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私事について  作者:
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⑥休日、スキー

・アルバイトについて⑥休日、スキー


【休日】

 今のアルバイトは平日休みのシフトになっている。

 その理由は土日祝日の方が平日に比べて、基本的に物量が多くなるから、当然その日に人員を多く配置しておくべきというのがある。加えて、もしかすると土日祝は時給が若干高くなるので、そういった配慮もあるのかもしれない。けれどたぶん、最初の理由が第一ではあると思う。


 日数は、基本は週2日休みだけれど、週3日になるときや、稀に1日になる場合もある。私の場合は連休にはならない感じの配置になっている。【火、木】、【水、金】のような感じだ。祝日は月曜にくるのが多いから、そうなっているのかもしれない。


 【4・1】で分けられていますが、【3・2】とどちらがいいんですかね。



 平日休みは人と休みが合わせられなくて困る、ということが一般的にはデメリットとして知られているけれど、私はお察しの通りの人間なので特に困らない。むしろ、今までは(土日休みだったとき)混雑を懸念して出かけなかったところにも、最近は行ってみたりしている。


 県内に存在することは知っていたけれど、行ったことのなかった国宝や世界遺産などを見に行ったりしていた。仕事のストレスもあって、普段やらないようなことをしたかったのだと思う。

 ただ、国宝も世界遺産も無限に生成され続けるはずもないので、いずれ行くところはなくなるだろうとは思っている。その時はその時で、本を読んだりすればいいだけの話だけれど。



 平日が休みだと役所にも行きやすい。

 働き始めるとき、年金と国民健康保険をいつの分まで払えばいいのかよく分からなかったので、どちらも多めに払っておいたつもりだった。

 年金は払い過ぎていた分、還付されるという案内が届いたけれど、国民健康保険の方は逆に督促状が届いた。年金は企業の方で手続きをしてくれるようなのだけれど、健康保険の方は自分で脱退の手続きをしなければならないようだった。手続きの方法もインターネット上の説明だとよく分からなかったので電話して確認すると、マイナポータルから「医療保険の資格情報」というのを印刷して持ってくるようにと言われた。

 ※ 手続きされる際は、ご自身でよくご確認してください。お願いします。



 4連勤、1日休み、1日勤務、1日休み、4連勤……という感じだと、当然連休がない。

 連休がなくても、まあ別に、と思っていたけれど、ないならないで、なんだかしんどいような気もし始めている。【1日休み、1日勤務、1日休み】の部分をどういう気持ちで過ごせばいいのか、いまいち定まらない。初めのうちは休みの日でも、また明日仕事か……となっていたのだけれど、今はなるべくそういうことを考えないように心掛けている。


 逆に、連休はないけれど、『休みの前日』が週に2回あるという考え方もできる。理屈の上では。逆に『休み明けの仕事』が週に2回とも考えられるけれども。


 とにかく、あまり気にしないように努めている。



 1年は52週、完全週休2日で、さらに国民の祝日が16日あるとすると、それだけで年間の休みは120日に達する。さらに正月、お盆、GW、有給休暇を加えると……もう3日に1回は休んでいる計算になる。すごい。

 けれど時給の仕事をしていると、休みが多いと給料が減るので、それはそれで問題ではある。


 上記は休みの多い企業の話であって、今働いているところとは無関係です。


 最近応募しようとして、できなかった求人がある。それは年間休日105日となっていた。少ないのかなあ、とは思っていた。


 そもそも私は生活していける分だけ稼げればいいのであって、週5で働くことになるとは思っていなかったのだけれど。週5で40時間だとやはり、なんというか、これ正社員と時間だけ見たら変わらないよなあ、って思ってしまっていて、いろいろ悩んでいる。 



【スキー】


 私の住んでいるところは豪雪地帯、というほどではないけれど、ほどほどに雪が降る。基本的には大したことはないのだけれど、4,5年に一度、結構雪が積もるときがある。今年がそうだった。


挿絵(By みてみん)


