⑨レンタカーなど
車について ⑨レンタカーなど
1,殺生石
2024.5
以前から殺生石を見てみたいと思っていたので、旅行に行くことにした。
ゴールデンウィーク中ではなくて、5月下旬に出かけることにした。その時期なら混雑はしていないのではないかと考えた。
金曜日に休みを取り、開店時間をめがけて駅前のレンタカー店に向かう。クレジットカードでしか予約ができなかった記憶がある。元々私は現金派の人間だったのだけれど、そのころいろいろあってクレジットカードを使うことに対する抵抗があまりなくなってきていた。
受付で手続きをする。昔作ったクレジットカードで暗証番号を覚えていなかったので、2回くらいあてずっぽうで入れてみて駄目だった時点で諦めた。
「すいません。あの……番号忘れてしまって、名前書くのでもいいですか」
駄目と言われたら、旅行の計画はすべて終わりだ。さあどうなる?(どうなるじゃないだろ)
『よくありますよね~』と店員の方は私のレベルに合わせてくれた。優しい。
今回は高速道路を利用するのだけれど、私はETCカードを持っていなかったのでそれも借りることにした。貸出料金はかかるけれど、高速道路で長距離を走るのなら、(そうでなければ借りる理由がないだろうという感じだけれど)借りた方がトータルで安くなる。さもわかっているように書いたけれど、レンタカー店でETCカードを借りるのはこれが初めてだった。
『どちらまで行かれるんですか?』
「栃木県の那須まで行こうと思ってます」
『遠くまで行かれるんですね』
「ええ、ちょっと……いろいろあって」もちろん特にいろいろは、ないのだけれど。
受付の方が驚かれたのも無理はなくて、今いる地点から那須まで行こうとすれば高速道路に乗っても約500キロの距離を走ることになる。実を言うと私も借りた車で、往復1000キロを走るのは、少し不安だった。
電車で最寄り駅まで移動して、駅でレンタカーを借りるのが安全だし疲れない。料金もあまり変わらなかったような気がするので、そちらの方がよいと思う。車で行くとどうしても事故の可能性があるし。
ただ私は運転をしながら音楽を聴きたかった。
自分の車で行く方がいいのだけれど、いろいろあってそれは難しかった。
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貸してもらえたのは1.5リッターエンジンのセダンだった。
おお、セダンだあ、と嬉しかった。しばらく走らせてから、ボンネットに凹みがあることに気づいた。これって請求されないよな、最初からこうなっていたんだし、と思ったけれど少し不安だった。(請求はされませんでした)
普段乗っている車からすればものすごく速かった。
『わ』ナンバーだからということか、追い越してくる車が多かったのだけれど、追い越した後が妙に遅くて、こちらが減速しなければならないことが多かった。こういう人たちは苦手だ。というかこの車がいい車なんだろうな、と思った。
平日の高速道路はトラックが多くて、みんな働いていてすごいなあ、と思った。途中、なにか事故があったようで完全に停止しなければならない場面があった。前には大きなトラックが止まっていて、自分も止まる。そして後ろから大きなトラックが近づいてくる。もしかしたら潰されて死んでしまうかもしれない、と考えるとぞっとしなかった。
そして目的地付近で高速道路を下り、殺生石を見に行った。
以前割れてしまったという話を聞いていたけれど、この時も割れていた。
――再封印されていないんだ――(中二的な感想)
近代のいろいろな創作物の影響だろうか、私は九尾の狐にあまり悪いイメージがなかったりする。
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異国情緒のあるホテルに泊まり、朝一で日光東照宮を見て帰った。
やはり運転は疲れた。けれど見たことのなかったものを見れたのでよかったです。
携帯音楽プレーヤーでプレイリストを作って、運転中聴いていたのだけれど、車のスピーカーがとてもよかった。(私の感覚ではという話ですが)見たところ、前のドアの足元辺りに2つあるだけで、後ろ側には特になかったのだけれど、前の2つでも十分によかった。
音に奥行きがあるというか、近くから聞こえる音と遠くから聞こえる音があって、うわーすごいこれ、と感動した。スピーカーの数が2つでも、これなら十分だ。
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2、シリーズハイブリッド
