20 知力300達成
前回のあらすじ。
ファイアと言ったらイーゼルが砕け散った。
え、炎の魔法だから焦げ付くんじゃないの? 違うの?
呆然としている俺に、リーンが駆け寄ってくる。
「す、すごいです。一発で壊してしまうなんて。ちょっと鍛え過ぎたかしら」
「え、マジで?」
「ちょっとステータスを測ってみましょうか」
リーンの言葉に誘われて、俺は水晶玉に手をかざす。
現れた数値は……知力302。とっくに目標は達成していたらしい。
リーンもあっけに取られている。
いや、まあ、毎日果物たくさん食べてたし?
細切れだったし?
昨日は本読みながら寝ちゃったし?
おでこにあと付いてるし?
ケータイ小説は何度も読み返して、ボーナスを稼いだし?
「そうでしたか。もう旅立ちのときだったのですね」
寂しいような気持ちと嬉しい気持ちがないまぜになって、なにを言いたいのか分からなくなる。
何も言い出せずに止まっている俺を、リーンは覗き込んだ。
「でも、まだ終わりませんよ。次の目標がありますから」
「え」
「次はSPを300……いえ、500まで上げます!」
「いま150なんだろ? 無理じゃね?」
「いいえ。アキラさまはできる子であることが分かりましたし。もっと頑張っちゃいましょう! 大丈夫です、SPは一気に+10ずつ増えたりしますから、すぐですよ、すぐ」
「ほんとに?」
「はい! 魔法を対象の敵に放つ術も身に付けなければならないですし、まだアキラさまの装備が整っていないので」
「あ、うん。はい」
後半に力が入り過ぎて怖い、と俺は思った。




