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オリジナル四人将棋

「さぁ始まります、第一回みんなの過去編の順番を賭けたオリジナル将棋。負けた人から順番に話してもらいます」


なんだかんだノリノリの私の掛け声で四人のオリジナル将棋が始まった。


将棋盤は八角形になっており、上に焔、右に蒼雷、左に沙莉、下に光となっている。


「ルールを改めて説明すると、基本は将棋と一緒、順番は時計回り、王手がかかったら順番を一度無視して王手された人がやって元の順に戻る。そしてオリジナルの駒は事前に紙に書いて不正はないようにします。ちなみに相手陣地どこでも入ったら成ることが出来ます。ルールは以上ではよーいスタート」


「とりあえずまずは歩を動かさないとな」


焔は飛車の前の歩を動かした。


「俺は歩は後回し」


蒼雷はいきなり王を動かした。


「光も攻めるよ」


光も歩を進軍させた。


「私も攻めないと」


沙莉も歩を動かした。


その後もしばらく、蒼雷以外歩を動かしながらゆっくり攻めていた。


「よし道は空いた、飛車突撃」


いきなり焔は飛車を光の陣地へ進軍させた。


「そして成る時にオリジナル駒発動。飛車の進化系、ドラゴンだ」


早くも焔はオリジナル駒を出した。


「このドラゴンは縦横斜め全てにどこまでも行ける、飛車と角の合体した姿だ」


「おいおいそんなことしたら角の意味ねぇじゃねぇか」


「んーまぁそだな」


「まぁそんなこと焔がしてる間に穴熊囲い完成」


「ダニ!?」


「へ?」


「は?」


「なーにそれ」


「簡単に言うと将棋に置いて最上級の防御姿勢だ。最後まで生き残れば良いんだからな」


蒼雷は攻めずに守り切って勝つ気みたい。


「そう来たか」


「光はじわじわ攻めるよ」


光は歩総出で攻めていた。


「じわじわというより大胆にでしょ」


「まぁまぁいずれ分かるよ」


「私は本当だったら蒼雷のところに攻め込みたいんだけどあれじゃあこっちが消耗するからなぁ。仕方ない、ごめんね光」


総出で攻めている光の歩を横から攻撃した。


「えー何すんの沙莉」


「仕方ないじゃん蒼雷に攻め込みたく無いし、それにそんだけ歩がいたらただのカモだよ」


「う、うぅ」


その後焔はドラゴンで色んなところを荒らし周り、光は歩を使いながら焔のところへ攻めて行き、そこを沙莉が横腹を突いていた。


蒼雷は穴熊囲いを強化しながら攻めてくる駒を排除していた。


「さぁ、やっと本領発揮だ!」


光は歩を焔の陣地へやっと置いた。


「オリジナル将棋発動。歩が成って足軽に進化。足軽は全方位に一マス飛び出進めるんだ」


光は歩をオリジナル駒に選んだらしい。


能力は桂馬と王を足して二で割ったような感じみたい。


「だから歩を使って攻めてたんだ」


「そう言うこと」


「でも残念だったな」


せっかく成った光の足軽は焔の角に取られてしまった。


「あーなんでこう言う時に」


「ドラゴンだけを警戒させておくことも作戦の内だったんだよ」


「ちっ」


「あ、舌打ちしたな光、そうかそうか君はそんなやつだったんだな」


「よし、みんな一旦、光やらない?」


「あーいいぜ」


「そだなとりあえず一人やっとくか」


「えっちょま」


その後三人による蹂躙が始まった。


「これが将棋を複数人でやらない理由か」


光の主戦力の歩は全滅した。


「王手」


「流石にその程度じゃ問題ないね」


「王手」


「も、問題、な」


「王手」


「や、やめ、やめろー!」


「王手」


「参りました」


「よーしとりあえず一人排除」


「はぁ、舌打ちしただけで集団リンチされるとは思わないよ」


「どうする今回話すのは光って決まったけど、どうする?まだやる?」


「うーん草乃審判決めてくれ」


「どうしよっかなぁ、、、せっかくだし最後までやろうよ」


「了解。ほんなら再開だ!」


こうして過去編の一番手は光となったのだった。

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