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私事について  作者:
28/36

②レンタルビデオ店

19、閉店について


②レンタルビデオ店

 

2024.1

 近くのレンタルビデオ店が閉店することになった。

 そこは2階建てでこの地域ではかなり大きめの店舗だったのだけれど、閉店となってしまった。昨今は動画配信サービスの台頭が目覚ましいから、その影響が大きいと聞く。確かに借りて返しに来るというのは結構手間ではある。なにかを借りているという状態は、少しストレスになる気もする。


(昔、返却したのに、返してないと言いがかりをつけられたことがある。結局返してあったのだけれど、人を疑う前に一度調べることもしないのかと腹が立ったし呆れた。しかも謝罪もなかった。普通にひどいと思う。それ以降その店は行かなくなった。今だったらクレームを入れているところだ。当時も入れればよかったと思っている。愚痴でした。すいません。)


 私も動画配信サービスに入っているけれど、意外とピンポイントで観たいものがなかったりする。正確にはないわけではなくて、料金を支払えば動画サービス内で一定期間見ることができるのだけれど、その料金はレンタルビデオ店で借りるよりも高かったりする。(これは逆にレンタルビデオ屋が安すぎるのかもしれない。2010年代の前半までは、今のように旧作100円とかではなかった、気がする)


 そうするととりあえずレンタルビデオ屋に一度行って確認しよう、となる。これは私が節約志向で暇な人間であるということの他にも理由があって、アパートのインターネット回線速度だと、ところどころ画像が荒れてしまう時があってそれが嫌だった。(もしくはパソコンの処理能力の問題なのかもしれない)物理ディスクならそういう事態は起こらないという信頼感がある。


 それにディスクを再生機に入れるという作業が、私にとっては集中して映画を観る際に必要な儀式のようなものなのかもしれない。動画配信サービスだと、なんというか気軽に観られすぎるのかもしれない。頻繁に休憩したり、巻き戻してみたり、次の日に持ち越したり、それが悪いわけではないのだけれど、レンタルDVDだとなぜかこういうことをしにくいのだ。なぜかはよく分からない。


 とにかく動画配信サービスにないのならレンタルしたいということなのだけれど、最近ではレンタルビデオ店も事業を拡大しているためか、DVDを置く場所が物理的に減っている。その結果、有名どころ以外のDVDは店頭に置かれなくなっているのではないかと思う。(素人の考えです)


 まとめるとこういう感じだ。

① 動画配信サービスで探す→ない

② レンタルビデオ店で探す→ない

③ →あきらめる

 

 本当は③であきらめずに動画配信サービスで見ればいいとは思うのだけれど、なぜかそうしない。



 図書館で借りた本というのは、自分で買った本よりも読まなければならないという意識が強い。(逆の意見の方もおられると思います)期限があるから早く読まないと思うのだ。購入した本だと無期限だから読むペースが落ちてしまうところがある。

 レンタルDVDは視覚的にも場所を取るから、仕事の見える化みたいな感じに作用しているのかもしれない。娯楽なのだけれど、一種の片づけなければならないタスクのように感じられてしまうのかもしれない。

 

また前置きが長くなりました。すみません。


―――――――――――――――――――


1、レンタル落ちDVD


2024.1

 前述のレンタルビデオ店が閉店することになった。

 大きな国道沿いにある店舗だった。2階建ての店舗で、交通量も多いところにあるからレンタル不況の中でも生き残ってくれるのではないかと、勝手に期待していた。一時期はほぼ24時間営業だったのだけれど、新型コロナウイルスが流行したころから営業時間が短くなった。この店舗で駄目なら、相当厳しいんだろうなとわかったようなことを考えていた。


 閉店間際、店頭ではレンタル商品は数を減らしていた。

 レンタルは最終日の一週間前までには返すように、となっていた気がする。そしてフロアの2割くらいがレンタル落ちのDVDを並べるスペースになっていた。


 私は他の人たちと同じように、台の周りをゆっくりと回転するように移動しながら、DVDの背表紙を確認していた。すると、好きな映画を見つけた。記念に買っていこうと手に取った時、手書きのPOPが目についた。どうも閉店日が近づくにつれて、価格が安くなっていくシステムのようだった。

 私は躊躇した。

 たしかにその映画は好きだった。けれどだからこそ既に何度もDVDを借りて、繰り返し観てしまっていたのだ。

 私はDVDを台に戻した。そして後日また来た時、まだ残っていたらそれは運命だとして買うことに決めた。その日は店舗前の自販機で缶コーヒーだけ買って帰った。


 そして後日訪れた時には、もう残っていなかった。


「……」


 私はCDを買っていくことにした。


――――――――――――――――――――


2、レンタルCD


2024.12

 私の住んでいる地域のレンタル店は、二つの企業のものがあった。

 一つは老舗だったのだけれど、急速に閉店して行っている。もう一つはまだまだ残っていてくれてありがたいのだけれど、事業の拡大ということもあってかレンタルDVDの店に占めるスペースはどんどん狭くなっていっている。最近では食料品や日用品も売っていて、私も最近古くなったフライパンを買い替えた。500円だった。(今回の話しとは関係ないですが、こびりつくようになったフライパンを使うのはストレスになっていたのでもっと早く交換していればよかったと思います。)あと以前に書いた中古パソコンもここで買った。

