ドロケイ
「はーい、皆さん。今日から新しい教科のレクリエーションを担当する先生を紹介しまーす」
「はーい!みんな〜光だよ〜」
「どうも蒼雷です」
「みんなよろしく。焔さんだ」
「く、草乃です。よろしくお願いします」
私達は早速午後に小学生以下の子ども達とのレクリエーションが始まった。
「今日はみんなでドロケイをしたいと思いまーす」
「やったー!」
「俺足速いからぜってぇ捕まらねぇよ」
子ども達も結構乗り気みたい。
「みんなはドロボーチームで先生達5人が警察ね」
「「「はーい」」」
「それじゃ始めるよ〜。よーいスタート!」
子ども達は一斉に逃げていった。
ここは自衛隊の野外演出場なので広さは充分にあった。
「勝手に手伝うことにしてしまってすいません」
「いえいえ良いんですよ」
この人は私達が来る前からレクリエーションとは言わなくとも子ども達とよく遊んでいた保育士の竹宮葵さん。
「予定通り私は牢屋を守っていればいいんですよね?」
「はい。今回のドロケイは楽しむ目的もそうですけど、子ども達にいざという時逃げれる力を付けて欲しいのが目的ですから。復活する分には全然構いません」
「あーでも手を抜きすぎると子ども達が飽きちゃと思うのでそこは良い感じにお願いします」
「了解です」
「それじゃそろそろ行こっか」
そうして警察の私達は追いかけ始めた。
「待て待てー」
「きゃー逃げろー」
「待て待てー」
「うわ、鬼だ。みんな逃げろー」
「ま、待て待て、、、はぁ、はぁ」
小学生ってこんな足早かったっけ?
全然追いつけないよ。
「こ、この状況まで生き残ってるだけあるな」
同じく息を切らして蒼雷が走るのをやめてこちらに来た。
「焔と光は?」
「普通に捕まえたりしてるよ。ちゃんと手加減もしてるっぽい」
「私は最初こそ手加減してたけど途中から疲れて普通に追いつけなくなっちゃった」
「俺も」
「それじゃあそろそろ本来の目的やろっか」
「そうだな」
そうして私は物陰に隠れた。
暫くすると、近くに痺れを切らした小学生3人が現れた。
「全然鬼いなくね?」
「ね〜」
私はギリギリまでそれを待って、一番近づいたところで一気に飛び出した。
「隙あり!」
「う、うわ!」
私は一気に3人を捕まえた。
「隠れてるのなんてズルいよ」
「隠れるのはドロボーだけじゃないんだよ?」
「えぇ~」
そうして私は色々なところに潜みながら子ども達をどんどん捕まえていった。
けど、
「時間切れ〜。ドロボーチームの勝利!」
「やったー!」
「イェーイ」
「俺一度も捕まんなかったぜ」
「それじゃあ今回のレクリエーションは終わり。自分の教室に戻ってくださーい」
「「「はーい」」」
私達も職員室に戻った。
「あ、みんなおかえりー」
「ただいまー」
職員室には沙莉と奈美さんが待っていた。
「いやー案外楽しかったな」
「私はもうクタクタだよ」
「草乃は途中からほとんど動いてないだろ」
「でも地味にいきなり走り出すのを何度もやってたら疲れるよ」
「どんなドロケイしてたんですか?」
「全然普通のやつだよ。ただメインで追いかける光と焔はほとんど捕まえずに色んなとこで待ち伏せしてる私と蒼雷が捕まえてんだ」
「なるほどね。流石焔と光だわ」
「??沙莉さんどうゆうことですか?」
「多分だけどこれは子ども達の訓練も兼ねてるんだよ。基本的に第一形態つまり一度も殺されてないゾンビにはそうそう追いつかれない。でも油断している隙に突然現れたら対処が出来ない」
「あーだから草乃さんと蒼雷さんが隠れて奇襲をしてたんですね」
「2人とも正解。まぁ正確には今回はそういうことが起きるのを知ってもらう段階。今後それの対策とかを色んな企画でやってこうかなぁって」
「お二人はどうしてそんな案が。私なんか子ども達と普通に遊ぶので精一杯なのに」
「まぁそれは経験の差ってやつかな」
「多分竹宮さんの方が経験量は上だろ」
そりゃ保育士だもんね。
時々おふざけ企画やってるだけの2人とは違うよ。
「戻りましたー」
私達が雑談していると瑠美さんが帰ってきた。
「あ、授業終わった?」
「うん」
「それじゃあ皆さん始めますか」
ん?
「おいおいおい、それってまさか」
「今から皆さん高校生以上の方への授業を始めます」
「いや、イヤァァァァ!」
こうして私達の高校生本来の活動が始まるのだった。




