みーつけた
次の日の朝
「それじゃちょっくら行ってくるねー」
「いってらっしゃーい」
「ルートル、へ~んしん」
魔法少女姿になった光は颯爽と飛び出して行った。
「さぁて、中に戻ってるか」
「そんなことしなくてもすぐに戻って来るでしょ」
「流石の光でも日本のどこにいるかも分からないのに手当たり次第探すんだよ。時間かかるでしょ」
「いや、もう見つけたよ」
「そっかぁ。じゃあ中に戻ってって、えぇ?!」
探しに行った光が既に戻ってきていた。
「は、早くない?」
「そりゃ光だもん。これが特技なんだから」
「それでどこにいたの?」
「仙台」
「せ、仙台?ってことは宮城ってこと?」
「そうだね~。なんなら朱里さんだけじゃなくて避難所学校のみんなもいたよ」
「どうしてこんなに早く見つけられたんだ?」
「えーっとね。取りあえず光は一番近くにある避難所学校のとこに行ったの。そしたら校門前に一つの張り紙があったの」
「張り紙?」
「うん『私達は仙台に行きます。by朱里』って」
「どんだけ都合のいい話なんだよ」
「そんで仙台行ってみたらいたから帰ってきたってわけ」
「声は掛けてこなかったの?」
「掛けても良かったんだけど、朱里さんとか以外に見つかると色々ややこしいことになっちゃうから」
「それもそっか」
「でもなんで仙台に?」
「仙台って都会でしょ?人も多いはずだからゾンビも多いんじゃ」
「うん。仙台にはすっごい沢山ゾンビがいたよ。でもみんながいたのは自衛隊の駐屯地だったんだよ」
「なるほど自衛隊の駐屯地か。それなら納得」
「でも朱里さん達はどうしてそこが安全だって分かったんだろ?」
「そこまでは分かんないよ。自衛隊同士の無線通信とかじゃない?」
「うーんこれは聞かなきゃ分かんないね」
「んまぁ取りあえず目的地は決まったんだし、さっさと出発するか」
こうして私達は早速キャンピングカーに乗って出発したのだった。
私達は取りあえず宮城までは蒼雷の超能力で一気に進み、その後は普通に運転していった。
「さぁてもうそろそろ着くわけだけど、焔と光は何をしてるんだ?」
「さぁ?移動開始してからずっーとこれ」
焔と光は何やらあーでもないこーでもないと議論をしていた。
「よし。これでいこう」
何やら決まったみたい。
「なんの会議してたの?」
「なんのって草乃が言ったんじゃんか。大人数で出来る企画考えといてって」
「あー確かに頼んでたね」
「なんやかんやで作るの忘れてたから今考えてたんだよ」
「今回は結構自信作だよ」
「どんなの?」
「それは内緒。やる人全員が集まった時に発表だ」
「さて、やることは決まったことだし早く準備しよ焔」
「だな」
こうして再び二人は作業を開始してしまった。
「さーて、私もそろそろお昼ご飯の準備しよっと」
「じゃあ俺はのんびりしてようか」
「おーい、蒼雷。目の前の瓦礫退かしてくれない?」
「はいよー」
蒼雷は沙莉に呼ばれて運転席の方へ向かっていった。
「よーし、今日はオムライスにでもしよっかなぁ」
そうして私はオムライスを作りながら、朱里さん探しゲームの罰ゲームやってないことを思い出し、昼飯の時にやんなきゃと思うのであった。
因みに罰ゲームを受けたのは沙莉で、映像を見てる時、顔を真っ赤にしてものすごく悶えてましたとさ。
そして投げキッスのシーンで気絶しましたとさ。




