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ある日 森の中 男娼に 出会った  作者: 自動賽鍵
第1章 辺境伯領編
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4. 二度目の夜、二度目の交わり

 ウキアと話し合って、今日はここで寝ることになった。ついでに、さっき斬った借金取り4人の持ち物を漁ると、幾らかの金と食料が手に入った。

 とは言え、街に入るまで金なんて幾らあろうが何の役にも立たないし、食料も今日の内は必要無いだろう。ウキアの腹はまだ突っ張っている。

 街はそう遠くないとウキアは言っているし、食料をいくらか置いていっても良いくらいだ。


 あとは服だ。外套は貰っていくとして、ウキアに鎧を着せるべきだろうか。

 ────俺が迷っても仕方ないか。


「ウキア、鎧着る?1人しか壊してないから3つから選べるけど」

「いえ、魔獣相手に鎧があったところで巨体の衝撃に耐えられるはずがありませんし、ご主人様の護りを抜けてくるような人間なら、苦も無く鎧の隙間を通すでしょう。僕が無駄に体力を消耗するだけになるので、やめておきます」


 確かに、そう言われればそうか。例えば1トンある魔獣が突進してきたら、棘や角のような武器があろうとなかろうと、衝撃で人は簡単に死んでしまうだろう。


 じゃあ俺が着るかと言われると、それも無しだろう。この鎧より俺の身体の方が丈夫だとなんとなく理解できる。ただ動きの妨げになるものを身につける意味は無い。それに、鎧があってはウキアの体温を感じられない。


「ご主人様、死体はこちらにお願いします」


 唯一首の残っている死体を掴みながら考えを纏めていると、ウキアから声がかけられた。

 辺りを見回してみると、魔法で掘ったのであろう穴が地面にできており、その中に3人分の身体と頭が放りこまれていた。どうやら後は俺が掴んでいるコレだけらしい。


「ごめんね、ウキア。力仕事は俺の担当なのに」

「この程度なら風魔法で持ち上げられますから。むしろ雑事は私に全て任せていただいても構いませんよ」

「そういう訳にも、ねぇ」


 外套だけ剥ぎ取った男の死体を穴へ投げ込む。街道から少し離れた位置に掘られていたため50mほどの遠投だったが、綺麗にホールインワンという結果。流石はこの身体だ。




   ◇◆◇◆◇◆◇◆




 パワーのゴリ押しで点けた焚き火の前でウキアを抱きしめながら、明日のことを話し合う。とは言え、街はそう遠くないのだから、それほど話すこともない。必然的に、話し合いよりも触れ合いの比率が多くなってくる。

 まだ日も傾いてきたくらいだと言うのに、俺の手はウキアの股間に伸びている。大して気持ち良くもないだろうに、ウキアは愛撫に淫靡な声を漏らし、俺の気分を昂ぶらせてくれる。


「ウキア、どこがいいか教えてくれないかな。これじゃ大して気持ち良くないでしょ?」

「男娼に気持ち良くない所などありません。一夜を共にする方が与えて下さったものであれば、気絶するような快楽でも、発狂するような苦痛でも、最大限に感じとった上で受け止めるのが男娼ですから」


 流石は男娼だ、と言いたい所だが、出来れば客としてではなく、互いに1人の人間として愛し合いたい。ウキアからすれば偶々会ったボディガード程度の存在かもしれないが、俺からすればウキアは生きる指針なんだ。

 しかし、色々と聞いてみると、どうやら認識が異なると分かった。どうやらウキアは本当に、身体のあらゆる部位で同等の感覚を得られるように訓練し、才能がありすぎたのか戻らなくなってしまったらしい。

 だから、ウキアの言は客の質問を躱す決まり文句では無く、単なる事実らしい。その上、俺を更に煽るようなことを言ってくれた。


「でも、……そうですね、少し強く抱きしめられながら、頭を撫でられるのが嬉しいです」


 ウキアの言葉に、まるで催眠でもされたかのように身体が動く。ウキアを絞め潰さないように細心の注意を払いながら、できるだけ強く、優しくウキアを抱きしめる。そして、自分に思いつく限りの愛の台詞を囁きながら、ウキアの頭を撫でた。

 その瞬間に、ウキアがビクンと大きく震えた。そして、小さく痙攣する。俺は何かしてしまったかと思い、ウキアを離して後ろに飛びすさった。


「ウキア、今何か……」


 尋ねかけたところで、振り向いたウキアの表情が目に写る。桃色の吐息を漏らすウキアを見れば、自分がした事がウキアにどんな影響を及ぼしたか、言葉にしなくても分かってしまう。


 再びウキアを抱きしめ、右手で身体を弄りながら左手で頭を撫でる。震えるウキアがやがて嬌声を漏らし始め、それが森に響くようになった頃には、太陽はすっかり落ちて月と星が俺たちを照らしていた。










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