しりとり強力戦法
さて、旅館を出た私たちはしばらく高速道路で移動していたが途中でゾンビが道を荒らしまくっていた場所があったので、結局空中浮遊で移動していた。
「あーあなんか暇だなぁ」
「そうだねぇ〜」
焔と光が暇を嘆いている。
「それじゃあ二人とも一緒にゲームでもする?」
「それじゃあ運転席にいる蒼雷と沙莉が参加出来ないし、しりとりでもしようぜ」
「よーしじゃあ光から龍」
「じゃあ次は私ね、ウール」
「ほな次俺な、ルイ14世」
「じゃあ次私、インターナショナル」
「じゃあ最後俺ね、ルイ13世」
「池袋」
「ロール」
「ルイ12世」
「インターバル」
「ルイ11世」
「医師」
「シール」
「ルイ10世」
「い、今の何?」
「に?にかぁえーっとえーっと」
「そ、そうじゃなくて今外になんか」
沙莉が何か見つけたようだ。
「どうしたの沙莉」
「い、今外にゾンビがいたような」
「んなわけあるか。今俺らは空中浮遊してるんだぞ」
今は飛行機ほど高くはないが、とてもジャンプしたりした程度では到底届かない高度を浮遊している。
「沙莉疲れてるじゃない?一旦昼寝したらどうだ?」
「今日も一番最初に起きてたしね」
「そ、そうかなぁ、疲れてるのか」
「どうせ鳥を見間違えたんだろ。ほらあそこにいるデカい鳥みたいなやつを」
焔が指を刺した場所には相当大きそうな、鳥が、、、
「なぁ、ほんとにあれ鳥か?」
「・・・・」
「ゾンビじゃね?」
「飛行機から落ちてきたってわけではなさそうやな」
「つまり?」
「ゾンビは飛べる」
「ゾンビが飛んで飛んで飛んでってって」
「ふざけてる場合じゃないでしょ」
「いやーまぁそうなんだけどさ」
「言うて一体飛んできただけやろ?そんなんそいつ撃ち落とすか避ければええだけやん」
「あっそれもそっか」
私も皆んなの価値観に合うようになってきたのかもしれないな。
「ほんじゃ叩き落としとくわ」
蒼雷が超能力でゾンビの動きを封じそのまま地上へ思いっきり叩き落とした。
「いやーゾンビもここまで進化したんやなぁ」
「相当な回数殺されたんかな」
「と言うよりかは上からずっと撃ち下ろされて、それに対抗するために飛んだんじゃないか?」
「そうだとしたら安全地帯って安全じゃあないんじゃないか?」
確かにいくら頑丈なバリケードや壁があったり橋が壊れてたとしてもゾンビが飛び始めたら何の意味もなさない。
「まぁでも我が国はどこぞの国のミサイルのおかげで対空性能は高いからなんとかなってるんじゃないのかなぁ」
「それにそんなに数はいないだろうし」
「よーし結局大丈夫ってわかったところでしりとりさいかーい。はい沙莉から」
「いだったよね、インテグラル」
「ルイ9世」
「インスタントコーヒー」
「ヒール」
「ルイ8世」
「イニシャル」
「ルイ7世」
「インク」
「クール」
「ルイ6世」
「イカ汁」
「ルイ5世」
「医務室」
「ツール」
「ルイ4世」
「い、い、い、ギ、ギブアーップ」
「沙莉〜、まだまだだねぇ」
「そこじゃないでしょ」
「そこじゃないよねぇ」
「これぞ奥義ルイ何世攻撃だ」
「ここまで悪質極まりないしりとりの戦法はあるのか?」
「〜ジュース、〜アイス、〜ライスの三点す攻めレベルで汚い手だよね」
「ってことは二人の反則負けってことで」
「は?それはないだろ」
「そうだそうだ」
焔と蒼雷は文句を言っている。まぁ今回はね?うん。
「沙莉、今回は沙莉の負けだよ」
「えっ、草乃までそっち側なの」
「だって沙莉ルで終わらせるのにこだわってたから負けたんだよ」
「あっ、」
こうしてのんびりしつつも岡山に到着しこの日は明日に備えてゆっくりと休んだのであった。




