バイト探し
レンタルビデオ屋でDVDを借りるのに成功し、私たちはキャンピングカーに帰ってきたのだが、、、
「もう23時かぁ」
「これは全部焔のせいだからね」
そうこれはDVDを借りてきた帰りのこと
「なぁそろそろ俺ら金やばくね?」
「そうか?別に食料はあるし、銭湯は無料で入れるし」
「そうじゃなくてだな。娯楽用だよ娯楽」
「娯楽用?」
「この前のテレビや今日のDVDみたいに暇を潰すには金が必要なんだ」
「確かに旅をしてた頃は無断で貰ってくれば良かったからね」
「でもここじゃあそうはいかない」
「ならどうするってのさ」
「バイトだよバイト。アルバイト」
それをきっかけにみんなでアルバイトを探した結果、帰ってくるのが遅くなってしまったのだ。
「こんな状況下じゃあどこもアルバイトなんて募集してないかぁ」
「当たり前でしょ」
「大体の飲食店はほとんど営業してないし」
「娯楽施設は人がほとんど来ないからバイトを雇う必要もないし」
「残ったところにも職のなくなった大人たちが入るから」
「外部の高校生なんて雇うところはないみたいだね」
「でもまぁ日雇いとかならあるかもだから」
「それに期待するしかないかぁ」
そんなことを話しながらこの日は直ぐに寝た。
翌日
昨日と同じように私と沙莉がランニングをしているとある張り紙を見つけた。
『バリケード増強計画開始。協力者募集中!』
「ねぇ草乃、これみんなでやらない?」
「はぁ、はぁ、え、な、なに?」
「この張り紙だよ」
「はぁ、はぁ、んー、い、いいんじゃない?」
私たちはキャンピングカーに戻りこのことを三人に伝えた。
「バリケードの増築のバイトか。良いんじゃないか?」
「懐かしいね。避難所学校でもやったよね」
「そういえばそうだね。これは履歴書に経験ありって書けるね」
「で、やるにはどこにいけば良いんだ?」
「え?そんなことは何も書かれてなかったけど?」
「わからないならどうやってやるんだよ」
「えーっと、とりあえず自衛隊のところに行ってみれば良いんじゃね?」
と言うことで私たちは昼飯を食った後瀬戸大橋にある自衛隊の基地にむかった。
「んー来てみたは良いけどどうすんのこれ」
「んーどうしよっか」
私たちが戸惑っていると、自衛隊の人が声をかけてきた。
「君たちこんなところにどうしたんだい?」
「あっ、あのバリケード増強の張り紙を見てきたんですけど」
「あーあれね。実はもう締め切っちゃったんだ。それにそんな危ない仕事を学生にやらせらんないよ」
「そ、そうですか」
私たちが唯一の金稼ぎ手段を失いどうしようかと思っていると
「あれ?もしかして君たちはキャンピングカーでここに来た子たち?」
瀬戸大橋の国島隊長が声をかけてきた。
「あ、隊長さんこんにちは」
「やっぱり君たちか。それでどうしてここに?」
「バリケード増強のバイトを」
「あー、あれか。でも君たちはまだ高校生だろう?別に働かなくても避難所では食事も貰えてるだろう」
「いやー、そこは問題ないんですけど」
「何もしてないと少し申し訳ないというか」
「後遊ぶ用のお金が欲しいんですよ」
「それと単純に暇なので」
隊長さんと自衛隊の人は固まってしまった。
「あ、あのー」
「あぁすまないすまない。あまりにも面白い理由だったのでね。でもそう言うことなら参加してもらおうかな。危ないって言っても、たった5人だけで関東から四国まで来れるのならバリケードの増強程度、造作もないか」
「ありがとうございます」
「集まった人達は色々なところに行ってもらったけど、せっかくだし君たちには瀬戸大橋のバリケードの増強してもらおうかな」
「で、ですが隊長ここは一番危険な場所では」
「問題ないさ。危険なのはどこも変わらんし、誰かしらここを手伝ってもらわないといけなかったんだ。それに噂によると君たちは特殊な武器を使えるようだしね」
私たち一瞬ドキッとした。
「焔、ちゃんと投石武器ストレージに入れてる?」
「大丈夫。草乃の釣竿も入ってるから」
私たちが小声で話していると
「どうしたんだい?」
「いえいえ、何でもありません」
「そうか。では早速バリケードに向かおう」
バレるんじゃないかとドキドキしながらバリケードに向かう私たちなのであった。
でも、別に私能力ないから心配しなくてよくない?




