3.食べ物の定義ってなに?
はあ、ヘビ、ヘビね〜。
私は洞窟内で1人うだけでいた。
まあ、アリとかよりはいいよ?
何10倍も。
でもさー、ライオンとか、オオカミだったらよかったなって思ったり?
手足さえついてないんだよ、私。
もう小鳥でもいいよ、飛べるし。
それが、ヘビ。
ぶっちゃけ、あんま強く無いよね。
というか、弱いわ。
ヘビの攻撃手段ってなによ。
締め付けとか?
あとは…、あっ、毒か。
そうそう、ヘビには毒があったね。
毒。
けっこう強いと思うけど、私の毒、そんなに敵さんに効果あるかな?
めっちゃ弱い毒しかないヘビとかもいるらしいし。
そもそも毒、ある?
――けっこう毒の無いヘビ、いるよね。
…え、毒無かったら多分詰むぞ。
……あるといいな!
まあ、この件は後まわしにしよう。
ちょっと考えたくない。
今一番考えないといけないのは…。
そう、食料。
元々お腹はすいてたけど、色々考えてさらにすいた。
取りあえず、鏡にした水たまりから水を飲む。
……地味に美味しいのがちょっと苛つく。
天然水だからか。
水だけじゃお腹いっぱいにならない。
そらそうか。
水だし。
この辺に食べられるもの、あるかなー。
キョロキョロ。
うーん、洞窟の壁しかない。
キョロキョロ。
うーん、洞窟の壁しかない。
キョロキョロ。
うーん、洞窟の壁しかない。
前、右、左と見たけど、ものの見事になんにもないね。
じゃあ最後、後ろ。
キョロキョロ。
あっ!
あった!
あったよ!
食べられるもの!
そう、さっき私が出てきた卵の殻!
食べれるか?
いや、食べる!
食べてやる!
タマゴヘビっていう、その名の通り鳥の卵を食べるヘビもいるらしいし。
それに結構ヘビの卵の殻は柔らかい!
青虫だって生まれたら自分の卵の殻を食べる。
なら、食べられない道理は無いはず!
ということで卵の殻の前まで戻り、いただきます!
ガブッ!
シャクシャク。
シャクシャク。
シャクシャク。
ふー。
ごちそうさま。
一気に食べちゃったよ。
残してたほうが良かったよね……。
卵の殻の音がパリパリとかじゃなかったのはちょっと意外だったけど、マズくは無かった。
けど、美味しくも無かった。
まあ、贅沢はいってられないよね。
ふぁ〜あ。
眠い。
ご飯を食べるとなんか眠くなるよね。
まだ考えないといけないことはあるけど、とりあえず寝るか。
私はとぐろを巻いて、寝た。
おやすみ。