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短編

作者: RK

 僕たちは、産まれた時の事を覚えていない。

 僕たちは、産まれる前に歴史を見る。

 何億という生命の歴史を僕たちは辿る。

 そして辿りつく。

 僕たちは扉をくぐり、この世に産まれ落ちる。

 僕たちはそのことを覚えていない。

 意図的に忘れたのか、それとも無意識的に忘れたのか。それが恐怖故に忘れたのかわからない。

 だが、僕たちは知っている。覚えていないけれども知っている。

 永久に生きられぬことを、永久に寄り添えぬことを。

 この運命からは逃れられない。誰もが同じ運命を抱えている。

 だからこそ、大切にしなければならない。

 僕たちに命を与えてくれた人たちを。

 損得抜きで愛を与えてくれる両親を。

 時間は少ない。永久に寄り添うことはできない。共に歩むことも出来ない。

 彼らは先を行き、先を生き、先に逝く。

 時間は有限であり時間は少ない。

 生命の歴史は僕たちの中に刻まれている。忘れていても残っている。

 親が子に残すものを。

 命を、愛を。

 それは奇跡であり軌跡。

 彼らの軌跡は奇跡を起こして僕たちを産み落とした。

 今度は僕たちの軌跡が奇跡を起こす。

 僕たちが先を行き、先を生き、先に逝く。

 これは運命。

 だからこそ、最大の感謝を。

 父さん、母さん、僕たちを生んでくれて、ありがとう。

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