表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どりぃむすとおりぃ  作者: 谷兼天慈
8/35

弓浜半島沈没

 その日50メートルも100メートルもあるような大津波が弓浜半島を襲った。

 地面にあるものすべて海中に引きずり込まれる。

「毅くん! あたしの家、海岸近くなのよ。父さんや母さん、弟が心配だわ」

 久美子が半狂乱になって叫ぶと、

「いってみよう! まだ生きてる人がいるかもしれない」

 毅は久美子の手を手を取ると走り出した。

 津波のあったあと、どんどん弓浜半島の砂は海水に侵食されていく。

 人々は海岸線から遠ざかろうと必死だ。

「おい! おまえたち、死にたいのかっ!!」

 海岸に向かうふたりを目にした土方風の男が怒鳴った。

 だが、久美子は気にかけずに走っていく。

「あたしの家が…あたしの家族がっ!」

「すみません! 気を遣ってくださってありがとう」

 毅は、そう男に謝ると、彼女を追いかけた。

「ば…ばっきゃろう……いったって無駄なのによう……」

 男は涙ぐむと、ふたりとは反対の方向に走り去った。

 そして、ふたりは久美子の家のあったところに立っていた。

 だが、そこにはすでに何もない。

 何もかも津浪にさらわれてしまったのだ。

「あたしたち、これからどうなるの?」

 毅は彼女の肩をギュッとつかんで寄せると、

「何もかも大人が悪いんだ。あんな…あんな恐ろしい爆弾なんかつくっちまって……。これは始まりさ。今に世界中が海の底に沈んじまうのさ」

「こ…こわい…」

 そう語り合うふたりの目の前に、今度は200メートル以上もありそうな大津波が迫ってこようとしていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