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プール掃除(外)

「いぇーい」


ザッバッーン


私がスライダーを滑り終わりプールサイドに上がると沙莉が一人で待っていた。


「あれ?焔と光は?やっぱさっきの放送は二人のいたずらだったんだ」


「さぁ?私が降りてきた時もあの二人いなかったからなぁ」


「まぁとりあえず蒼雷のこと待とっか」


「ちゃんと降りて来れると思う?」


「うーんどうだろうね。階段から降りてくるかもしれないなぁ」


二人で呑気に蒼雷のことを待っていると、突然目の前に魔法少女姿の光が現れた。


「あれ?光じゃん。どうしたの、魔法少女状態になって」


「二人ともさっきの放送は聞こえた?」


「うん光と焔のイタズラ放送のこと?聞こえたよ」


「いやいや光はあんなことしないよ」


「じゃあ焔一人で?」


「違う違う。あれは勝手に鳴ったの」


「勝手に?」


「あーでもなんで鳴ったかはどうでも良いんだけど、この放送のせいで外に居たゾンビ達が無理矢理この中に入ってこようとしてるんだよ」


「えーー!?ってなるほどのことじゃないね」


「本来はえーーどころじゃ済まない話だけどね」


「まぁだからとりあえず今、焔が外に出て戦ってるから」


「ん?なんで光じゃなくて焔が戦ってるの?」


「え?何、光のこと戦闘狂かなんかだと思ってる?」


「いやいやそういうわけじゃなくて、焔が戦うより光が戦った方が手っ取り早いでしょってこと」


「あー確かにね。そうすれば良かったなぁ」


「まぁとりあえずゾンビを処理しよっか。草乃はここらへんで待ってる?それともついてくる?」


「うーんどうしよう。たまにはついて行ってみようかな」


「そんじゃ行こっか」


こうして私達はプールの入り口へ向かった。




「お、3人とも来たか」


入り口に向かうと焔が魔法でゾンビを蹴散らしていた。


「どう?ゾンビは減ってる?」


「いや、見たら分かるだろ」


見てみるとゾンビの死骸は沢山あったがそれ以上にゾンビがプール内になだれ込もうとしていた。


「なんでこんなにいるの?」


「さぁ?さっきの放送につられてやってきたんじゃない?」


そう言えばさっきの放送は結局なんだったんだろうか。


「うーん」


「はいはい悩むのは一旦後だよ草乃。さぁ、さっさと終わらせちゃお」


「そうだね。じゃさっそく」


そう言って光は周りのゾンビを光速で倒しながらどっかへ行ってしまった。


「やっぱり光が戦った方が早かったじゃん」


「悪かったな、効率悪くて」


「まぁまぁ二人とも。光がちゃんと二人の取り分も残してくれてるからさっさと終わらせようよ」


「はぁ~い」


「うっし、【クォークグルーオンプラズマ】【コアスプラッシュ】」


焔がいつものゾンビを蒸発させる液体を出したと思ったら、いきなりその液体を爆散させて周囲にまき散らした。


爆散した液体に触れたゾンビはいつもどーり一瞬で蒸発していった。


「ちょ、危ないよ焔」


「大丈夫大丈夫。二人の方には飛ばない用にしてるから」


あー、普通に怖かった。やっぱゾンビよりもみんなの攻撃の飛び火の方が圧倒的に危険だよ。


「いつも思ってたんだけど焔って、炎系の魔法が多いのにこの魔法だけ炎魔法っぽくないよね」


「あーこれね。このクォークグルーオンプラズマはこの世の中でトップ5に入るくらい熱い液体なんだよ」


「へ、へぇ~。それで何度くらいなの?」


「大体2兆度くらいだったかなぁ」


「そ、そんなヤバい液体出してたんだ」


「まぁまぁそんなことは置いといて。ほらまたゾンビ来たぞ。次は沙莉の番」


「はいはーい【武装展開】」


沙莉は今回はミニガンを大量に展開した。


「一気にいくよー!」


沙莉はミニガンゾンビ達に向けて放銃した。


勿論ゾンビは穴だらけになり倒れた。


「沙莉の一番の強みは球切れしないとこだよな」


「それを言ったら焔だってそうじゃん」


「まぁ俺は魔力切れがあるから」


「魔力切れしてるとこなんて見たこと無いけどね」


そんなこんなしていると光が目の前に戻ってきた。


「みんな周りのやつ全部終わったよ」


「お疲れ様、光」


「ちょ、草乃私達にはないの?」


「だってさ、光の方が倒した数は多いからね」


「まぁ適材適所だから。光は雑魚にはこうやって光速で蹂躙出来るけど強敵相手には焔と沙莉の方が火力高いからね」


「現状そんな強いゾンビは1体しかいなかったけどね」


「まぁとりあえずゾンビは片付いたし、プールに戻ろっか」


こうして私達はもう一度プールに戻っていくのだった。


「なんか忘れてない?」


「気のせいでしょ」




一方その頃、蒼雷は


「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」


スライダーの乗口でずーっと滑るのを躊躇っていた。


「そろそろ行かないとみんな待ってるよな。もうこうなったらどうにでもなれー!」


こうして意を決して蒼雷はスライダーを滑りだした。


「イヤァァァァァ!」



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