 ネット上で、雪国で暮らすのって人生の無駄じゃね? みたいな意見を散見する。

 雪国と言えないこともない土地で暮らしている私としては「な、なんだと~」とは全くならず、その通りだと思う。

 除雪に時間を取られるのは辛いし、それで命を落とす可能性もある。車も雪でスリップしたりスタックしたりするし、道幅も狭くなるし、普通に視界も悪い。そうなると事故が起きて、やはり怪我人や死人が出る可能性もある。

 雪国だと4輪駆動の車の方が心強いけれど、でも4駆だと車体少し重くなるよなあとか、冬以外の時期はそんな考えが頭に浮かぶ。

 雪が積もっているのに頑張って自転車通学するしか選択肢のない学生は、やはり死ぬかもしれない。


 多少疲れたり、時間がかかってしまうのは我慢するとしても、雪のせいで死ぬかもしれないというのはやはり看過できない。(とは言っても他のところではまた、別の大変なことがあるのだとは思います)

 では、なぜ引っ越さないのか、と聞かれると、もうどこに引っ越せばいいのか分からないのだ。どこへ行っても受けれ入れてもらえる気がしない。そもそも別に、現住所でも受け入れてもらえていないけれど。



 雪の悪いところばかり書いたけれど雪国にもメリットがある。それはウィンタースポーツができるという点だ。(別に住んでいなくても出かければできるのですが)(雪解け水が豊富とか見る分には綺麗、とか他にもメリットはいろいろあります)


 なんとなく今までやってこなかったことをやろうという気構えになっていた私は、2月の終わりの休日(平日)、スキーをしに行くことにした。


 スキー道具を持っていないので、スキー場でレンタルすることにした。

 防寒着、ネックウォーマー、(ゴーグルを持っていないので)運転用のサングラス、(気休めかもしれないけれど頭部保護もかねて)ニット帽、手袋を持って、あとは現地で借りることにした。


 一つ注意していたのは天気で、晴れの日に行くことに決めていた。逆に晴れなければ諦めるつもりだった。私の防寒着は別にスキーウェアというわけではないので(そもそも防水ですらない)、濡れてしまうとかなり辛いことになるのは明らかだったからだ。(※ スキーウェアのレンタルもしているところもあります)



 スキーは小学生の時の授業以来だったから、最低でも干支は二回りで24年以上ぶりということになる。私がその間スキーをしなかったのは、もともとそういうタイプの人間ではなかったということ、金がなかったということ、骨折をしたりすると仕事に支障が出るということ(これは気にしすぎかもしれない)、それから「滑る」というのがどうにも縁起が悪いと考えていたからだ。いつも滑っているくせに、と思われているかもしれないけれど。



 スキー場までの道のりは、幸い雪がなかった。

 これは寒波が弱まってきていたからかもしれないし、除雪がなされていたからかもしれない。平日なこともあってか、駐車場は4分の1くらいしか埋まっていなかった。私はトラブルが起きては嫌なので、駐車場の隅の方に車をとめた。


 久しぶりなので入念に柔軟体操を行う。(久しぶりというレベルか?)アルバイトだけれど、骨折でもして仕事ができなくなったら迷惑がかかるし、私としても痛いのは嫌だし、なにより生活できない。


 スキー靴と板、ストックのセットを借りる。

 レンタルの申込用紙に、足のサイズと身長体重を記入すると店員の方が合うものを見繕ってくれた。(※ 水虫は完治しています)レンタルとリフト券の一日分で9千円弱かかった。高いとは思ったけれど、それくらいはするものだとも思う。それでもなにかやってみようと思ったのは、やはり仕事の、というより、もっと人生全体のストレスがあったせいかもしれない。


 装備しただけで、なんとなく感覚を掴んだ気になった。でも、それがいけなかった。

 なんとなく(なんとなくばかりだ)人の流れについていけばリフト乗り場に辿り着くだろうと安易に考えていた。けれどそれもまずかった。

 初級コースと中級・上級コースで別れていたのだけれど、レンタル店から最寄りのリフトは後者のものになっていて、前者のリフトはかなり遠くにあってよく見えなかった。言い訳だけれど、私が小学生のころ授業で行った地元のスキー場(今は運営していない)にはリフトが1つしかなく、今から思えば初心者向けだった。

