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-ジャングルの王者-

現在、8時50分。


「あ、松井くん昨日は歯ブラシありがとうね!」


(昨日のシーツ交換時、布団バサーッ、歯磨きセットがポト、足でカッ!松井の部屋にショーッ!という漫画みたいな事件があった)


『ンッ、ダイッ!』(falsetto)


朝食

お粥、シュウマイ×2、さつま揚げ、みかん、低脂肪牛乳。足りずのカロリーメイト2本にアーモンドチョコを2発。


アーモンドに幸せ成分セロトニンが大量に含まれてると知ってから、常時ストックしてる俺。

なんか取り出す時スライド式じゃん?

明治のアーモンドチョコ。


マシンガンのカシャって やるとこ。

マガジン!マガジンね。似てるの。


だから1個を1発って言っている。

(謎が謎を呼ぶ、どうでもいい自分ルール)


で、雨の聖地へ。


「輪廻さん大丈夫?顔色悪いよ」


吉沢さんだ。


いや、お前じゃ!

どんだけ心配したと思っとんじゃ!!


顔色はいつもじゃ!

何回も顔合わせてるやろ。


ザーッ


お、屋根の下空いてるやん!

座る。直後。


ガータガタガタガタガタガタ…


「と、と、隣、いいですか?」


!?


ピョー!!(俺の心の鳴き声)


たーくん!!

ピッチピチのポロシャツにブーツカットにサンダル!!


たーくん今日さすがに雨見えたやろ!

昭和歌謡でも歌うつもりか今から!!

あ、め、の、い、き、お、い、を、見ろ!

頼むから冬の雨という現実を受け止めてくれ!


ニコッ(俺)

「アッ、どうぞどうぞ〜」


ガータガタガタガタガタガタ…


た「か、かっこいいっすね。」


俺「え?」


た「かっこいいっすね細いし」

た「女性もの?」


なんだなんだなんだなんだ。

隣にきた瞬間ものすごい話しかけてくるぞ。


俺「いや、これは普通に男ものですよ、あったかいし。」


ガータガタガタガタガタガタ…


た「いや、俺の服、です、俺の服が女性もの、なんです」




ニコッ(俺)

「そうなんや、細いもんね」



お前のかい!

知らねえわお前の服のセンス!!


確かにイケメンやし、細いわ。

街にいたら、幻覚と話す人には見えん。



脳内BGMは、ゆらゆら帝国


「ラメのパンタロン」


途中で入浴呼ばれて今戻りました。

今日早いな入浴…朝イチやないかい。


朝イチのシャワーはなかなか温まらないのよ。


一瞬水浴びて


ピョッ!


とか鳴いちゃったよ声出たよ。

この小説書いてると現実で出るわ。


危ないよ、みんな気をつけ、要確認。


輪廻、心の俳句。



で、これから公衆電話が空くのを待ちつつ。

たーくんとの時差を考えながら聖地へと向かう俺なのであった。


消灯まであと11時間10分。


12時22分。


たまには自分の事を赤裸々に。


---22って数字が好きです。

サッカーが好きな人ならわかるかな。


ACミランっていうチーム、イタリアの。

ずーっと、15年、もっとかな。好きで。

ミラニスタ(ミランのサポーター)なんです。


で、バンドやってたんだけどその時代にずーっとミランの22番のユニフォーム着てテキーラ飲んでステージに上がってまして。

ブラジル人のカカっていう選手が大好きで。


とにかく速くて上手くて顔もいい、と。

カカが22番着けてたんですよー。


バンドもうまくいってたけど所詮は売れてるバンドの2番煎じ。

ほら!ここにも2が出てきた!


で、人付き合いにも2っていう数字がめっちゃ絡んできて。


歌舞伎町で水商売やってた時もNo.1にはあまり興味なくてねー。

No.2がいい!ずっとそんな感じ。


1番取ると飽きちゃうんですよ。


ヤバい、ここでシャンパン入ったら抜いてまう…


「鏡月飲みたい鏡月」


とか言ってるのが好きだった。

性格が悪いんだろうねー。


ある時、たまたま最後トラブルがあって1番になってNo.1を持続しなきゃ本物じゃないとか言われて、3ヶ月はやったけども。

飽きた。


で、辞めちゃったー。

入院前の仕事もそう。


いつのまにかそれがプレッシャーに変わってくるのもわかってるんですよ。

でも、止まんない。120%で仕事しないと終わらない。


…やるしかない。


挙げ句の果てには、自分の仕事量は人に求めない。とかいい人ぶってて。


もう、パンクですよ。パァーンと。

2番が好きなのに、2番だと意見通らなくてストレス、1番取ったら求められるのは継続。


うちには輪廻さんいるから。


だんだんその言葉が怪しく感じるようになってくる。

利用されとんちゃうかこれ、とか。

お前ら陰でサボっとんちゃう?とかね。


で、頭ん中がオーバーヒートですよ。

がむしゃらにやったらバカを見る的な。

適度に器用にこなせたらいいのに、とか。


でも求められるのは全支店で速さも効率も売り上げも1番の支店。


無理だから!ってなって、

いろいろやっちゃって。

記憶ないんだけどね、お酒も入ってたし。


で、入院したんだけど回復力が異常。


そりゃそうだよ、突発的な行動だったんだ。

普段そんなにデリケートな人間じゃないし。


だから退院も今月中だし。


2番でいい。2番がいい。

俺の根っこはこんな感じ。


年越しを実家でしたらたぶんまた東京やらどっかやらに出るんだと思う。

田舎でひっそり、が出来ないタイプだから。


こうやって文章書いてりゃいいじゃん、と思う事もあるんだけど…


なんだかんだで華やかな世界とか場所が大好きで。

お祭とか、結婚式とか、イベントとか。

飽きたらすぐ帰っちゃうけど。


ピョー!!

