昼飯とみんなの過去
作戦決行日
私達は少し早めにお昼ご飯を食べていた。
「光、一人で大丈夫なの?」
「大丈夫だ、問題ない。バリケードが一度も突破されてないような所だから、ゾンビも大して強くないから」
「それなら問題ないか」
「なんかこの始まる前が何やかんやで緊張するね」
「今までは俺らが勝手に行動してただけだけど、今回はここにいる人達の代表として戦うからな」
「ちょっと蒼雷、余計に緊張させないでよ」
「でもみんな昔戦ってた時って常に今みたいな状況だったんだじゃないの?」
「「「「あっ、」」」」
「言われてみればそうだな」
「久しぶりの感覚だったからな」
「忘れてたわ」
若干緊張していた空気もいつもの呑気な空気に戻っていった。
一応みんなもまだ緊張とかするんだなぁ。
「そう言えばみんなはいつから能力を手に入れて戦い出したの?」
「俺は生まれた時からこの能力持ってたからな。因みに俺はそんな戦ったりはしてないぞ」
「光はちょうど中2のときからかな。戦いが終わったのは確か去年のクリスマス前辺りだったかな」
「私は中1からだね戦いは終わってないけどまぁ高2になってからは大きな戦いはなかったなぁ」
「俺は高1の夏に異世界に行ってこっちの時間だと一週間くらいで帰ってきたな」
「なるほどね。今思うと沙莉と光がよく病気で学校休んだり早退したり、入院してたのって」
「そ、戦いに行ったり、戦ってる時に死にかけたりしてたから」
「何やかんやで俺ら自分達の戦いの話ってなかなかしてなかったな」
「みんなが素直に受け入れてそれが当たり前になっていってたからすっかり忘れてたね」
「ちょうどいいし、今度の旅の時に色々みんなの話聞かせて貰おうかな」
「先に言っとくと俺は大した話はないぞ」
ふと、時計を見るともう12時半になっていた。
「そろそろみんな準備した方がいいんじゃない?」
「そうだな」
「ごちそうさま」
「お粗末様でした。皿の片付けは私がやっとくから」
「じゃあよろしく」
「よーし、いっちょやりますか」
「ただゾンビ殺すだけじゃなくて、草乃が通りやすいように出来るだけ瓦礫とか死骸とかもどかしとこっか」
「それはすっごい助かる。まだ沙莉みたいに上手く運転は出来てないから」
「じゃ誰が一番綺麗に出来るか勝負だ」
「速度なら負けないけど、瓦礫をどかすとなると光より蒼雷の方が有利そうだなぁ」
「私は瓦礫は爆散させよっと」
「俺も灰にするか」
「地面ボコボコにするのもやめてよ?」
「よし、それじゃあそろそろ出発しますか」
「じゃあまたこの安全地帯での最後の作戦の後で」
「最初と最後が瀬戸大橋付近のゾンビの掃討とは縁があるね」
「じゃ」
「「「「いってきます」」」」
「いってらっしゃい」




