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剣戟のおぺれーしょんっ!  作者: 時雨時
第1章 特殊騎士団ラ・シーア
22/43

22 東雲に決意は実って

思ったよりも長くなってしまった過去編、終了しました。そして第1章終了でもあります。

ここから始まる5人の物語を見守って欲しいなぁと第22話です。

「な、なんだぁこれは一体……」


 鎮静化されたヴァータ兵士達を背に、唖然としてギルベルトは呟く。

 目の前には王城壁の落とされた木格子の門。そしてその奥には、轟々と渦巻く大量の水が消火されつつある火事に照らされていた。






「落とすわよ!」


 月奈の声と同時に、夕月達3人は着地の姿勢を取る。

 今からこの大渦を消失させる訳だが、もちろん、無作為に渦を止める訳では無い。


 この大通りの先、5フィム先の王城近くから騎士が補足出来るように渦を止めるのだ。

 最初から戦闘に参加していればまた違った作戦が取れたのかもしれないが、如何せん武器が武器である。遠くで眼を光らせていてくれる方が彼女にとっても安全だった。

 予想外の展開に、彼女を無視した戦闘になってしまったが。


(皮肉にもその判断が吉と出たわね)


 じっと騎士の位置を確認し、月奈はタイミングを測る。


 全く彼女の存在を悟らせない戦闘だったお陰で、恐らく着地後の騎士の注意は私達4人にだけ向くだろう。

 その隙を狙い撃つ。


「備えて!」


 月奈が叫ぶと同時に、今まで広場を水没させていた大量の水が一瞬にして消失する。

 支えを失った皆の体は宙に放り出され、自由落下を始める。

 勝負は一瞬。魔術回路が変性する刹那だけが勝機だ。

 5つの影がほぼ同時に着地する。


 人は普通、高いところから着地した時、衝撃を吸収する為に大きく屈む。それは騎士も例外ではなく、鎧を着ているとは思えない柔軟な姿勢で着地していた。

 どう足掻いても攻撃の届かない距離。

 だから───彼女に任せる。


「燐!!」


 月奈が叫んだ。




「おーけい。──Beyond Barrett Arts【Third Fire】」


 ガガガン!!


 間髪入れない3発の銃声。

 放たれた弾丸は5フィムの距離を一瞬で消し去り、寸分違わずに騎士の両足と頭を撃ち抜いた。




「今よ!」


 対物ライフルの重い弾丸を諸に受け、完璧にバランスを崩した騎士は、不意打ちだったことも相まって無防備に倒れた。

 月奈の号令とともに4人がそれに飛びかかり──






「ここまで縛れば大丈夫かしらね」


 数分後、純白の騎士は後ろ手に縛り上げられ、何も出来ないようにされていた。

 そこへ、ギギギと重苦しい音を立てて上がる門からギルベルトと騎士、衛兵が広場に入ってきた。


「無事か!?」

「えぇ、なんとかこの通りよ」


 ギルベルトは広場に点った篝火のもと、目の前の月奈、そして広場の至る所で騎士や衛兵から賞賛の嵐を受けている他4人の様子を見て、一先ず安心したようだ。


「ギルベルト、そっちはどうなったの?」

「ああ、君達の頼み通りにしている。もとより戦う気も無いようでな、縛り上げずとも大人しく従ってくれて助かっているぞ」


 夕月の質問に返ってきたあの兵士の答えは、概ね5人の想像通りだった。


「今回の襲撃に連れてこられた兵士は皆訓練もされていない一般人。元から騎士1人で圧倒する予定だったから数で脅す飾りの為だけに連れてきた……と、まぁ何となく納得のいく答えね」


