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ライルでの新生活


心配してた生活スタイルも問題ないし。

いや~。

結構天国かな?


「勇者殿、おはよう。」


「おはようございます。デスタックさん。」


「勇者殿、今日は何か予定が?」


「はい。武器を探しに街を探索しようかと。」


「武器?」


「はい。これなんで…」


「木刀…?」


「はい。素振り様の木刀しか持ってないので何か良い武器を探しに…」


「なら、こちらが用意するぞ?いや、勇者殿に送らせてくれ。」


「いやいや、どっちかと言うと街の探索をしに行く理由みたいな物なので大丈夫です。」


「しかし、」


「それに、デスタックさんもお忙しいでしょうし。本当に必要なら頼らせて頂きます。」


「わかった。勇者殿がそう言うなら、その時はぜひ、頼ってくれ。」


「はい。」




◇◇◇◇◇◇◇◇


砦とは言っても街みたいだし、想像以上に栄えてるな。


ここでゲームみたいに武器屋を探せれば万々歳。

鍛冶屋だと、完成まで時間掛かるからな~。


悩むな。



「あれっ!雄治さん?」


ん?

あっブリュさんか。


「ブリュさんでしたか。」


「はい。ついつい声を掛けてしまいました。ご迷惑…でしたか?」


「いえいえ、迷惑じゃないですよ。どうせ1人で街をブラブラ探索しながら武器を探してだけなので。」


「そうなんですね。良い武器はありましたか?」


「いえ、少しも前にここに来たので…これからです。」


「あの~。もしよろしければ、ご案内しましょうか?私で良ければですが……」


「良いんですか?」


「はい。今日は友達がカフェでお仕事なので…私も1人なんです。」


「なら、お願いします。」


「はい。」



色んな龍神属の人が居るんだな~。

デスタックさんとかパルクみたいな人も居れば、ブリュさんみたいな人間の外見に尻尾とか翼を生やしただけの人も居る。


不思議な者だな~。



「ブリュさんはずっとこちらに住んでるんですか?」


「はい。生まれてからずっとここです。でも今は友達とシェアハウスに住んでます。」


「へー良いですねシェアハウス。」


「そうですか?本当は帝都に住みたいんですけど、やっぱり物価が高いので……」



まぁどの国も世界もそうだよな…

都は中心だもんな。

元の世界では東京みたいな所だからな。


去年、東京の浅草に学校の行事で行ったら500mlのペットボトルを自販機で250円の自販機があったもんな~。


田舎じゃ考えられないわ…


東京じゃ、家賃も高いイメージあるし。



「そうですか…そう言えば、薬草を採取してたって言ってましたよね?」


「はい。こないだですよね?」


「はい。もしかして体調が優れないとか?」


「いえいえ、あれは漢方みたいな物です。あれを煎じて飲むと力が漲って1日を乗り切れるんですよ。龍神属の中では昔からの風習みたいな物です。」


「へー。そう言う事でしたか。」


「えぇ。只でさえ私達は……その…雄治殿はどこまで知っていますか?」


「何をですか?」


「龍神属の事を。」


「う~ん。あまり知らないんですよね。だから、ここに来る時も生活スタイルが合わないじゃないかって心配してたんですよ。」


「そうだったんですね。まぁ、隠しても意味が無いので言いますが私達は龍神属の中では劣血(れっけつ)と呼ばれて龍神属の中でも下等種になるんです。だから、薬草を煎じて飲まないと他の龍神属と比べて力が湧いてこないんですよ。」


