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襲撃


スパワーンッ!!

雄治の体から大量の氣が放出された。



シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ



まだだ。

まだ、全然足りない。


氣を放出しながら素振りから体力作りをすると決めてから約2ヶ月が過ぎた。


少しずつだけど時間が延びている。

計測したら3分21秒まで延ばす事が出来た。


30秒までもう少し……


追々、4分から5分。

そうなれば、あの魔人相手にも戦えるんじゃないか?


シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ


龍の大群を討伐してからは、平和。

本当に何も無い平和。


だから、俺はブリュさんが休みの日は頻繁に出掛けてる。

こないだは演劇を見に行って、その後にハンバーガーを食べたわ。この世界だからか、それともバラガン帝国だからか、デカイ!滅茶苦茶、デカイ!!これぞハンバーガーっ感じ!!




◇◇◇◇◇◇◇◇


「また、やってるの…?」

(本当に、飽きないのかしら)


シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ


(アイツがどうやって、あそこまでの氣を使える様になったのか……?)


シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ


(わからない。魔法が使えないのに…)


シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ


(私だって氣なんか使えないのに…)


(黄色じゃなくて、金色に輝いてる氣の濃度に明らか量が多すぎる。)


(どうやって……?)


「綺麗……」


雄治の金色の氣と美しい立ち姿に惚れ惚れしたアイナは当初、氣の秘密を暴く為に雄治の自主訓練を除いていたが、今ではレイシア同様に惹かれていた。





◇◇◇◇◇◇◇◇



「ブリュさーん!」


「あっ雄治さん!!」


「待ちました。」


「いえ、今準備が整った所です。」


「今日は何をします?演劇でも見ますか?」


「そうですね~。今日は先に薬草採取をして良いですか?」


「えぇ、勿論。手伝います。なんか、馴れてくると薬草と雑草の違いがわかってくるもんですね♪」


「凄ーい!!雄治さん、それはベテランの人の言葉ですね♪」


「ベテランには程遠いですけどね…(笑)」


「そんな事ないと思いますよ…」


「じゃあ行きましょうか?」


「はい。」





◇◇◇◇◇◇◇◇



「何で、砦なのよ?」


「だから、砦の方が守衛が少ないからですよ。まぁ武術大会でも問題無く、魔石は埋め込めたので問題は無いですが、念には念です。」


南の砦ライルの遥か上空に2人の魔人が砦を見下ろしながら会話をしている。


「それで、今回のは前回と違うの?」


「えぇ、前回は自走時に自爆しない様に制御しなければいけなく理性が失われるくらいでした。ですが、今回は少しパワーに振ってみました。龍神属が邪龍へ昇華する時が来たと言うことです。」


「で、埋め込む龍神属は決まってるの?」


「いえ、上級なら誰でも問題ないですよ。」


「そう、なら今回は私が埋め込むわ。」


「どうぞ。なら、私は魔人を召喚して戦力を分散させますね。」


「えぇ。」





◇◇◇◇◇◇◇◇



「ウガッガガッウガガガウッガガガガ!」


「ウガッガガッウガガガウッガガガガ!」


バラガン帝国南の砦ライル。

龍の大群が撃退及び討伐されてからは比較的、平和だったこの地に、1人の龍神属が西区の路上でいきなり苦しみだした。


「ウガッガガッウガガガウッガガガガ!」


「おっおい、アンタ大丈夫か!?」


「誰か水を水を飲ませてやってくれ!」


「ウガッガガッウガガガウッガガガガ!」


「おい!大丈夫か!!」



バンッ!!ドンッ!ガンッ!!

苦しんでいた龍神属は心配して駆け寄ってきた龍神属3人を吹き飛ばした。


「キャァー」

「キャー」


「邪魔だ!邪魔だ!邪魔だ!!俺様の…俺様の邪魔をするなっ!!どいつもこいつも邪魔なんだよっ!!フハハハハ(笑)力が…力が湧いてくるぜ!」




◇◇◇◇◇◇◇◇


「始まりましたか…」


「なら、私も始めないといけませんね。」


魔人召喚(ヘル・サモンズ)!!」


南の砦ライルの東区に大量の魔法陣が展開され大量の魔人が出現した。






◇◇◇◇◇◇◇◇


カンッカンッカンッ

警鐘が砦内に響き渡る。



「勇者殿っ!聖女殿!!大変です!」


「えぇ、鐘が鳴ってるわね。どうしたのかしら?」


「魔人ですっ!!」


「ッ!」


「しかも、西と東に現れたと情報が…」


「えっ2ヵ所から?」


「はいっ!東区の方が数が多いとの事ですので我々は取り敢えず東区に行きます。なので、聖女殿は西をお願いしてもよろしいでしょうか?」


「わかったわ。」

(魔人…私は初めて。)



