最強すぎて、魔王やら邪神やら瞬殺しちゃったの。だから世界は平和で退屈っていうか。まああの時あんたと戦わなければ、自分の限界まで挑戦してここまでのし上がることも出来なかったから。」
「そ、そうなのか。」
どうやらおれの命をとるきはないらしい。
しかもなんだかんだ感謝されて、言われるがままにされていたら、(逆らったら殺されそうだし)始まりの街で洋服を買ってもらったりおやつをおごってもらったりした。
残念ながらこの世界のヒロインやサブヒロイン、メインキャラにはまだ一度もあってないけれど、いつか宝石っぽくてあほっぽかった虹色の髪を黒髪にイメチェンしたおれの姿を彼らが見たらどう思うのだろうか。
とりあえず、死ね!モンスター!と刺されなければ良いかなっておれは思っている。
始まりの街をあとにする日の朝、最初にいった洋服屋の店員のおじいちゃんがおれにボソッと言った。
「嬢ちゃんや。。。もう街中で肌をあんなに堂々と見せて歩いてちゃいかんぞ? せっかくそんなに美少女なのにもったいない。あとこれは選別だ。」
なんか変な薬袋を渡された。着付け薬が入っているらしい。裸になりたい願望を抑えて洋服を着たくなる効果があるそうだ。
「んあ~~~~~~~~~!」
おれの居たたまれない絶叫が夕日をかけていった。
あいつら・・・。おれにマントの一枚くらい貸してくれても良かったんじゃない!? ねえ。おれが悪いの?葉っぱが必要だったってこと? どうやらおれの異世界生活は前途多難らしい。
読んでくれてありがとう♪