 最近はあまり買わなくなったけれど、ここでゲームを買うと、消しゴムとかクリアファイルといったものを特典としてつけてもらえたりして、なんだか嬉しいのでゲームを買うときは大体ここにしている。

 


 私は後者の店を利用する時、フリーペーパーも一緒に持っていくことにしている。

 新作の案内なんかが書いてあるものだ。私はこれを読むのが好きなので毎月もらっている。パラパラとめくっていると、ふと目に留まったものがあった。私の好きな歌手の方の新作アルバムがレンタルになると書かれていた。私が購入を迷っていたものだった。

 好きなのになぜ買わないのか、と疑問に思われるかもしれない。これはなんというか面倒くさいファン心理的なアレなので、あまり気にしないでください。


――――――――――――――――――――


2025.1

 そしてレンタル開始日の夜、私はレンタル店に向かった。

 CDレンタルコーナーに行くと、改めて狭くなったなあと感じた。そして目当てのものを探すのだけれど、見つからなかった。先に借りられた、という感じではなくて、そもそも置いていないという雰囲気だった。私は冊子に書いてある、同日レンタル開始の他のCDも探してみたけれど、それも見つけられなかった。

 地方だからレンタル開始が遅れている……という可能性はあるだろうか。漫画の単行本は発売日より数日遅れて店頭に並ぶけれど、ゲームやCDはそうではない気がする。いや、そもそもレンタル開始であって、新発売というわけではないから……どうだろう。


――――――――――――――――――――


―1週間後-

 実際、そこまで急ぎというわけでもなかったので、少し時間を空けることにした。さすがに1週間も経てば、結果ははっきりするだろうと考えた。

 そして、置いていなかった。やはりそもそもスペース自体が設けられていないように思えた。でもかなり人気のある方のはずだけれど、とは思ったけれどないならないで仕方がない。

 一応、注意書きにもこうあった。「店舗によっては取り扱いがない場合があります」そこにないならない、ということなのだろう。


 私は他の店舗も探して回ることにしたけれど成果はなかった。どこにも置いていなかった。田舎だからだろうか。東京とかなら置いてあるのだろうか。


――――――――――――――――――――


―さらに1週間後-

 老舗の方の店舗も回ってみることにしたのだけれどやはり見つからなかった。いろいろ見てまわったけれど、どこのお店もCDレンタルコーナーは狭く感じた。


(そもそも……販売分はあるのだろうか)


 発売日は一月以上前だけれど、と探してみると、どうも売り切れた様子だった。

 最後に県下で最大なのではないかという所に、ドライブがてら行ってみた。ここにないなら、もうないだろうと諦めるつもりだった。


 そして……なかった。


 そもそも私は老舗の方の会員カードを期限切れで失効していた。というのも、2024.1月に閉店になった店舗でいつも更新をしていたのだけれど、毎年届く更新のはがきが閉店後は届かなかったのだ。こういう時ってどうすればいいんだろうか、と少し悩んだけれど近くの店舗はほぼ閉店してしまったので、もういいかと放置していた。まあ、新しく作ればいいだけの話だとは思うのですが。大してポイントもたまっていなかったですし。


――――――――――――――――――――


2025.2

 私は葛藤の末、CDを購入することにした。(最初からそうしろ)

 ダウンロード版の方が安いというのはあるのですが、物理的な歌詞カードがないと結局一度も歌詞をちゃんと読まなかったりするんですよね。これは私がずぼらなだけですが。実物があったら、CDのデザインもみることもできますし、でもダウンロード版だけ高音質のがあったりしますよね。どっちがいいんですかね。(好きにしろ)


 またいくつか店舗を回ることになった。

 レンタルだけでなくこのご時世だからか、販売もやはり縮小しているのだろうか。(そもそも発売から2か月経っている)店舗に足を運んで売ってなくて無駄足になるくらいなら、通販の方が確実で安かったりするのだけれど、そうなると余計店舗では売れなくて……とスパイラルになるのだろうか。今回は気まぐれに市場調査気取りで、店舗を回ってみた。


 そんなこんなでついにCDを手に入れることができた。ここまで長かった。いや最初から買えよ、という感じだけれど、まあそれは結果論ですからね。


 フィルムをはがしケースを開けると、(おそらく)先着購入特典のポストカードのようなものがスルッと落ちて行った。拾ってみると「いつもありがとう」と書かれていた。(書いたものが印刷してある)それをしばらく見つめる。


(……ど、どう――いたしまして)


(完)

読んでくださり、ありがとうございました。

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