表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/138

富士山調査報告書

ゾンビパンデミック現象初日。

私とともにこの洞窟に避難してきたのは26人。そのうち子供3人。


我々はこの洞窟内に避難してきてまず入り口を塞いだ。そうしてひと段落したのちにもう一度外に出て未だゾンビ化していない人を探しに出た。


しかしゾンビ化せずに生き残っていたのはたった二人。しかもその二人は売店の屋上に登っており、周りをゾンビ達が取り囲んでいて逃げることが不可能な状態にあった。


我々はゾンビの注意を別の場所にそらし、あの二人を助けようとした。


その時、屋上にいる二人の友人を名乗るものがゾンビを惹きつける囮を買って出た。


囮役が大声を出しながら売店と洞窟の反対方向に走っていった。


その隙に屋上にいた二人を助け出すことに成功した。


だが囮役の男性はその頃にはもうゾンビ化が進行していた。


これで二人助け一人失ったので全体27人となった。


その後しばらくの間は洞窟の入り口を塞ぎ、時間が過ぎるのを待った。


我々は富士山に登山しにきただけあって食料と生活用品はあらかた揃っていたし、サバイバルも慣れていたのでとりあえず数日様子を見ることにした。


だが二日経っても三日経っても状況は変わらなかった。


それに徐々に食料や水も減ってきており、皆正直限界だった。


ゾンビパンデミックから四日たった日に我々は行動を起こすことにした。


この間に我々は色々話し合ったり戦う準備もしてきた。


我々は洞窟の外に出て食料と水を探しに出た。


もちろん沢山のゾンビがいたわけだがサバイバルナイフや富士山を登るときに使ったストックを改良した槍なのでゾンビを倒しながら進んだ。


探索隊は私含め13人で出て行ったが食料と水を回収し、洞窟に戻ってきた頃にはたったの6人になっていた。


その持って帰った食料もあり我々は一度餓死の危険から逃れることが出来た。


その日と次の日は仮にも数日ともに過ごしてきた仲間を失ったので、このまま外に探索に行くのは危険と判断し、休むことにした。


さらに翌日、再び我々は外に食料と水の確保に出かけた。


探索隊のメンバーを5人補充して、11人で探索に出た。


だが洞窟を出て直ぐに問題が起きた。


前回はナイフや槍で簡単にゾンビを殺すことが出来たのにそれが出来なくなっていた。


だが我々はもう食料と水に決して余裕はないので何人も犠牲にしなごら何とかゾンビ達を倒し、食料と水を持って帰った。


この時点でもう洞窟内の人数は14人になっていた。


次の日、もうこんなところに居られないと思い我々は無理矢理ゾンビ達を避けて、富士山を下山することにした。


しかしそれは許されなかった。


ゾンビ達が洞窟の入り口前で群がっていた。


入り口の隙間から槍でゾンビを突き刺してみたが全く通らなかった。


我々はここで死ぬことを悟った。


二日ほど我々は洞窟内で絶望していた。


我々は助けが来ないと分かっていたが助けを待つしかなかった。


そんなときに洞窟内にいた一人が無理矢理逃げ出そうと塞いでいた入り口を開けて逃げ出した。


多分そいつは直ぐにゾンビになってしまっただろう。


だがその影響で洞窟内にゾンビがなだれこんできてしまった。


何とか急いで新たなバリケードを作ったがもうもちそうにない。


そこで今私は無駄死にしないためにこれまでのことをここに記している。


そうしてここからは私の研究者としての憶測だがゾンビは殺しても一定期間でまた蘇り、さらに強くなっている。


さらにこのゾンビ達は最初は山頂付近を彷徨いていたが、今回急に洞窟の入り口に集まったことから、知能も上がっていると思われる。


ただ本能的にここに人がいるから集まったのかもしれないが、もし本当に知能が殺すたびに上がっていくのだとしたら、人はいずれ太刀打ち出来なくなり、何なら知能が人間を越えればゾンビが人間を支配する、いや、人間が全滅し誰も死なないゾンビだけの世界が来るのかもしれない。


ゾンビが本当にいくらでも知能が上がるならいずれ対話できるようになるかもしれない。そうしたらほぼ人間と同じようになるのかもしれない。


だが全部これは私の仮説があっていた場合の話に過ぎない。


もし、これを読んでいるとしたら、相当強い人間か、知能が発達しきったゾンビのどちらかだろう。


もし前者であるなら、私の仮説を証明しようとしないで欲しい。


それは非常に危険で・・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