あかんやん。


だからね、段階を踏んで1つ1つこなしていこうと思った。入院して。

いつしんじゃうかまじでわからんからねー。


俺、しんでたかもしれないし!あの日。


退院後の生活が今は楽しみですね。

たぶんここにお見舞い来るかな。

長期の人も仲良くなったし。


とーい、マイブラザーが急な訪問!!

自分語りソーリーベイベー許してピョー!


また、次エピから本編にてお会いしましょう。---


消灯まであと8時間。


18時ジャスト。


まんず、ごめん昼食忘れでだ…

昼食

サバのカレー煮、ジャーマンポテト(激ウマ)、トマトとホタテのサラダ、コーンスープ、ご飯、レモンJerry。じぇ?リィィィ。


で今夕食完了。

夕食

なんだっけ…←おじい化始まる

ご飯、もやし主体の香味サラダ、せんきゃべつフレンチソース、豚肉の生姜炒め、わかめと油揚げのお味噌汁、焼き芋味Jerry。じぇ、じぇ、…じぇりぃぃ。


で、マイブラザーも故郷への帰路につきまして。寂しいですねー。せぶんすたーありがとう!


俺は部屋に戻ってウトウトしていたわけです、が!


15時半くらいに松井の親御さん降臨!

あっきらかに松井のテンションが上がる!


散歩が出来るから!

限定解除されるから!


第一声


松母「◯◯くん、道混んでて遅れちゃった〜」


『どぉ〜してもティッシュ使いすぎちゃウッ!!』(falsetto)


しょっぱなからハイトーンボイス!

やっぱり嬉しいんだな。

良かったね、松井。


『ンッグッ』


『オカーサン、ギッ!ダッシュータンッ』




ダッシュータン?


何言ってんだコイツは。




…はっ!


脱臭炭!!



ぐっ…俺としたことが。

松井はニオイにも敏感だったのを忘れていた!!


何日かぶりにあってティッシュと脱臭炭。

ティッシュは自分に非があるやろ。


いや、脱臭炭もや!!

今日外出するならストック買ってこいや!


で、1時間半くらいかな?

出ていったんですよ。それはそれは。

えぇ、嬉しそうにね。


俺はこの間に聖地に(おもむ)き、松井の帰りを待とうと、せぶんすたーを嗜むわけです。


この時間帯は人いないなー。


ほんとにひっさびさのゆっくりタイムだよ。

のーんびり時間をかけて2本。


さて戻るか。


シャー。

松井はまだだな。


看護師さん「はぁ〜い、おかえりなさい」


『ダイッ!』(falsetto)

『松井◯◯デスッ!』(full name)



きたきたきたきたきたきた帰ってきた。

ちょうど水を汲みにいったタイミングで、

閉鎖病棟のドアの向こうに笑顔の松井を肉眼で確認。


右手にティッシュ5箱、左手にはおそらくあれは…ダッシュータン。

誰にも渡したくないやつだ。



そして部屋に入って行った。


俺はホールでテレビを見る。

松井は部屋で話をしているんだろう。


あ、松井母が帰るみたいだ。


『アリガトネ!気をつけてネ!』


『フンフンフフーン♩』(falsetto)


松井上機嫌で戻る。

後に続いて俺。

俺も鼻歌とかやっちゃおうかな〜♩



『うわ』(bass)


!?


なんだ?


ジャーーーーーー。

シャカシャカシャカシャカ。


急に手を洗い出す松井。


次の瞬間だった。ほんの一瞬。


ジョバッ ピチャ。乱れ飛ぶ水滴。



『アーダィッ!!』(falsetto)


『ダァッ!』(bass)



水が目に入った!

よろめく松井!


この時俺は松井の目の前!

あまりにも突然!身動きとれず!とれず!


『ンーーーーッ』


ヨロヨロ…


「松井くん、危ないだいじょ…」


テーブルの角「カモン」



ゴツ!




『ヴォッ』(bass)


腰のあたりをなかなかの勢いでぶつけた!


『スシューッハッス、スシューッハッス』


「松井くん大丈夫、看護師さん呼ぶ?」


『ンッ』


ここで悪魔的発想。

このタイミングであのストレスチェックの数字聞いたら、ちゃんと答えるだろうか。

応答は、あるのだろうか。


「松井くんほんと大丈夫?今の気持ちは?」

(interviewer)


『看護師さんはいいです、気持ちは、痛いです』(HERO)



…だよね。

マジごめん。


松井、今は元気に経済学を音読中。


最初の『うわ』(bass)は今のところ迷宮入り。

消灯まであと2時間チョット。


20時42分。

夜薬を飲み終わり、自分ターイム。

あ、どうやら退院近いみたい寂しい嬉しい複雑!

たぶん早けりゃ来週じゃねぇか?

みたいな事をマイブラザーとK医師が言ってたねー。


松井もなんか実際近いらしい。退院!


『退院したらもうこのヨウフクいらないネ』(部屋には松井1人)

って言ってたし。


俺のが早いにしても、松井も家族と住めるといいねー。


アレ?

まてよ。


もしかして俺の退院話聞いてて自分の事と勘違いしてる、とか?

いやいやまさか。まさかまさか。


明日聞いてみようか。

うん。


はぁー、気持ちが楽になってきた。

自分だけの時間の中で眠りにつきます。


おやすみダーリンまた明日♩


!?


『クハァーッハッハッハッハッ!』

『ハァーッ、効いとる効いとるハッハッハッー!』


ぐっ…


消灯まであと8分。

おやすみ松井、また明日。

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