 月奈は、少し離れたところに大人しく捕縛され、座っている騎士を見遣り、嘆息する。

 確かにあの騎士さえいれば、兵士が役立たずとも王都を陥落出来る可能性すらあった。


「騎士の中からは、君達の連携の不足を懸念する声も上がっていたが……よくぞやってくれた」


 力強いギルベルトからの賞賛に、月奈は深く頷く。

 そして口を開きかけたその瞬間、


「月奈危ねぇっ!!」


 咲の声。

 次に、赤い液体。

 押し退けられ、地面にへたり込んだ月奈を庇うように両手を広げて、咲が立っていた。


「ガボッ…」

「咲ぃっ!!」


 バシャリ、と月奈の顔に鮮血がかかる。咲が大きく吐血するのを見て、夕月が叫ぶ。

 咲の目の前には件の騎士、否、その前に誰かが立っていた。

 漆黒のドレスを身に纏い、感情の無い顔をしたその女性は、青みがかった銀髪をサイドポニーにしている。


「さ、き?」


 呆然と名前を呟く月奈。膝から崩れ落ちる咲の腹は、真っ赤な槍が貫通していた。

 先端から末広がりに鋭く棘のようなものが伸び、技巧を凝らした真っ赤な刃は、月奈の目の前で止まっていた。


「奴を捕らえろ!!!」


 素早く反応したギルベルトの号令に、騎士が一斉に飛びかかる。


「!?!?」


 しかし、大量の精鋭に囲まれたにも関わらずその女は忽然と消えた。──純白の騎士の騎士と共に。

 魔術でも使ったのだろうかと、呆然とする騎士達だったが、広場に響く叫び声で引き戻された。


「咲!咲ぃ!!」


 泣き叫ぶ月奈の傍らには、目を閉じた咲が横たわっている。

 槍は抜けているが、その腹には大きな穴が空き、真っ赤に染っていた。


「なんで…どうしてよ!お願いだから……目を開けて…」


 咲の胸に顔をうずめ、縋るように泣き付いている。


 どうして。その言葉が、月奈の胸に深く突き刺さる。出会いは最悪だった。でも折角仲直り出来たのに、どうしてここでお別れなのか。どうして──月奈を庇ったのか。それを思うと、泣き付かずにはいられなかった。