 

 リフトに乗り、標高が上がっていくにつれて、音楽が聞こえなくなってくる。だんだんと天候が悪くなっていく。嫌な予感がしてくる。そもそもリフトに乗っていること自体、冷静になると怖い。


(なんか、長いような……)


 リフトを降りると霧で視界が悪かった。それに最初から、斜度もかなりあった。


(え、ここを下るんですか? 先がどうなっているのかよく見えない……)


 見ていると他の方は普通に滑っていた。案外できるものだろうかと思ったけれど、駄目だった。惨事が起きる前に自分から横に倒れてどうにか止まった。なるべく邪魔にならないように、滑っては隅っこで倒れ、みたいなことを繰り返していた。倒れ方も練習しておくべきだった。


 楽しむとかそういう次元ではなかった。漫画なら雪ダルマになるだけですむけれど、現実だから下手したら死ぬ。それで済めばいい方であって、最悪他人を殺すかもしれない。他の方の姿が見えなくなってから滑る(そのあと転ぶ)ようにした。


 そんなことを繰り返しているうちに、リフトが見えてきた。助かったと思ったけれど、そのリフトは上にしか行かないということだった。(正確には上とこの地点を行き来するリフトであって下まではいかない)そういうわけで、上のリフト(私が降りてきたところ)まで戻るしかない、と言われた。

 今までの道程(実は大して進んでいなかった)を思い返し、それをスキー板を担ぎ、今度は登るのかと思うと、まだ先ほどの手法で下った方が楽なのではないかと考えた。それは本当は単に、楽な方に逃げたかっただけかもしれない。そこから下までは思っていた以上に、まだ距離があった。


 最初から転ぶと決めておけば、そんなに怖くはないのではないかと思ったけれど、そんなことはなかった。うまく転べるはずもなくて、体にはかなりダメージが入っていた。ひどい時は膝をやってしまったのではないかと思った。板が外れて上手くはめられなかったときは生きた心地がしなかった。


【※ これは本当に恥ずかしい話で、戒めとして書いています。皆さんはきちんと一通り理屈や転び方などをおさらいして、初心者コースから慣らしていってください。本当に久しぶりの方や初めての方は人から習った方がいいと思います。】


 相当な時間をかけてなんとか下山することができた。人に怪我をさせずに済んでとにかくよかった。膝、腰、肋骨、指に少し痛みはあったけれど、明確に骨折とか捻挫をしたわけではなさそうだったので、安堵した。遊びに来て、ただただ苦しんで怪我をしたなら本当に何をしに来たのか分からない。もしもひどい怪我を負ってしまっても、私には誰も面倒を見てくれる人はいない。だから本当に気を付けなければならない、と反省した。



 今度は初心者コースを滑ってみると、意外と大丈夫なことに気づいた。調子に乗っているとまた転んだ。改めて滑り方をスマートフォンで調べ、おさらいした。意識して滑る。


 ハの字に開いて、重心は前で、ブーツに脛を押し当てるように、進行方向を向く。また転ぶ。


 リフトは久しぶりに乗ると雪山の景色が見られて楽しいと思ったけれど、すぐに退屈になった。リフトに乗っている時間は結構長い。改めて考えてみれば、リフトに乗る時間と滑る時間を比べれば、当然上がっている時間の方が長い。(最初みたいなことにならなければ)


 私はもうどうしようもないですが、可能であれば皆さんは友達や家族と楽しく過ごしてください。その方が絶対いいと思います。無理することもないですが。


 リフトに乗っている間、他の人がどんな風に滑っているのかを見学することにした。私が転びまくっていたところを平然と滑っている人が沢山いらした。すごいものだと思った。左右に細かく動くのは高い技能があるからだと思っていたけれど、小まめに減速するためかもしれない、とか考えた。※ 勝手に思っているだけです。違っているかもしれません。