◇◇◇◇◇◇◇◇



「雄治さん!?」


「えぇ…何か合ったのでしょう…」


「行って下さい。雄治さんは…勇者ですから…」


「えぇ…」


「でも、私との用件は終わってないので、無事に生きて帰って来て下さいね。」


「わかりました。」






◇◇◇◇◇◇◇◇



(アイツね…)


【儚さを謳う吟遊詩人

美しさを(うれ)い遊ぶ……】


(早いっ!)

「ぐはっ」

黒い魔石を額に埋め込んだ龍神属はアイナを見つけると右手で首を掴む。


「うるせんだよっ!!俺様は全てを壊す!壊す!」


「ウハハハハ(笑)デス・ドラゴン・クロー!!」

龍神属は左手でアイナを攻撃する。


「ぐはっ!」

バンッ!!

勢いで吹き飛ばされ壁に叩き付けられるアイナ。



「雑魚が…雑魚がよぉ!!ウハハハハ(笑)」


(これが、魔人……?なんか、龍神属みたいだけど……)


「ウハハハハ(笑)しっかりとあの世に送ってやるよ。龍神(ドラゴッド)!」



「俺様みたいな本物の龍神属しか許されないこの状態は神なんだよっ!!ウハハハハ(笑)そのまま、くたばりやがれ!!デス・ドラゴン・ブレス!!」


(ヤバい…盾を展開しないと……)

「守備魔法ロイヤル・シールド!」


バンッ!!

盾がブレスを防ぐ。


「ウハハハハ(笑)やるじゃねーか!!なら、もう一発、いや、100発撃ち込んでやるよ!!」



(ロージョン、ロージョンを飲んで加護を回復させないと……チッ!)

「ロイヤル・シールド!」(守備魔法)

「ロイヤル・ガード!」(強化魔法)

「ギガント・シールド!」(守備魔法)


バンッ!!バンッ!!ガンッ!!バンッ!!

ドンッ!ドンッ!バンッ!ガンッ!!バンッ!



「ウハハハハ(笑)」



(く…そ……初手が間違った……いきなり攻撃魔法じゃなくて、強化魔法で接近戦に備えていれば…)


一手一手の間違いが死へと繋がる戦闘に置いて、ソロでの戦闘経験の無さが路程したアイナ。


これまで、彼女の戦闘経験はほぼない。雄治とここに来てから龍の大群を討伐したのが彼女のキャリアに取って1番の功績。


だが、その功績も雄治が居たから。

雄治が討伐したのは撃ち損ねた1匹のみ。

だが、強力な魔法を放つ間のインターバルを雄治が居ると居ないとでは、その後の戦況が大きく変わる。今回の様に。


仮に、雄治が居れば敵の龍神属は接近戦での戦闘しか出来ない雄治にヘイトは向く。その間に強力な魔法を放つ。


だが、アイナの頭には無かった。


生まれた時から祝福を受け、人種族の中でも選ばれた人間、聖女として育ってきた彼女。更に、彼女はその聖女の中でも特別。

自分が、龍の大群を討伐したのだ。

どうだ。これが、私の力だ。

頭の中にはそれしか無い。


戦況を全く理解出来ないし、過去一度もしようとは思わない天才ならではの性が、無様に横たわる彼女を表している。



「ウハハハハ(笑)もう一回行くぜ!!」


(ヤバい…もう……魔力が…尽きる)


バンッ!!バンッ!!ガンッ!!バンッ!!


「ロイヤル・シールド!」(守備魔法)


パリンッ!

アイナの盾が壊れて、ブレスがアイナに迫る。




スパーンッ!!



金色の勇者がそれを斬った。



(…雄治…?…助けて…くれたの?)



「よぉ!!寝てアイツと戦うのか?流石、天才。天才は発想も行動も凡人には理解出来ないね。」


「…」


「さてと……さっさと片付けるかな。」


「待って雄治っ!!ソイツはっ!ソイツは!」


「心配御無用。」


「ウハハハハ(笑)次はお前か?なら行くぜ!」


「来いよ!」



斬るとまずいよな……

なら、こっちで斬ればいいか。


確か峰打ちだっけ?


フゥンフゥンフゥン

フゥンフゥンフゥン

龍神属の攻撃を交わし続ける雄治。


「そこだっ!!」


パリンッ!!


