1.プロローグ
う~ん。
私は目をあける。
私がそこで目にしたもの、それは。
ゴツゴツした壁、同じく地面、そして。
卵の殻。
…卵の殻?
おかしい。
まだ、壁と地面は分かる。
まあ、何で私の目にうつってるのかは謎だけど。
問題は卵の殻だ。
この、だいたい端から端まで5m?ぐらいの円形の部屋で、ぽっつーんとある卵の殻。
あやしい。
というか、おかしい。
私、なんでこんなところにいるのかな?
来た記憶無いんだけど。
というか私、死んだのでは?
あっれー。
これは、あれかな。
あれなのかな?
最近流行ってる、いや、流行りは過ぎたのか?
まあ、とにかく。
…え〜と、これは、そう。
異世界転生。
かな?
とりあえず、ここが自分の部屋じゃないことはよーく分かった。
まあ、ひとまずは現状確認だ。
展開が速い?
こういう理解できない状況に出会った時、人は何かを考えたくなるものなんだよ。
例えで言うと、「素数を数える」みたいな?
あってるよね?
で、現状。
その1、ここはおそらく洞窟である。
その2、卵の殻以外なんもない。
その3、おなかすいた。
うん、こんなもんか。
3番だが、これはふざけては無い。
大問題だ。
ガチめにお腹がへっているのだ。
ふざけては断じて無い。
無いのだ。
げふん、問題はもう一つある。
私、どう考えても足で立ってない。
なんで分かるのかって?
なんというか、めっちゃ地面を感じるからだよ。
語彙力がない?
……知ってるよ!
でも、皆この状態になってみ?
語彙力が消えるから。
何なら、私が保証してやるよ。
違う、私は自分の語彙力の話をしたいんじゃない。
大事なのは、私が足で立ってないってことなんだよ。
足で立ってない=人間じゃない。
OK?
まあ、つまり私が言いたかったことは。
―――これは転生は転生でも人外転生だね。
っていうことだよ。
次話から本編って感じですね。これは前書き。(プロローグやろ)