24 いつか守られる未来
仲間となるはずの人物に関する情報に、俺はなんだか嫌になってしまう。
ランディといい、そのエルリック氏といい、個性に溢れすぎだろ!
なんていうか……うまくやってけるか心配になる。
「ああ、そんな顔すんなよ。大丈夫だって、オレがフォローするし、フェイトやランディも悪いヤツじゃない。エルリックだって普段は寡黙なヤツだからな? いつも彼女について呟いてる訳じゃないから」
「そうなんですか。あ、いや、そうなんだ」
「ははは。そんなに難しいなら、オレ相手には敬語でもいいぜ? ただし、誰も見てないところで頼むぜ。もし見られでもしたら、仲間なのに上下関係があるのかとか、オレが召喚者をいじめてるとか、根も葉もないうわさが立つからな」
「あー。すいません……ほんとすみません……」
迷惑をかけてしまうことがありありと分かる。
分かってしまうのに、直せない自分が悔しくてならない。
セシルはにかっと笑って、俺の背中を叩いた。
ステータスの耐久(物理防御)は低いが、俺だって一応大人の男だ。
そこは頑張って耐えて見せる。
……なんとか踏みとどまれた。
「お、魔術師の割に頑丈じゃねえか。結構、結構」
「俺だって、向こうでは大人の部類に入るから。これぐらい余裕だし」
「ははっ! なるほどねえ。じゃあな、また会おうぜ」
次会うのは、降臨式のときか? と言いながらセシルは去っていく。
降臨式ってなんだろ。
あとでリーンに聞いてみよう。
セシルの後ろ姿が見えなくなってから、俺は歩き出す。
彼とは反対方向、王城の奥へとだ。
どこまでもいい人だった。あの人には迷惑かけたくないな。
しかし、俺は知らなかった。
魔術師である俺は、騎士のセシルにさんざん頼ってしまうことになるとは……。
まったく知る由もない。