額の黒い魔石が壊れた。



ふぅー。

流石にパルク程の強さは無いな。

まぁ、一件落着だな。



パチパチパチ

「流石ですね。」


「お前は……?」


「お久しぶりですね。武術大会以来ですね。」


「コイツ、今殺そうよ?」


「今はその時ではありませんよ。」


「へへ。もーらい!!」


カンッ!

レクザの隣に居た女の魔人が腰の双剣を抜いていきなり雄治を襲ってきた。


「チッ!」


「ハハハ、お前も楽しいだろ?」


カンッカンッカンッ!

カンッカンッカンッ!

刀と双剣の攻防。


「なわけ…ねーだろ!!」


「そうか、そうか。なら、死ぬまでだな(笑)」


カンッカンッカンッ!

カンッカンッカンッ!


「私は帰るとしますかね。」


「待てっ!」


「余所見してる暇は無いだろっ!!」


カンッカンッカンッ!


「お前、名は?」


「雄治だ。お前は?」


「シャレルだ。シャレル・バスタンス。」


「なぁ、お前のその額の魔石。」


「魔石?」


「あぁ、その赤い魔石。」


「それがどうした?」


「お前はさっき居た奴と同じくらいの強さか?」


「あ?まぁ一応は魔人の中では四将と言われている。」


「そうか、ならお前とさっきの奴以外にも後、2人赤い魔石を持った人間が居ると言うわけか?」


「そう言う事だな。もういいか?お前を殺したくてウズウズしてるんでなっ!!」



カンッカンッカンッ!




ヤバい…

遅れた…


スパーンッ!

シャレルの攻撃が左手を掠めた。


カンッカンッカンッ!

カンッカンッカンッ!


コイツ、接近戦タイプか?

さっきら魔法を撃ってこないな。


カンッカンッカンッ!


よし、今だっ!!

「オラリャァァァァ!!」


スパーンッ!

雄治の一撃がシャレルの左手を斬った。



よしっ!入ったな。

まだまだ。

もう一発。


カンッ!

「やるなお前っ!雄治と言ったか!」


チッ!

防がれたか…

「あぁお前もな」


「生意気な…フハハハハ(笑)」


魔石だ。

額の赤い魔石を壊せれば。


カンッカンッカンッ!

カンッカンッカンッ!


額だ。

額の魔石を壊してやる。

「ウラァァァァァ!」


雄治の一撃が赤い魔石を捉えたその時、


「デス・ツウィング!!」


「ぐはっ!」

双剣からの放出された斬撃が雄治に命中する。


くそ…

体が切られ様が魔石…


魔石を破壊してやる。


「オラリャァァァァ!!」


カンッ!!

雄治の刀による一撃が赤い魔石に命中する。



反動で吹っ飛ばされる雄治。



ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ


ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ


入った…

でも、壊せた感覚はない…


ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ


どうだ?


ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ


「フハハハハ(笑)流石だな、雄治よ。楽しくて楽しくて仕方ないわ。」


無傷かよ…

くそ…


ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ


「全然かよ…」


「いやいや、今のは危なかったぞ!だが、踏み込みが浅いな(笑)フハハハハ(笑)」


ハァハァハァハァハァハァ


チッ!

どうするよ。

コイツ、マジでダルいな。


カンッカンッカンッ!カンッカンッカンッ!

カンッカンッカンッカンッカンッカンッ!!


このまま行ったら、氣が終わる…

後、どれくらいだ?

1分くれいか……


「ウハハハハ(笑)何か考え事か?」


スパーン!

左手を切られ刀を持つ右手を大きく仰け反られた。


チッ!

マジかよ……


「ウハハハハ(笑)デス・ツウィング!!」

弱まる氣の上からXの形に体を斬られる雄治。


「く…そ……」


氣が…

くそ……

駄目だ……


加…護は……まだ…あるけど……

また、遠退いてく…



「ウハハハハ(笑)じゃあな雄治よ(笑)」


(ハァハァハァ雄治が危ない…)

「バインド!」


「ん?」


(ハァハァハァハァハァハァ)

「ゆっ雄治!!」


「何だ?さっき動かなかったから死んでいるのかと思ったぞ!」


「ロック!」


「ウハハハハ(笑)こんな魔法で止められると思ってるのか?ウハハハハ(笑)」


(クッ!…私も……限界だ…)


「ウハハハハ(笑)弱くなっているぞ!」




「ドラゴン・ブレス!!」


ブォーンッ!!