 この傷は致命傷だ。その場にいる誰もがそれを悟り、悲痛な面持ちで2人を囲んでいる。治癒術師を呼びにギルベルトが遣いを走らせたが、間に合うかどうかも怪しい。


「月奈……」


 夕月が傍に寄り、月奈の背中を摩る。

 肩を震わせて嗚咽を漏らし、離れ難いように咲の体にしがみつく月奈。

 すると、


「う……」

「咲!!」


 月奈の悲痛な願いが届いたのか、咲の目が開いた。

 苦しそうに呻き、咲は月奈の頬に手を当てる。


「よかっ…た、無事…ゲホッ、だったね」

「なんで…咲ぃ」

「泣くない泣くない……()()を守れて死ねるなら…それもいいさね」


 その言葉に、いよいよ月奈は耐えられなかった。

 大粒の涙がボロボロと零れ、咲の胸元を濡らすのも構わずに擦り付いた。


「咲ぃ!!」


 月奈が叫ぶのと、()()が起こるのは同時だった。


「あ…?」


 さっきの弱々しい声とは打って変わり、張りがある変わりにとても腑抜けた声を上げる咲。

 その変わりように、月奈も顔を上げた。


「え…?」

「傷が……」


 咲の体に空いた穴が無くなり、辺りに飛び散っていた血も、跡形もなく消え失せていた。

 月奈は周囲の人物を見るが、治癒魔術を施したらしい人も見当たらない。そもそも、その場の誰かが何かした訳ではないと、全員の驚愕する顔が如実に語っていた。


「どういうことだ……?」


 心底意味が分からない、と言った声音で燐が呟く。

 つまり、誰も気付かない内に、誰も意識しない内に──意識の範囲外で、何かが起こり、咲の傷が消えたということだった。


「とりあえず、咲は念の為治癒術師に見せよう。さぁ!みんなも作業にかかってくれ!」


 全員何が起こったのか理解出来ないまま、呆然と立ち尽くす中で、ギルベルトが真っ先に声を上げた。

 その一声で、再び騎士たちも動き出し、事態は収束を迎えた。


「大丈夫か?」


 ギルベルトは一通り騎士に命令を出したあと、もう一度咲に容態を聞く。

 咲はまだ、自分の身に何が起こったのか分からない様子で、


「あ、あぁ……多分、大丈夫だ」


 と、眉をひそめて返す。


「咲、お腹は本当に空いていた?」


 夕月の質問に、咲はお腹に手を当てて答える。


「あぁ…今も若干感触が残っている。気持ちが悪い。でも……はぁ、やっぱり塞がってるね」


 服を捲り、自分のお腹を確認するが、そこには血や傷の1つもない綺麗な肌しかなく、とても先程まで大きな風穴が空いていたとは思えなかった。

 嘆息する咲だが、そこへ突然月奈が抱きついた。


「うぇぉっ、月奈?」


 びっくりして妙な声を上げる咲だが、月奈がポツリと1つ、


「良かった……」


 と漏らすものだから、すっと優しい目をしてその頭を撫でた。

 状況も落ち着きを見せたところで、ギルベルトが口を開く。


「さて、君達に聞きたいことがある」


 その真剣味を帯びた声音に、5人は表情を引き締めた。


「何故兵士を殺さないでと頼んだのか」


 純白の騎士との戦闘の前にギルベルトに頼んだこと。それが、「今回の襲撃に関わっている兵士を殺さないで欲しい」ということだった。

 それを頼んだ張本人である夕月が、その質問に答える。


「王都内での兵士の対処をしていた時にね、親子を殺そうとする兵士に出会ったの」


 あの兵士は、何かに必死なように見えた。

 付け加えれば、腕を折られた他の兵士はどこか諦めたようだった。


「だから私思ったの。彼らは全員、望まずに連れてこられたんじゃないかって」


 王都にも衛兵という存在はいる。しかし、彼らは全員志願してその職に就いているし、命の危険がある事も覚悟して来ている。

 しかし、ヴァータの兵士達にはそのどれもが無いように感じられた。


「覚悟がないまま連れてこられて、覚悟のないまま戦わされた。……脅されて」


 その考えを肯定してくれたのが、あの火事現場で助けた3人の兵士だった。

 無理矢理連れてこられた上、「戦果を上げろ。さもないとお前を殺す」などと理不尽なことを言われれば、そして戦果を夕月達に阻止されれば、諦めたくもなるだろう。躍起にもなるだろう。


