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お休み

夕飯を食べ終えた後、私達はお風呂に入りに行ったのだが


「そういえばバリケードが突破されたことって放送してたよね」


「そうだね。まぁだから仕方ないんじゃない?」


温泉は本日休業となっていた。


「仕方ない、キャンピングカーのシャワー使うか」


「みなさーん」


私達が帰ろうとすると遠くから声が聞こえた。


「なんだこっちにいたんですね」


奈美さんと瑠美さんだった。


「奈美さんに瑠美さん、どうしたんですか」


「ちょっと今の状況が知りたくて」


「みなさんなら何か知ってるんじゃないかなぁと思って」


二人とももしかしたらゾンビに襲われるかもしれないこの状況で状況確認のために平気で外を出歩くなんて、度胸が凄いな。


あっ、でも戦場にも行ってる私が言えたことじゃないか。


「なるほどね」


「うーん、今はとりあえず大丈夫ってところかな」


「"今"は?」


「うん一旦はゾンビを追い払って、焔が結界を張ってくれたんだけど」


「結界が持つとしたら後三日だな」


「け、結界ですか」


二人とも結界に対してその程度の反応とは、凄いなぁ。


私も同じだわ。


「だから今朱里さんが政府に今後の対応について直談判しに行ってるから」


「いつでも逃げれるようにしときながらしばらくは様子見ってところかな」


「なるほど、ありがとうございます」


「避難所のみんなに伝えて対策を考えてみまーす」


そう言って二人は走って行ってしまった。


「光達のことは伏せといてねー!」


「分かってまーす!」


私達の秘密は守ってくれるみたい。


そうして私達はキャンピングカーに戻り、シャワーを浴びてさっさと寝た。


富士山以来の相当激しい運動だったのでみんな疲れていたのだ。





次の日、私が起きて下に降りると、珍しく先に焔が起きていた。


「え!?ほ、焔、どうしたの?体調でも良くないの?」


「俺が先に起きてるのがそんなにおかしいか」


「うん」


「心外だなぁ」


「きつも焔が起きてくるの遅いせいでしょ」


「なんも言い返せねぇ」


「まぁとりあえず私は朝ごはん作っちゃうね」


「頼むわ」


そう言いながら焔は椅子に座りテレビをつけた。


『本日政府から発表があり、しばらくは安全だと言うことが判明いたしました。


今後の対策については今日中に発表するとのことです』


「政府がしばらく安全って知ってるってことはちゃんと朱里さん、直談判出来たんだね」


「そうっぽいな」


そうして朝ごはんを作り終えるまでに沙莉と蒼雷が起きて来た。


しかも焔に対し、私と全く同じ反応をしていた。


そうして朝ごはんが出来、蒼雷が無理矢理、光を起こしてみんなで朝ごはんを食べた。


「なぁ今日はどうする?」


「政府の発表があるまで暇だろうしなぁ」


「それじゃあさピクニックでもしようよ」


「おい光、こんな状況でピクニックなんかするやつがどこにいる」


「光達」


「まぁそれもそうなのか?」


「ってことで今日の企画はみんなで特殊なおにぎりを作ってロシアンルーレットピクニックをしよう」


「ロシアンルーレットおにぎり、面白そうだな」


「しばらくしたらここも安全じゃあ無くなりそうだし、今のうちに満喫しといた方がいいのかもね」


「じゃあ今のうちにお米炊いとこっと」


「これ昼に政府から発表あったらどうすんだよ」


少し呑気過ぎるかなとも思ったけれど、これくらいが私達にはちょうど良いなと思った草乃なのであった。

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