上空から魔法がシャレル目掛けて放たれた。


「…誰だ?……」


「俺様だ。」


「チッ!新たな龍神属か……」


「あぁ……人の国で好き勝手暴れやがって直ぐに始末してやるよ。」


「ほう、お前も中々強そうだな。名は?」


「パルクだ。お前は」


「シャレルだ。」


「行くぞっ!ドラゴン・クロー!!」


「デス・ツウィング!!」


「チッ!」


「やはり、お前も強いなっ!!最高だ最高だ(笑)」


「ドラゴン・ブレス!!」


「デス・ツウィング!!」



(あの、龍神属が助けてくれたの……?今の内に有るだけポージョンを飲まないと。)


ゴクゴク

上級回復魔法(ハイ・ヒール)!!」


(ふぅー。よし……雄治っ!雄治を治さないと。)



上級回復魔法(ハイ・ヒール)!」

(傷が深い……けど、一命は取り止めた…)



(次は…雄治を守りながら、私も戦う。)



【儚さを謳う吟遊詩人

美しさを(うれ)い遊ぶ絶海の王女

果ての果てへと続く最果て

孤高で孤島へと(むか)う強き華】


「ハァァァァ!!」


雷棒流十(ライボルト)!!」






◇◇◇◇◇◇◇◇


ん?


ここは?


どこだ?


俺…アイツにやられて……


死んだ?それとも夢?


また夢?


誰だ?



「ん?来客か?珍しいな。」


「貴方は…?」


「俺?俺はガレス・ガイル。」


「ガレス・ガイル…?って」


確か伝説の勇者だった気がする……


「ガレス・ガイルって伝説の勇者ですよね?」


「ん?フハハハハ(笑)俺は後世でそんな大層な名前で呼ばれてんのか?」


「えぇ、確か伝説の勇者だって聞いた事があります。詳しくは知りませんけど……」


「そうか、そうか。で、何でお前さんはここにこれたんだ?」


「いや、ちょっとわからないです…」


「フハハハハ(笑)何だそりゃ。」


「ガレスさんは、何でこちらに?」


「あぁ俺か?俺は死ぬ時に魔法で自分自体をこの空間に封印したんだ。だから今の俺に実体は無い。あるのはこの、精神だけだな(笑)」



何だそれっ!!

チートじゃん!

ズルくね?

俺もそう言う魔法を使いたいわ。


「なんか、規格外で羨ましいです。」


「ん?いや、お前も充分規格外だと思うぞ?だってここにはお前が初めて来たんだぞ?ここは誰でも来れる場所じゃない。」


「え?」


「さっきは軽く言ったけど、ここはな俺が俺の意思を受け継げる者だけが来れる様に俺が作った場所なんだよ。俺の事を詳しくは知らないと言ったな。」


「はい。」


「おそらくだが、お前さん今、ピンチだろう?」


「えっ!?何でわかったんですか?」


「お前さんの敵は…魔人……じゃないか?」


「えっ!?」


「どうだ?」


「はい。魔人が現れて世界がピンチみたいです。俺は元々勇者召喚によってこの世界に連れてこられた無能勇者でして、俺より先に召喚された凄く強い勇者が悪者みたいでソイツが魔人を生成してるみたいです。」


「そうか、勇者召喚か…お前さんも苦労してるな。話はわかった。先ず魔人と言うのはデモン・ガドリックという人物が作り始めた者だ。そいつは俺の親友だったが妹を亡くしておかしくなっていたんだ。妹を生き返らす蘇生魔法を見つける途中で、たどり着いた。」


「デモン……蘇生魔法……」


「そして、俺はデモンを細長い水晶に封じた。だが、いつかその封印を解く人物が現れた時、世界を守れる人物に俺の力を授ける為にこの場所を作ったんだ。」



えっ!?

魔人って前にも居たのかよ……

この人はバラガン帝国との戦争で龍神属とやり合った訳じゃないのか……


「はぁ……なんとなくわかりました。」


「で、お前さんに力を授けるよ。」


「えっ!?いいんですか?」


「あぁ勿論だ。」


「でも、俺……魔法を使えないですけど、授けて貰えますか?」


「魔法を使えないっ!??どういう事だ?」


「いや、言葉通りで魔法が使えない中で氣?を使って戦ってます。」


「フハハハハ(笑)そういう事か。と言う事は氣だけでここに来たのか?それはそれは凄いな(笑)」


「まぁ……」


「恐らく大丈夫だ。魔力も氣も元は同じようだから問題無い。」


「そうなんですか?」


「あぁ、一緒だ。ただ、多くの人間は氣を練るよりも魔力を練る方が簡単だからそうしてるだけだ。氣は本当の強さを持った者しか扱えないからな。」


「…」


「フハハハハ(笑)だから、俺の力を授ける。この左手の印がわかるか?」




どっかで見た印だな……

あの剣が特徴的な印…

何処だ…?