「そんな横暴、否定したくなるのが私なの」


 民を虐げ、御上だけが潤い、その果てに大陸がヴァータに支配されるのなら。

 それが彼らのやり方なら、全力で阻止したいと思った。

 へし折ってやりたいと思った。

 そうして、民を救いたいと思った。

 だから、そうした思いを打ち明けて、夕月は1つ提案をするのだ。


「私達は王立騎士団、特殊騎士団。でも王国を守る為とはいえ、罪のない相手を殺すのはしたくない。だって、真に悪いのはヴァータの軍部の上層だけよ」


 誰が始めたことなのか、今やヴァータ国はその国土の大きさに任せてナスチア大陸の中央に鎮座し、周囲の国々に戦争を吹っ掛け、果てに支配しようとしている。


「だから───アクターリアの民も、ヴァータの民も、ナスチア大陸に住む全ての民を、奴らから護れる剣になりたい」


 ()()というのが誰を指すのか、まだ夕月にも分からない。ヴァータ国上層部の人々かもしれないし、もしかしたらヴァータ国王1人の画策かもしれない。


「そうか……厳しい、道になるぞ」

「大丈夫、覚悟はっ!?」


 神妙な面持ちで頷く夕月の言葉が突然切れる。見ると、咲がニヤニヤと夕月の肩に腕を回していた。


「な〜に1人で覚悟決めてんだい!オマケに『否定したくなるのが私』〜なんて、アタシ達も入れろっての!」


 その光景に目を丸くするギルベルトだが、他の3人もそれに続いて、


「そうね、夕月が覚悟したなら、()()の私達も覚悟を決めないとね」

「そうだな」

「随分大きな話ですが…頑張りましょう!」


 と、結果的に夕月の覚悟も聞けず仕舞いで、てんやわんやとなってしまった。

 ギルベルトは自由奔放な少女達に、困った笑いを浮かべるしかない。


(大陸戦争が始まってからというもの、何度か戦いが起きたこともあった。護国の為とはいえ、兵士を殺して帰ってきた時の気持ちはどこか空虚だった………なるほど、面白い子達だな)


 その困った笑いも直ぐに、目一杯口角の上がった元気な笑みになり、ギルベルトは大きく笑う。


「はっはっはっは!!!その様子だと我が覚悟を問うのも無粋というものだな!!」


 楽しそうにふざけ合う、新しく騎士団に入った5人の少女。

 彼女達はこれから特殊騎士団として、普通よりも難しい事件や敵を相手にするだろう。

 時には強大過ぎる敵の前に、膝をつくこともあるかも知れない。

 だが必ず、それを突破してくれるだろう。彼女達は1人ではない。誰かが必ず支えてくれるのだから。


 ギルベルトはその確信を胸にしまい、5人に向かって敬礼する。わちゃわちゃしていた5人もそれに気付き、敬礼を返した。


 いつの間にか曇天の夜が明け、東雲の空が見え始めていた。






「ほ〜、それで下っ端は極力殺さず、ヴァータの上層だけ狙おうっちゅう今の王立騎士団の方針になったんやな」


 ギンがなるほどと言うように相槌を打っている。

 ビビも感心した様に溜息をついて、


「『私達の私達たる所以』、ねぇ…」


 と、月奈の話初めの前置きを反芻した。

 時刻は朝刻の1。地球で言う朝の1時だ。日付けが変わったというのに酒場の喧騒は止むことを知らず、「狩人の食卓」の広場中央に位置するステージでは、楽器を持った一団がアンコールに応えていた。


「それから1年、さしたる戦闘も起きず、ヴァータはナスチア大陸各国とも睨み合いの状態よ」


 空になったグラスを覗き込みながら月奈は言う。

 それに、ギンがある事を言い出した。


「なるほどな、それでか。たまにウチに来る騎士団員が言うてんで。『中途半端に生かして王都に招き入れ、無駄に反乱の危険を高めた堕落組織。挙句の果てには大将首だけ狙う不届きな輩』やってな」


 その言葉に、全員の空気が張り詰める。

「生かして」というのは言うまでもない、王都襲撃事件に関わっていた兵士達の事だ。

 あの後、兵士達をヴァータに送り返す訳にも行かず、王都で住んでもらうことにしたのだ。


「戦果を上げなきゃ()()()殺す」と限定されていたものの、家族を殺される可能性も無きにしも非ずだったが、民からの不信が募るのを恐れてそこまではしないだろう、と踏んでのことだった。


