14 リーンとランディ
怪しい話題はやめて、俺はリーンのことを聞いた。
だって! 初対面だもの。それくらいしか共通の話題がないじゃないか!
男はしばらく迷っていたが、やがてにんまり笑うと、俺の話に乗ってきた。
なんなんだ、この人は。
「バートランドさんは」
「ああ、ランディでいい。あと、『さん』もいらない。オレたち、未来のメンバーだろ? 仲良く行こうぜ」
「はあ。じゃあ、ランディはリーンとどんな関係にあるんだ?」
「ん? リーンちゃん? 赤の他人だけど?」
何ぃ? 赤の他人とな!?
またリーンちゃんって呼んでるし、ほんとは幼馴染とかなんじゃ――。
「オレとリーンちゃんが幼馴染だって? うんにゃ。全然違うぜ! 正確に言うと、リーンちゃんとオレは、オレが魔王討伐隊のメンバーに選ばれてからの仲だから……つまり最近知り合ったばっかりってヤツだな!」
「じゃあ、なんでそんなにリーンに構うんだよ」
「ほうほう。おまえもパティ嬢って呼びたいクチ? あの子の心をつかむのは難しいぞー」
「いや、質問に答えろよ」
「なんだよ、つまんねーな。オレはただリーンちゃんをからかって楽しみたいだけだぜ?」
さりげないクズ発言に、俺はこの人を信用していいのか分からなくなった。
リーンが言っていた信用ってのは、戦闘力に関してのことだろう。
人格は保証してなかった訳だし、やっぱりこの人やばい人なんじゃね?
そんな思いを俺は抱くが、なにぶん初対面の人だ。
この一回だけで評価を決めてしまうのはもったいない。
もう少し話を聞いてみることにする。
「リーンちゃんがいないときには、ちゃんと家名で呼んであげるんだ。オレって優しいよな?」
「うわあ……」
「なんだよ、オレ変なこと言ったか?」
「変なことしか言ってねえよ……」