何かで見たな…?

「あっ!ガイル王国の印っ!!」


「ん?」


「いえ、確かガイル王国の印だと思って…」


「まぁここから取ってるからな(笑)魔人の魔の手から国を救ったんだが、その際に当時の国王が俺を国王に推薦したんだが、断ったら変わりに国名と国旗、勇者としての地位を授けてくれたんだ。」


なるほどな。

どの世界でも歴史は長く、深いな。

「…」


「よし、左手で良いか?よければ左手の甲を出してくれ。」


「はい。」


シューン!


剣の印が雄治の左手の甲に移った。


「よし!!これで、終わりだ。」


「はい。」


「じゃあな。頑張れよ後輩。魔人はおもいっきり額の魔石を壊せば終わる。」


「はい。」


「フフフ。」


「では、失礼します。」


「あぁ。」





すまねぇな、俺が封印しか出来ないばかりに…

もう少し力があれば……

魔人を全て倒せたんだが……

だが、お前さんなら大丈夫だ。

何とか魔人を全滅させてくれ。


デモンを…


デモンを……


デモンを止めてくれ……



これで、思い残す事も無い。

頑張れよ、後輩。


フフフ。


氣しか使えない勇者か……

最高じゃねーか。

面白い奴だよ本当に。




◇◇◇◇◇◇◇◇



「デス・ツウィング!!」


「ぐはっ!」

(畜生…………畜生……)


「じゃあな龍神属よ。デス・ツウィング!!」


(まずいっ!)

「バインド!」


「邪魔だ!」

パルクに放とうとしていたデス・ツウィングをアイナに標的を変えて放ってきた。



「ッ!」



スパーンッ!!

デス・ツウィングを雄治が真っ二つに斬る。


「ふぅー。」


「雄治……」


「フハハハハ(笑)やっと目を覚ましたか?続きやろうぜ!」



スパーン!


雄治は刀に氣を纏わせ刀身を伸ばしてシャレルを横真っ二つに斬る。


「ナッ!」


「悪いな。もう、終わりにしようぜ魔人シャレル。」


「直ぐに体を再生して、ぶっ殺してやるよ!」



「ナッ!」

(体が…再生しない……なぜ?…コイツの氣が原因か……)



「どうした?再生は?しないのか?」



「ウオォォォォォォ!!!」


パリンッ!

魔人シャレルの額に埋め込まれた赤い魔石を壊した。



ふぅー。

これで、終わりか……


勇者の力か……

凄いな。

ずっと氣を出してられそうだ。


ん?

アイツは……


「おいっ!お前なんでここに居るんだ?」


「ハァハァハァお前かハァハァハァハァハァハァ」


「…」


回復魔法(ヒール)。ふぅー。あぁ、俺はよあの後に王国軍に入ったんだ。それで、魔人の襲撃を受けてるって援軍要請が出て来たんだよ。」


「そうか。」


「あぁ、それにしても、お前また、強くなっただろ?」


「ん?まぁ、毎日訓練をしてるからな。」


「そうかい。はぁー。疲れた。俺もまだまだだな。1人でアイツを倒せないとだな。」


「まぁそれが出来れば苦労はしないだろ。アイツらは4人しか居ない幹部だぞ?」


「だが、その上に奴が居るだろ?」


「まぁな。」




「ゆっ雄治!!」



あっ忘れてた……

コイツ居たんだ……


うわー。

嫌だな。

無視しようかな…



「雄治…体は?大丈夫?」


「…」


「大丈夫?」


「ねぇ、何で無視するの?」


「無視はしてない、お前と話をしたくないだけ。」


「ッ!」


「じゃあ、俺は帰るから。」


「待ってよ。私が一命を取り止めたのよっ!」


あー。うぜー。

恩着せがましいな。


「あー。そうですか。ありがとうございました。本当に助かりました。」


「…ねぇ、ごめんなさい。その……今まで酷い事言ってごめんなさい。今回、雄治が駆け付けてくれていなかったら、私は間違いなく死んでた。だから、ありがとうございました。本当に助かりました。」




コイツ……


こんな、素直な所もあるの?

何だコイツ?

嫌な奴なのか?良い奴なのかわからないな。

んー?

改心したのか?

いや、人はそんな簡単にかわらねぇ。



「ん。まぁお互い、無事だから今回は一件落着でいんじゃない?処理はこの国の連中に任せて帰ろうぜ!」


「うん。」


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