 その緊迫は永遠に続くかと思われたが、


「別に、いいんじゃね?」


 と、それを破ったのはビビだった。


「「「え?」」」


 困惑して顔を上げる5人。

 それでもビビは5人に笑いかけ、


「別にヴァータの人が王都に住んでたっていいじゃないか。だって──」


 と、近くの男性店員を手招きする。


「どうかしましたかビビさんってうわぁ!?」


 そしてその顔をむんずと掴んで燐の方に向かせる。


「ほら!あんたこの顔に見覚えあるだろ?」


 男は少し考える素振りを見せたが、直ぐに思い当たる節を見つけたようで、


「あー!1年前俺を助けてくれた人じゃないですか!」


 と燐の手を取り嬉しそうに言った。

 燐も、相手が誰かに気付いたようで、


「あ、そうかあの時の──」

「そうです!崩れた家の下敷きになっていた所を助けていただいた()ヴァータ兵士ですよ!」


 まだ若そうなその男は、命の恩人に出会えて心底嬉しそうだ。

 燐も普段は無愛想な表情を少し緩ませ、うんうんと頷いている。

 その様子を微笑ましそうに見ていたビビが再び口を開き、


「他にもほら、あの楽団の真ん中にいるやつ、悠依あんた知ってるんじゃないの?」


 と、ステージの上でヴァイオリンを弾いていた男を呼び寄せた。

 壇上から降り、悠依達のテーブルに近付くと男は、


「お久しぶりです、騎士さん」


 と、少しはにかんでそう言った。


「あ!ヴァイオリンの方はあなただったんですか!」

「えぇ、ヴァータ兵士を辞めてここに住んでから、幸いにもあそこにいる楽団長さんが僕の腕を買ってくれたんです」


 と、少し離れたテーブルに1人で座って盃を傾けている初老の男を指さした。

 男はそれに気付くと、悠依に向かって会釈どころかにぱっと笑って手を振った。中々厳つい印象だが結構お茶目な性格のようだ。この際お酒が入っていそうなことは無視しよう。


「どうかしましたか、悠依さん?」


 すると、ヴァイオリンの男は少し俯いた悠依に心配そうに声をかける。

 悠依は聞き辛そうに、途切れ途切れに質問をした。


「あの……周りの市民の皆さんから避けられたり、疎まれたりなどは……されていませんか?」


 その質問に、他のみんなや意外な再会で会話に花を咲かせていた燐と店員も話を辞め、男の返事に耳を傾けた。

 しばらくの沈黙の後、男は口を開き、


「いえ、全く。むしろヴァータにいた頃よりのびのび暮らせていますよ!農業なんかせず、楽器を弾いて暮らしたいという夢も叶いましたし、あの時悠依さんに助けてもらっていなかったら、確実に死んでいたでしょう。そう考えると──悠依さん、いえ、私の他にもヴァータ兵士を救ってくれたラ・シーアの皆さんには、感謝してもしきれません。他の兵士の皆さんもそう言ってました」


 と、最後に微笑んでそう言った。

 それにビビはうんうんと頷くと、


「な〜?騎士団員の一部がなんと言ってようと、この子達はアンタ達に感謝してるんだよ」


 と、気持ちのいい笑顔で5人に向かって言った。

 5人は少し目を丸くしたが、直ぐに月奈はふふっと微笑んで、


「えぇ、そうね。私達の選択は、間違っていなかったと思うわ」


 と、それを皮切りに、再び5人と男2人の間に賑やかな空気が戻った。


「ん〜?なーんでちょっと嬉しそうなのかな、ギン?」


 やり取りのあいだ、一言も発さなかったギンに、ビビはその顔を覗き込みながら聞く。

 見ると、ギンは微笑んで、目の前のラ・シーアの姿にとても嬉しそうに見えた。


「別に。この姉ちゃんらがおれば王国は安泰やなって思っただけや」


 そう言ってギンは、長らく座っていた席を立つ。


「さっ!仕事や、しーごと!」


 そう自分を奮い立たせながら。


「はぁ…」


 その背中を見て、ビビは1つため息。そして腰に手をつき、笑って、


「全く、素直じゃないなぁ」


 と、呆れたように、しかし楽しげに言うのだった。


 ──ここはフェムセル。ナスチア大陸東端に位置するアクターリア王国の王都。

 そこにはラ・シーアと呼ばれる5人の騎士がいて、毎日護国の為に奔走し、大陸戦争の戦線に立っている。


 そんな5人の毎週末恒例の楽しげな宴が、今日も夜空に響くのだ。

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