案内
最初に連れてった先は、二本木さんの自慢の部屋だった。
向かっている途中、二本木さんは女性に化けた狐に質問をした。
二「ねぇ、質問してもいいか?君って名前あるの?」
狐「あるよ。雲雀という名前なんだよ。」
二「なるほど、雲雀っていうんだ。なぁ、今からそう呼んでもよろしいかい?」
狐「うん!もちろんいいよ♪」
そうして話をしている間に目的の部屋に着いた。
二本木さんは雲雀さんに小バカするように言った。
二「ここが私の自慢の部屋だ。ご覧になって失神するなよ。」
二本木さんが扉をゆっくりと開けると、女性に化けた狐は中を見て目を丸くした。
狐「おお!!なんですがこれは!!」
二「へへっ、驚いただろ。」
そこには、棚や机などが沢山置いており、その上には二本木さんが大事にコレクションしているアクセサリーがズラリと並べてあった。
すると、女性に化けた狐は早速質問をした。
狐「ねぇねぇ、この腕時計ってどこの会社のどうゆう物なの?」
二「これは、ロレックスというスイスの会社が作っている『ヨットマスターⅡ』というやつなんだよ。」
狐「へぇ~、なんか変な王冠のマークがついているのはロレックスという会社のロゴなんだね。んで、これっていくらぐらいだった?」と聞くと
二「うーん…これは確か、百五十万ぐらいだったはず…」
それを聞いて女性に化けた狐は大変驚いた。
と同時に、気になったものを指さした。
狐「それじゃあ…このネックレスについて詳しく教えて!」
二「…仕方ないな。いいか雲雀さん、これはルイ・ヴィトンというフランスの会社が作っている『パンダンティフ アンプラント』というやつなんだ。まぁ、穴の形が花になっているのが特徴的かな…」
と言ったが、女性に化けた狐は満足していなかった。
聞くと、値段を聞いていないと機嫌を損ねていたが、自分でも分からなかった。
だが、雲雀さんのためにと思い、急いで他の部屋から領収書を探し回った。
そして、やっとの思いでタンスから領収書を見つけ、女性に化けた狐のいるところへ戻り報告した。
二「ハァ…ハァ…。に、二十万だった…。」
しかし、女性に化けた狐は表情を変えずに頷いてすぐに言った。
狐「フーン…それじゃあ、あの時計について教えてくれる??」
二本木さんは女性に化けた狐が怖い顔をしていることに怯えてしまい、震えた声で
二「雲雀さん…さっきから打って変わって怖い顔をしているけど…いったいどうs…」
狐「いいから、教えてっ!!!」と強く怒鳴った。
二「はい!これは、カルキェ…失礼しました。これは、カルティエというフランスの高級時計ブランドが作っている『カリブル ドゥ カルティエ クロノグラフ ウォッチ』というもので、私が買った時は百数万ぐらいでした。それからですね…これは、6時当たりのところに…」
狐「うん、十分だからいいわ。それよりも、あなたの鍵ってどうゆう物なんだ?」
二「………………普通のやつだが。」
狐「へぇー。んで、どんな風に普通なのが見たいよー!」と強請った。
だが、二本木さんは流石に見せちゃ駄目だと思い、すぐに
二「おっと、それは防犯上無理なんだ。ちなみに、金属で出来ていて市販のものだから、そこまで期待しなくでも…」と言った。
しかし、女性に化けた狐はそれでも強く強請ってきたため二本木さんは、
二「あー!あともう一つ見せたい部屋があるんだった。一緒に行こう。」
と言いながら、女性に化けた狐の腕を掴み、無理矢理リビングへ連れて行った。




