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避難所学校

「おっ、あれじゃね避難所の学校」


焔の飯が終わり光が起きて来た頃、避難所らしき学校を発見した。


「これ大丈夫かな?ちゃんと私たちのこ受け入れてくれるかな?」


「大丈夫だろ、なんかあっても昨日光が助けた二人が何とか擁護してくれるさ」


「大事なところ他力本願なんだよなぁ」


「まぁとりあえず入ってみようよ」


そう言って学校に近づいてみると、まぁ当たり前のことながらバリケードがあった。


「いや、まぁそりゃそうよな」


「どうする?俺の超能力で無理やりキャンピングカーごと中に入るか?」


「そんなことしたら中に居る人達に変に思われちゃうよ」


「なんなら、ゾンビ事件の犯人なんじゃないかとまで疑われてしまうよ」


「それもそうやなぁ」


そんなこんなで私たちがどうやって中に入ろうか悩んでいると学校の中から誰が出て来た。


「そこのキャンピングカーの中に誰かいるのか?」


「これは、流石に外に出ないとね」


「だね」


そうして私たちはキャンピングカーの外へ出た。


「ここに高校生五人いまーす!」


「分かった。今バリケードの上からハシゴをかけてやるから少し待っていてくれ」


「おっ、結構歓迎してくれてるみたいじゃないか」


「良かったな」


しばらくするとバリケードの上からハシゴが下ろされて来た。


「草乃、ちゃんと登れるか?」


「バカにしないでよ、流石に何の力も無くてもこのくらいはできるよ」


私たちはハシゴを登って学校の校庭の中に入ることが出来た。


「大丈夫だったかい君たち。よく二日間も生きられたね」


校庭には先程私たちを見つけてくれた人ともう一人いた。


「どうも助けていただいてありがとうごさいます」


私たちは事前に話し合ってとりあえずはここの人達には秘密を打ち上けず、たまたまキャンピングカーを拾って生き延びて来た高校生五人組を演じることにした。


怪しまれない為でもあるし、純粋無垢な高校生の方が色々とやりやすいからでもある。


「ここに来たからにはもう安心していいよ。現状あのゾンビ達にはこのバリケードを超える手段はないからね」


私たちを見つけた男が自慢げに言う。


「とりあえず校舎の中に入ろうか。ここまで大変で疲れただろう」


「そ、そうですね。お言葉に甘えさせてもらいます」


まぁ全く大変でも疲れてもないんだけど。


何ならさっき呑気にトランプしてたけれども、とりあえずそういうことにしておこう。


「ここは現在約二百人が避難しています。ここの学校の校長は非常に災害対策を重んじる人でしたので食料品などには充分余裕があります」


はぇーそんな有能な校長先生がいるもんなんだなぁ。


「あっ、そういえば自己紹介がまだでしたね。私はこの学校で副校長を務めておりました、沖幹彦と申します。そして、、」


「私が体育教師の鎌瀬犬田だ」


なるほどね。私たちを見つけてくれたのは副校長先生でハシゴを出してくれたのが体育の先生だったってわけね。


「あっ、私は沙莉と申します」


「俺は焔です」


「蒼雷です」


「光でーす」


「草乃と申します」


「沙莉さんに草乃さん、焔君に蒼雷君に光さんだね。よろしく」


そうして私たちは一つの教室に案内された。


「しばらくはここで生活してくれ。わからないことがあったら同じ部屋で生活してる人に聞いてくれ」


「分かりました」


教師の二人は部屋を出ていった。


この部屋もといい教室には数人の学生がいた。


絶望している人、泣いている人、色んな人がいた。


私は本来のゾンビパンデミックってこうゆうもんだよなぁと思いつつ自分は案外恵まれていたことを再確認するのだった。

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