11.★ あのひとのフルネーム。中‐A
うん、だからさ、
男のしかも麻川氏相手に何プレゼントしたらいいわけよ。
いっとくけど、俺金持ってないからね?
只今財布にある全財産210円。
あのひとのフルネーム。中‐A
作戦1
「そういうわけで、いざ」
麻川氏の靴箱あさりに行きたいと思います。
べつにストーカーじゃないから。
女の子達はどんなものアキにプレゼントしてんのか調べるの。
「わかったからさっさと行ってこいよ」
「うん、そうだねカオルくん。でもこれってなんか変態っぽくない?」
「気のせい。ヘンタイじゃないって」
でもセンが明かに変なものを見る目でこっちを見てるんですが。
き、気にしない気にしない。
靴箱の扉に手をかけて、いざ。
ぱこっ
ドサバサガサパキザラザラカーンカサカサガンドンバシベキボキバキグシャガシャ
「…」
「…」
「…」
予想しとけよこの事態。
開けたらプレゼントの雪崩。ありえないしかもなんか壊れた?
「どうするんだ、これ」
「いや、どーしよーも。とりあえずもどしとく?」
「ほっとけ。それよりプレゼント考えろ、とりあえず女どもが贈ったプレゼントからテキトーに見繕っちゃおう作戦は失敗だな」
カオルくん、あんたぁオニですか?
作戦2
「カンパしてもらってプレゼント買いに行く」
カオルくん、それはナイスアイデイィアだよ!
「で、誰にカンパしてもらって何を買うわけ?カオルはカンパしてくれんの?」
「おーいセン。ちょっと金貸せ」
あんたぁ貸さないんですね。
「断る」
「あ、そ」
断られてんじゃねェよしかもあっさりだよ。
「失敗だな!」
「そんな爽やかに言わないでください…」
作戦3
「いっそ“俺をプレゼント☆”はダメか?」
「うわそれナイスアイディアだよ殺意を覚えるくらい」
「ちょっと…言ってみただけ…です…」
作戦4
「あ、これは?」
目の前に並べられたあらゆる店の割引券。広告についてるヤツ。
これって元手タダじゃん。
しかも、
「…ほとんど有効期限切れてますが」
「ダメかぁ」
だめだよ。ただのゴミじゃねーかそれじゃ。
作戦5
「カンパ」
「それさっきもやったから」
「…」
「つまりネタ尽きたわけですね?」
ほんっと、どうしろと?
「何でもいいんじゃないのか」
「そーは言いましてもねセンくん、ジャンルが広すぎて思いつかんのですよ」
「花束とか」
「花束とかそんな金ないし、っていうかどっかの少女マンガみたいな…」
「金のかからない花束なんぞいくらでもつくれるだろう」
「はー?その辺の花摘むんですかー…って」
それだ。
どうやら「コード」は、人物が鼠算に増えていく特性があるようです。
人気キャラランキングとかやってみようかな。(笑)
多キャラ小説は大変です。いや、自分で多キャラ小説にしたんですけどね。