「そうなんですか?でも、慰めにはならないですが、私はブリュさんは素敵な人だと思いますけど?」


「えっ!?」


「だって、昨日会った人種族の私に否定的な事も言わないし、普通に接してくれる。こういう場に来るとそれだけで嬉しい物です。」


「…そうですか?でも、それは昨日助けて貰った訳ですし。」


「助けても感謝する人としない人が居ますからね。(笑)それに、私は龍神属の知り合いも居ないし、心細かったので助かります。」


「フフフ。少しでも雄治さんのお役に立てたなら嬉しいです。あっ雄治さん、ここ武器売ってそうですけど中に入ってみますか?」


「はい、折角なので……」



◇◇◇◇◇◇◇◇



「合いそうな武器がありませんでしたか?」


「はい…と言うか、何が合うか良くわからないんですよね(笑)」


「フフフ。何ですか、それ(笑)雄治さんて不思議な人ですね。あんなに強いのにまるで、武器に拘りが無いと言うか…執着が無いと言うか……」


「ハハハ。まぁ、剣を握ったのも少し前なんで…」


「えっ!?」


「まぁ、私も隠しても無駄なので言いますが、私は勇者としてガイル王国に召喚された異世界人です。」


「じゃあ、噂の悪い人ですか?」


「あっ!いやいや、その後の勇者です。ダーディムでしたっけ?そいつは自分の前に召喚された勇者みたいです。」


「なんだ…そうでしたか…」


「えぇ。ただ、私はダーディムと違って何の能力も無くてだから、今日までコイツを必死に振ってきました(笑)今日も帰ってから振りますが(笑)」


「…そうなんですね……勇者も大変なんですね。」


「大変です(笑)今の所……良い所があまり…」


「いつか、良い事が起こりますよ?」


「そうだと良いのですけど…」




◇◇◇◇◇◇◇◇



「雄治さん、お昼はどうされますか?一緒に食べます?」


「はい。お邪魔じゃなければ。」


「なら、私のお勧めのパスタとかどうですか?」


「パスタッ!良いですね!!食べます♪食べます♪」


「ここです。ミートソースとペペロンチーノって言うのがお勧めです。」


「じゃあ……」


どーしよ…

ミートソースにする?

でも、食べたら口の回りに付くよね?

かと言って、ペペロンチーノはニンニクがな~?


悩むな~

ブリュさんが何処まで一緒に居てくれるかによって変わってくるよね……?

この後の予定で変わるよな~


食べて解散?

食べて解散ならペペロンチーノよりのどっちもOKだ。

口からニンニクが凄くても問題無し。


逆にミートソースを選ぶパターンって何がある?




口を拭けば良いけど拭く前の姿をブリュさんに晒す事になるよね?

どうする?


「あの~。雄治さん。そんなに悩むなら私と半分子にします?そしたら、どっちも食べれますよ?」


滅茶苦茶、気を遣われてるー。

ヤバいな。

女性からの提案だからな、恥をかかせる訳にはいかねぇー。


「ででは…それでお願いします。」



◇◇◇◇◇◇◇◇



「雄治さん、食後にデザートは如何ですか?」


「デザートですか?」


「はい。ここのは凄く美味しいですよ?」


「はい、頂きます。幾つか種類が?」


「はい。マリトッツォとパンナコッタがお勧めです。」


「なら、2つ頂きます。」



美味しい。

パンナコッタって元の世界でも聞いた事あったけど食べた事なかったから新鮮だし、マリ何とかはクリームたっぷりで旨い!!


マリ何とかが気に入った!!

シュークリームとマカロンを足して割ったような感じ!!しかも、キジの種類が豊富。レーズン、レモン、アップルだってさ!次、来たら全部食べよう!


「雄治さん如何ですか?」


「美味しかったです。また、来ます(笑)」


「フフフ。良かったです。」


「あの、マリ何とかが気に入りました!!」


「マリトッツォですね。私も1番のお気に入りです。」


「ですよね!?種類多いですし、クリームたっぷりだし、最高です。」


「フフフ。また、来ましょうね?」



誘ってくれてるのかな?

まぁ、社交辞令かな?


「えぇ、ぜひ。」




◇◇◇◇◇◇◇◇



「ブリュさんもし良かったらシェアハウスの近くまで送りますよ?」


「ご迷惑では…」


「大丈夫ですよ。ただ、住んでる家を私に知られたくないと思うので近くまでにさせてください。」


「そんな事は…じゃあ、お願いします!!」


「いやー。ブリュさんのお陰で楽しい楽しい1日になりました。ありがとうございます。」


「いえいえ。その…雄治さん……もし、良かったら私は月曜日、木曜日、金曜日が休みなのでまた、出掛けませんか?」


えっ!?

マジでシンプルに嬉しい。

あそこに居るとあの天才さんと鉢合わせるからな。


「はいっ!お願いします。」



「あっここです。ありがとうございます。」


「じゃあ、次からお迎えに上がりますね♪」


「はい。待ってます。」




◇◇◇◇◇◇◇◇



「アンタ何処に言ってたのよ。」


出たー。うざうざ聖女。

何でコイツが居るんだよ。

部屋で寝てろよ。


「えーはいはい。」


「はいはい、じゃないわよ。」


「はい、すいません。俺今から剣を振るうから忙しいの、忙しいの。天才じゃないので。」


「ねぇ、アンタ。」


「何だよ?」


「あの、黄金の魔力……氣をどうやって習得したの?」


「知らん。急に出せる様になった。」


「ッ!」


「武術大会の時に魔人が現れて対戦相手の龍神属に黒い魔石を埋め込んだんだよ。ソイツと戦ってる最中に急に出てた。」


「急にって!!氣は魔法を次のレベルにする物よ!!アンタ、魔法使えないんじゃ無かったの?」


「そんなん、知らんよ。魔法は使えないけど…」



(コイツ…もしかして、レイシアが言ってた事ってこれなの?聞いた事無い。魔法も使えない奴が氣を使うなんて……)


