プロローグ1 吸血鬼についてのスレッド
オカルト専門掲示板サイト『ラーグネット』にて
「吸血鬼について」のスレッド一部抜粋
「なあ、吸血鬼って本当にいると思う?」
「吸血鬼ネタはもう出尽くしてるだろ」
「オワコン」
「そんなこと言わずにさ。せっかくスレ立てたんだから付き合ってよ」
「はいはい」
「もうお終い!」
「いるとしても海外じゃね? 日本にはいないっしょ」
「日本にいるとしたら鬼だよな」
「そもそももうすでにいないんじゃない? 21世紀だよ」
「たしかに」
「でも最近、河守市こうもりしってところで血が全部抜けた変死体が出る事件が起きてるらしいじゃん。もっぱら吸血鬼の仕業って言われてる」
「俺も知ってる。通り魔ならぬ通り吸血鬼ってやつでしょ」
「こわっ」
「俺の地元じゃなくて良かったー。殺人事件とか怖すぎ」
「もし現代に吸血鬼がいたらさ。やっぱりゲームとかネットとかもやってるのかな?」
「引きこもりとかニートもいるかも笑」
「もしかしてこのスレも見てたりして」
「もし見てるならコメントくれ!」
「私も吸血鬼と話したい!」
「変な流れになってきた」
「どうも吸血鬼です」
「キター」
「嘘乙」
「吸血鬼さん名前は?」
「アーウィン・ペルツォフカです」
「外人じゃん」
「吸血鬼って本当に人間の血で生きてるの?」
「もちろん。そうです。」
「血を吸われた人間ってどうなるの?」
「死にます」
「こわっ」
「嘘乙」
「完全に釣り」
「スレ主の自作自演」
「映画とかでは生きてることもあるじゃん」
「映画はフィクションですから。血を吸う行為は血をすべて吸い尽くすまで終われません」
「弱点は? 襲われた時のために教えて笑」
「弱点はありません。不老不死なので」
「いやいや、あるでしょ。ニンニクとか十字架とか聖水とかさー」
「すべて迷信です。ちなみに太陽の下にいても焼けないし、鏡にも映ります。招かれなくても家にも入れます」
「てか外人名乗ってるのに日本語うますぎるでしょ」
「嘘乙」
「スレ主さん、暇つぶしどうも」
「やっぱり自作自演」
「吸血鬼はどこにでもいますよ。普通に人間社会に紛れて生きている。もちろん人間を食べて。全世界で行方不明者が年間何名いるか知ってますか? あなた方もその一人にならないよう気をつけてください」
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