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最後の最後の休みの日

作者: 秋葉竹



君の声が

とてもちいさすぎて聴こえないよ

だからいっしょに歩いていても

うつむいてしまうんだ


休みの日

まっぴるまの緑の公園は

家族づれが多くて

なんだかみんな幸せそうに

みえるよ


やさしい風が吹きわたる


ほんとうに

幸せな

笑顔ばかりだったら

それは

すこし

ほんの

すこし

羨ましいとか想ってしまいそうだけれど



とても明るい光のなかで

私たちはふたりとても近すぎて

ふたりでひとつの

影になっているようだよ


だれも気づかないけれど

その影は

君の求めているものではなくて

私のなかにいる

ちいさな鬼のもの


「……………」


ほらね

また

聴こえないね

君の声


もっと自由に

生きていいんだよって

いってあげたいけれど


それが君の背中を押すことになるとは

ぜんぜん想なくて

うつむいて

黙っている

そんなとき

やっぱりやさしい風が

首すじを撫でるみたいに

ふたりにも吹いてくれた


すこし

君が

微笑ったので


私は

泣いた














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