2023.6
またレンタカーを借りて出かけることにした。今度は日帰りだった。
クレジットカードについて前述と同じくだりがあった。(なんで暗証番号調べないの)
どんな車を貸してもらえるのかと思っていたら、なんだか未来的な(もちろん私から見たらという話です)デザインの車だった。
まさか……。
「これ、電気自動車ですか?」
『ハイブリッドですね。ハイブリッド車も電気自動車ではあるんですが』
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借りた後調べてみると、その車はシリーズハイブリッドという種類らしかった。エンジンは発電のためだけに使われて、その電気でモーターを動かすということらしい。シリーズは直列という意味で、『エンジン→発電機→モーター』、ということらしい。そういう車には乗ったことがなかった。こういう車もレンタルででてくるとは思っていなかった。(※厳密には間違っている可能性もあるので、お手数ですがご自身で調べてみてください)
――未来の乗り物だ――(現在の乗り物です)
とても静かだった。いくつか走行モードが選択できて、燃費を重視するものにすると、アクセルペダルを離すだけで、ブレーキペダルを踏まなくても止まってしまうくらいに回生ブレーキが効いていた。後続車に追突されないか怖くなるほどだった。こういう時ってブレーキランプは点いていないのですかね。どうなんでしょう。でもブレーキ踏まなくても、止まってしまうくらいだしな。どうなんですかね。
燃費もよかった。高速道路には乗らなかったけれど、自動車専用道路には乗っていたせいもあるかもしれないけれど、ガソリンを入れた時に計算してみると30km/lとなった。普段乗っている軽自動車のほぼ倍だった。すごいものだと思った。(シリーズハイブリッドがすごいのではなくその車種がすごかっただけという可能性もないではないですが)
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3、LEDヘッドライト
2025.X
いろいろあって車を乗り換えた。(事故ではないです)
その車のヘッドライトはLEDだった。最近の車(10年前の中古車です)ってこんな感じなんだ、と買ったときは深く考えていなかった。
雪の酷い夜、なんだかヘッドライトが暗いような気がした。
帰った後、気になって見てみると、やはりヘッドライトについた雪が溶けていなかった。雪のせいでライトの光が遮られて暗くなっていた。今までLEDヘッドライトの車で雪道を運転したことがなかった。
なんだかんだで、LEDでも全く溶けないということはないだろうと高を括っていたのだけれど、全く溶けていなかった。ヘッドライトユニットに触れてみたけれど、冷たかった。これは駄目そうだ。
本当に溶けないものなんだ。フォグランプもLEDで同様に雪が溶けていなかった。というか、フォグランプは少し凹んだ個所に取り付けられていたので雪で埋まっていた。
(フォグランプとは?) と思ったけれど、フォグは霧で雪じゃないから……、でもなあと少し残念に思った。
ハロゲンランプのものを買えばよかったのだけれど、その車種は上級グレードでないとフォグランプのオプション自体がなかったようで、私はあまりこだわりがない人間だけれど、フォグランプに関してはつけたかった。
そうなると上級グレードのものを選ぶしかなかったのだけれど、たいていグレードが上のものはライトがLEDになっている。そしてフォグランプはそもそもLEDしかない。
確かにLEDライトの方が明るかったり、デザインとして格好良かったりするのかもしれないけれど、雪の降る地域だとこれは少し辛いかもしれない。もちろん定期的に雪を取ればいいだけなのですが、そんなことをしているそばから付着してしまうような天気の日もあるわけで。
そう考えるとハロゲンランプの安いグレードのものを買って、店でフォグランプを後付けしてもらうのが一番よかったかもしれない。フォグランプにこだわって、(金がないくせに)出費がかなり増えてしまった。
自動で雪を溶かしてくれるハロゲンランプがとても優れたものに思えた。
とか言いつつも、とくにハロゲンライトに交換するとかはしていないです。今無職というのもあって……はい、そんな感じですね。
(完)
思っていたよりもかなり長くなってしまいましたが、車についての話はこれで一旦終わりです。お付き合いくださり、ありがとうございました。