マグロパーティー
焔と蒼雷が魚達を海に返し終えたので私たちは早速浜辺でバーベキューを開始した。
「びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛」
「ほんとうめぇなこのマグロ」
「えっへん。私が獲ってきたんだからそりゃあ美味いに決まってるよ」
今日のメニューはマグロの刺身に寿司に叩きに海鮮丼などのマグロ料理と光が獲ってきた貝類と甲殻類のバーベキューだ。
「いやぁまぁそれにしても今日は暑いねぇ」
「そうだな。とりあえずこれ食べ終わったらまた海行くか」
「光、サーフィンとかやってみたいんだよね」
「いいなサーフィン。因みにこんなかでサーフィンできるやつは?」
誰も反応しなかった。
「な、なら一度でもサーフィンやったことあるやつは?」
誰も反応しなかった。
「んーよし、何度も溺れるかもしれないけど独学でサーフィンするか」
「まぁ少なくとも光と焔と沙莉はすぐに出来んだろ」
「あれ?蒼雷は自信ないの?」
「山登りの時もそうだが、別に俺の力は身体能力、一切関係ないからな。そういう草乃はよく釣りに行ってたんなら出来るんじゃないか?」
「釣りとサーフィンは全然違うでしょ」
「それもそうだな」
「まぁとにかく後で皆んなでサーフィンに挑戦だー!」
そうして私たちはサーフィンをすることが決定した。
「あっ、そういえばさ、話は変わるんだけど」
「なーに?草乃」
私は釣りをしている時にゾンビが沖の方から襲ってきたことを伝えた。
「はえー、そんなことが」
「それにしても沖からゾンビか」
「海にいたゾンビが沖の方に流されてたんじゃねぇの?」
「やっぱりそうなのかなぁ」
私たちが原因を考えていると光が何かを思い出した。
「あっ!そういえば、魚を追っかけて沖の奥の方まで行ってみたら豪華客船みたいのがあったんだよね」
「豪華客船?」
「うん。そこまで大きくはなかったんだけどね。一応中を確認してみたら、ちゃーんとゾンビだらけになってたよ」
「船の中でゾンビが発生したらそりゃあ逃げ場がないもんね。皆んなゾンビになっちゃうだろうね」
「つまり、その船の中のゾンビが海に落ちて流されて草乃の船の周りまで来たってこと?」
「そういうことなんじゃないかな?」
「なーんだそんなことだったのか。海の中にゾンビが湧き出る何かがあるのかとでも思ったよ」
「そんなもんあるわけないじゃん」
そうしてゾンビの謎も解明し、段々とお腹いっぱいになった私たちはバーベキューセットを片付けてサーフィンを始めることにした。
「さぁーて、華麗に決めてやりますか」
そうイキって最初に波乗ろうとした焔はすぐさま波に飲み込まれて沈んでいった。
「やっぱり簡単にはいかなそうだね」
そんなことを言いながら沙莉は普通に平気な顔をして波に乗れていた。
「沙莉の言ってることとやってることが全然違うなぁ」
そんなことを言いつつ、光も危なげだが何とか波に乗れている。
「皆んなすごいね」
「俺らもやるか」
私と蒼雷も波に乗ろうとしたら、、
「う、うわぁ!」
「あーやべ、あーやべやべやべ、あーやべ」
私は速攻で波に飲まれてしまい、蒼雷は落ちかけているのに、超能力で無理矢理持ち堪えている。
その後数時間ほど練習して、最終的に皆んなで波に乗ることが出来た。
勿論、沙莉がダントツで上手く、次に光が乗りこなしていた。
残りの私たち三人は皆んな何とか頑張って波に乗れている状況だった。
「ちょ、焔もう少し前行ってよ」
「無理なこと言うなよ。これがもう限界だよ」
「おい、焔後ろが詰まってるんだって」
「そんなこと言ったって、あっ!バランスが!」
「おいおいおい焔こんなところで倒れられたら、う、うわぁ!」
「ちょ、二人とも何やって、きゃ!」
「あーあ。後ろの三人盛大に巻き込み事故起こしてるよ」
「何やってんだか」
そんなこんなで夕方になり、私たちは海を上がり、キャンピングカーに戻った。
「いやはや、焔の魔法のおかげで楽に汚れを落とせるな」
「海って砂で汚れるのが一番だるいところだからね」
「今日はなんか一個もいい事がなかった気が」
「ドンマイ焔」
そうして私たちは再び四国へ向かうのだった。
あっ、でも今日は疲れてるから明日から。




