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欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します  作者: ゆさま


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奴隷購入

 ――翌日。


 気分良く目が覚めた。今日もマユとキャッキャウフフで頑張るぞ!





 早速ダンジョンに潜りたいところだが、まずはパーティーメンバーを探さなくては。というわけで、マユと共に冒険者ギルドに来た。


 新人狩りとかじゃなくて、まともな人がいいなぁ。……できれば可愛い女の子で。


 受付でギルドカードを提示すると、受付嬢が「少々お待ち下さい」と奥へ引っ込んで行った。少しして戻ってくると、「カイトさん、新人冒険者連続失踪事件を解決したとして報奨金が出ています」と言われた。


 昨日連れて行かれたウザークたちは、今までやってきた悪事をすべて自白したらしい。多くの新人冒険者を殺したり搾取をしていたとのこと。


 俺は意図せずその事件の首謀者を捕まえたようだ。ついでに事件解決の実績でEランクに昇格した。Eの文字が大きく書かれた青色のカードと報奨金20万イェンを渡された。


 お金がもらえたのはありがたいが、パーティーメンバーを見つけるのが目的なんだけどな……。


「あのー、今日はパーティーメンバーを探す為にここに来たんですけど……」


 受付嬢は手元にある長方形の板を何やらフリック&タップするような仕草をしている。ノエル、あれってタブレット端末か?


「魔映鏡っていう魔法術式が刻まれた鏡で、魔法術式で構築された情報ネットワークに接続してやり取りできる魔導具だよ」


 ハイテク機器もあるんだねー。と感心して眺めていると、受付嬢が顔をあげる。


「現在、Eランク冒険者のパーティーメンバーの募集はありません」


 無いのかー。ノエル、どうしたらいい?


「奴隷を買おう」


 なんと!? 美人エルフ奴隷とか? 宿屋に連れ込んでえちえちしてもいいやつなのか!?


「まー、行ってみてのお楽しみってことで。奴隷商まで案内するよ」


 ノエルのお勧めなので仕方なく奴隷を買うか。……仕方なくね!


 マユは奴隷を買う事をどう思うだろうか? 嫌われたくないので確認しておかなければ。   


「あの、もう一人のメンバーは奴隷を買おうと思うんだけど……」


「うん。分かった」


 マユは奴隷を買うことに拒絶反応は無いみたいだ。この世界では、あるいは冒険者的には普通の事なのだろうか。


 ノエルのナビ通りに歩くと、奴隷商の館に着いた。ドキドキしながら入って行くと建物の中は豪華そうな装飾がされており、俺が物珍しさにキョロキョロしていると黒いスーツの男が近づいて来て俺に声を掛ける。


「いらっしゃいませ」


「パーティーメンバー用の奴隷が欲しいんですが」


「それなら、いいものがございますよ」


 黒スーツの男が連れてきたのはムキムキマッチョなおじさんだった。うわ、思ってたのと違う……。


「このおじさん買おうか」


 ノエルは言うが、おじさんを買うのはちょっとね……。なので頭の中で駄々をこねてみた。


 えー、ヤダー、可愛い女の子がいいー、えちえちしたいよー。


「性奴隷用の可愛い子たちは安くても5000万イェンはするよ。新人冒険者のカイトには買えないね」


 黙って頭の中でノエルと話していると、黒スーツの男が説明を始めた。


「こちらは、めぼしいもスキルも無く、見た目のわりに攻撃能力も低いです」


 いいとこ無しだね。俺のテンションはだだ下がりだが、そんなことは全く気にも留めずに黒スーツの男は続ける。


「ですが、新人冒険者様にも購入できる10万イェンでございます。パーティーメンバーの人数合わせにどうぞ」


 黒スーツの男にはこっちの事情はお見通しか。


「不要になった際にはこちらで1万イェンで買い取りましょう」


 なるほどね、パーティーメンバーが足りない新人冒険者に売りつけて、そいつが成長してパーティーメンバーを見つけることが出来たら、安く買い戻してまた新人に売るんだね。俺が感心しているとノエルが急かす。


「さあさあ早く買いなって」


「はぁ」


 俺は渋々マッチョおじさんを買った。せっかく稼いだ20万イェンの半分がおじさんに変わってしまったのは精神的に辛い。とはいえこれからダンジョンを探索する仲間だ。新しい仲間に自己紹介をしておくか。


「俺はカイト。こっちはマユ。よろしくな!」


「私はクレアと申します。カイト様よろしくお願いします」


 俺に深々と頭を下げるマッチョおじさん。クレアか、名前だけは美少女っぽいな。


「よし3人揃った事だし早速ダンジョンに向かおう!」


「クレアは冒険者登録済?」


「はい。E級冒険者です」


 女の子じゃないのは不本意だが、三人目の仲間を迎えることが出来た。


 ようやくこれでダンジョンに入れそうだ。




 * * *




 ティバンの森のダンジョンに到着。問題なく門番の前を通過しダンジョンに進入して行く。


 人の流れに沿って奥へと進み、3階層で人の流れから逸れてモンスターを狩っている。


 3階層のモンスターはストレイドッグ。見た目は大きめの犬だ。ホーンラビットと大差なく弱すぎて手ごたえがない。


「マユ、もう少し下の階層に行ってみたいけんだけど……」


「カイトなら大丈夫そうだね。5階層まで行ってみよ」


 というわけで、俺達三人は人の流れに合流してダンジョンの奥へと進み5階層に到達した。


 そこで再び人の流れから逸れて人気のない方へ歩いて行くと、赤や緑と言った鮮やかな鉱石がめり込んだ綺麗な岩があった、俺が眺めているとノエルが言う。


「そこの岩、持って帰ろう。貴重な鉱物を含んでいるよ」


 え、この岩持って帰るの? 俺の身長ほどもある大きな岩だ。試しに持ち上げようとするが全く上がらない、コレは無理ー!


「岩に手を当てて、アイテムボックスを使って」


 言われた通りに岩に手を当てて、アイテムボックスに収納と念じると岩が消えた。機能制限があってもあんなに大きな岩を入れられるんだ……。


「そ、どんなに大きくても一個だけ、出し入れできるよ」


 便利なスキルだ。機能制限があっても充分チートな気がするが……。


 マユもクレアも驚いて目を見開いている。


「カイト、レアスキルのアイテムボックス持っていたのね」


「でも、俺のは物を一個しか入れられない制約付きなんだ」


「それでもすごいよ!」


 マユに褒められていい気分になったところで、引き続き5階層を探索する。


 ここの階層はダイアウルフのモンスター版だが、やはり弱く感じる。遠慮なく倒しまくっていると、レベルアップのペースは落ちてはいるが、それでもレベルも9まで上がった。


 持ってきた袋は小さなコアでいっぱいになった。今日はここまでにするか。


 クレアが申し訳なさそうな顔をして俺に声を掛ける。


「私は何も役に立っていないのでせめてコアくらいは持ちます」


「ありがと、でも役に立つとか立たないとかは気にしなくていいよー」


 クレアは表情を緩ませ頷くと、コアの入った袋を持ってくれた。おっさんとはいえせっかくパーティーメンバーになったんだから和気あいあいで行きたいからな。


 俺達はダンジョンから出て、アーリキタの街に戻る事にした。 


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― 新着の感想 ―
[一言] 名前からして訳ありだなぁ。 こちらの世界的な事情で当てはめると、村の風習で小さい内は女の子の名前を付けられてたけど名前を変えられる前に村人が自分以外全滅とか(ォィ
[良い点] マッチョおじさんの態度が素晴らしいですね
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