「もういいか?さっきも言ったけど俺は、自主訓練で忙しいんだが…」


「…」


「じゃあな。」



◇◇◇◇◇◇◇◇



「国王様っ!!アキサ殿から取り敢えず剣が2本完成したと、預かって参りました。」


「おぉ!!よしっ!急いで送ろう。それと、ハデルよ。雄治殿とアイナの2人が龍の討伐に大きく貢献したと、報告が上がった。」


「おぉ!それは、それは嬉しい限りですね!」


「木刀であの強さならこのどちらかの剣を使えば、更に強くなるかの?そんな単純じゃないか?」


「どうでしょう…でも、木刀より剣の方が雄治殿も安心するのは確かだと思うのですが…」


「そうじゃろうな…剣なら龍を真っ二つに出来たかもしれんのじゃ。まぁ使う、使わないは雄治殿に決めて貰えばよい。それは自由だからのう。」


「えぇ。それにしても、雄治殿の行く先々でこうも試練が現れるとは…」


「まぁ、勇者と言うことじゃな。しかも、それを乗り越えられる。正に、真の勇者じゃ。」





◇◇◇◇◇◇◇◇



シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ


今の課題は氣?の状態時間を長くする事。

ここに来る前にジャッジさんとのトレーニングで計測したら3分ジャストだった。


どうすれば長く出来るのか…?

効果的なトレーニングがあれば教えて欲しい。


でも、ジャッジさんも、アンドレアさんも氣は俺程、無いらしくわからないとの事だった。


そうだっ!そうだ、そうだ。

思い出した。

確かアンドレアさんは魔法は使えば使う程、魔力量が上がったりするって言ってたな。

魔力量も上がるなら氣も上がったりするんじゃないか?


どうせ、明確なトレーニングも無いわけだしやってみる価値はあるな。



スパワーンッ!!

雄治の体から大量の氣が放出された。



この状態で素振りをすれば変わるかな?

この状態の時間を長くするには氣の元々を今までより大量に増やすか、消費量を抑えるか…省エネの考えの択だな。


現状、省エネの仕方はわからないから、元々の量を増やすしかないな。


+15秒。


いや、+30秒。


先ずはそこを目標にしよう。


シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ





◇◇◇◇◇◇◇◇



「勇者殿、そう言えば昨日2本剣が雄治殿宛に送られてきたぞ?」


「本当ですか?」


「えぇ、今ご案内しましょう。それと、私は今日の正午を目安にここから離れます。」


「そうですか。色々とありがとうございました。ここでの生活もデスタックさんのお陰で馴れました。」


「いえ、私は何もしてませんよ(笑)それで、勇者殿…その……私が居なくなっても、ここをよろしくお願いします。」


えっ!?

何でデスタックさんが頭を下げるの?

この人ってガイル王国で言う所のアンドレアさんとかジャッジさんと同じ立ち位置でしょ!?


「頭を上げてください。それは勿論、大丈夫ですよ。全力で守護にあたります!!」


「フハハハハ(笑)。ありがとう勇者殿。本当に勇者殿が勇者として召喚されて良かったですよ。素晴らしい人間的だ。本当に。」


「いやいや、俺…無能ですから(笑)前にも言ったと思いますけど……ハハハ」


「なら、前にも言ったが、その無能からあの氣を使えるレベルまで鍛練したんだ。簡単な事ではない。私もおそらく、アンドレア殿もあのレベルの氣は扱えない。と言うか、無い。あの氣の量と濃度を私は初めて見たぞ。」


「ハハハ、それしか無いので(笑)」


「勇者殿は強いな。」



◇◇◇◇◇◇◇◇


「勇者殿、こちらです。」


剣が2本、テーブルの上に置いてある。


ん?

これって……


「勇者殿はそれが?」


「いや、これは元の世界で私の国が誇る刀という武器です。まぁ、時代が違うので私は本物を見るのは初めてですが。」


「なら、その刀という武器で良いのでは?一度待ってみては?」


「はい。」


おぉ。

しっくり来る。

刀……


これにしようかな…


「まぁ、2本全て勇者殿の為に打たれた物らしいから、選ぶ必要もないが…」


「これにします。」


「一応、予備でもう片方の剣も頂いては?」


「予備は木刀で大丈夫なので…」


「フハハハハ(笑)流石、勇者殿。予備が木刀とは。なら、私の方から連絡して剣を返して置こう。念の為に私の方からはその刀という剣の予備を作って貰える様に働きかけるとしよう。」


「えぇ、ありがとうございます。」


「では、勇者殿。また、会える日を楽しみにしてますぞ!!」


「はい。私もです。」



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