 遠くを見るように、というのは上体を倒しすぎないようにするためかもしれない。と、転んで気づいた。繰り返すことで、少しずつ上達していくのは嬉しいものだと感じた。



 私はあまりにも転び過ぎたせいで、ポケットに入れていたリフト券は気が付いたら千切れてしまっていた。なんとかテープで貼り合わせ、チケットホルダーを買ってそれに入れたけれど、最初から買っておくべきだったと反省した。リフト券は映画の半券のような紙質でできていた。それを破かないようにポケットを探って何度も取り出すというのは、かなり厳しいと思う。社員証入れみたいなやつでも持っていけばよかったと、また反省した。



 1日券は16時までだったので、15時半には片づけて返却した。私は大抵のことについて1回やれば十分だと思う所があるのだけれど、スキーに関しては珍しく、あと1回は行きたいと思った。というのもあまりにも今回はロスが多くて、やりきれなかった感があったからだ。その夜、寝るとき横になっていると、足の裏に滑っているときの感覚がよみがえってきて怖かった。


【2回目】

 次か、さらに次の休みの日の天気が晴れなら、もう一度だけ最後に行ってみようと思った。そして晴れだったので行くことにした。今度こそ、1日滑り倒そうと思っていたのだけれど、だらしないことに寝坊して1時間半くらいロスしてしまった。

 ずっと初心者コースを繰り返し滑る。


 一人でリフトに乗り、一人で滑って下りる。ずっとその繰り返し。

(…………)


 繰り返すことで少しずつ慣れていく感覚が嬉しかった。どんなことであっても、反復練習することで多少は上達しうるというのは、私のような人間にとって数少ない救いだと思う。


 1回滑るのに大体10分くらいかかっていた。(リフトの時間も含めて)1時間で滑れるのは6回と考えると、少ないような気もした。だからこそ時間いっぱい滑ろうと思ったのだけれど、昼過ぎに疲れが出ていることに気づいた。いつもの貧乏性で元を取るんだ、と躍起になって、無理をして人にも自分にも迷惑をかけては世話がないので、少し休んだ。もっと食料を持っていくべきだった。あとは自転車の盗難防止のチェーンみたいなものを持っていったらよかったかもしれない。というのもレンタルだからスキー板を置いて離れることに抵抗があったのだ。盗まれることは滅多にないかもしれないけれど、見える範囲で休もうとすると結構制限されたり、大変だったりする。



 同じコースであっても滑るラインを変えてみたり、体の使い方を意識して変えたりすれば、全然楽しめると思っていたのだけれど、最後に欲が出て、中・上級コースを何度か滑ってみた。

 なるべく人の邪魔にならないように滑り、やはり転んだ。一度だけ通して転ばずに済んだことがあった。それは周囲に人がいなかったので、かもしれない滑りをせずに済んだのと、人を傷つける恐れがなく精神的に余裕があったからだと思う。進行方向に人がいて、それが気になるというのは、やはりコントロールできる自信がないということだから、私にはまだ早かったのだ。そもそも根本的にスピードを殺しきることができないのが駄目だと思った。


 アパートに帰ってからしばらくの間、感覚が鋭敏になっている気がした。高速道路を運転した後、一般道路の流れを遅く感じる、という現象があるけれどそれに近いことが起きていたの、だと思う。車に守られておらず、生身でやっていた分、余計に神経を集中する必要があったのかもしれない。


 高校生の時に読んだ伝奇小説の登場人物で、そういったことを言っていた人物のことをふと思い出した。たぶんこういう感覚のもっとすごい感じなんだろうな、と、少しだけ実感を伴って理解できた気がした。気になってその小説のことを調べてみたけれど、その後、続巻は発売されていないようだった。



 上がっては下りる、を延々と繰り返している間、考えていたことがある。

 なんとなく察しがつくかもしれませんが、シーシュポス王のことです。だからどうということもないのですが。


(完) 

読んでくださってありがとうございました。

ウィンタースポーツをされる際はとにかく怪我をされないようにお気を付けください。

次回でアルバイト編は終わる予定です。

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