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権力者は責任重大ですね?

どうも、転生係です。

あれから何人か仕事しましたので、そろそろ新人卒業したと思います。

さて、今回の方は何やら厄介そうな気配がします。

いったいどのような方でしょうか?




「……!!」

「名も無き魂よ、ようこそ、『世界の狭間』へ」

「何者だ貴様は!この俺が誰か知ってのことか!」

うん、やはり厄介な人物決定ですね。

「あー、俺はあんたが何者かなんて知らない。知っているのはあんたが死んだってことだ」

「はっ、何をふざけたことを。いいからさっさと俺を解放しろ。はした金くらいはくれてやる」

あー、だめだこりゃ。確実に長引く相手だ。


転生係心得その八 相手が納得しない場合、とことんまで付き合うべし。


~三日後~


「くそ、受け入れるしか無いのか…」

「そういうこと。やっとわかったか」

な、長かった。

まさか受け入れるまでに三日も掛かるとは…

「さて、理解したところでどうする?」

「…転生する。俺はまだまだ人生を楽しんじゃいないからな」

「わかった。で、特典は?」

「世界は俺のいたような普通の現代世界で、俺を権力者の息子にしてくれ。後は莫大な財宝と不老不死だ」

「『現代世界』で、特典は『権力者の息子』と『莫大な財宝』は了解した。だが『不老不死』は無理だ」


転生係心得その九、不死・不滅等の能力は付与禁止。


「ちっ、なら不老長寿だ」

「それならいいだろう」

やっと終わりだな。なら、こいつの送り方は…

「では、この椅子に座ってくれ。それじゃ、よい人生を!」

「おい、なんで拘束されええぇぇ……」

うむ、椅子逆バンジーはちょっと面白いな。

さてと、あいつの今までは…

「うわ、親の権力振りかざしてやりたいほうだいか。なら、手加減はいらねえな」

こいつの為に死んだ十七名の魂のためにもな。

さて、どうなることやら。




俺の意識が戻ったとき、俺の人生は詰み寸前だった。

俺の親父は最低の独裁者で、部下や国民からの支持は最低だった。

今まで何とかなっていたのは、国民から絞りに絞った金があったからに過ぎない。

そしてそれから半年、俺の前で親父は殺された。

とうとう革命が起きたのだ。

俺とお袋は逃げたが捕まって、どこかへ連れて行かれた。

周りのやつらの話からすると、最低レベルの娼婦に落とされるらしい。

そして俺は国外追放され、どこかの施設に入れられようとしている。

国を奪われ、両親を奪われ、親父が残してくれた俺の秘匿資産まで奪われた。

くそったれが!俺が何をした!

貴様らの顔はおぼえた。絶対に復讐してやるからな!


「代表、本当によろしいのですか?あの子供は忌まわしい悪魔の息子、あの国があれを旗頭に攻めてきたら」

「それは無いな。あの国は資料としてあの子供を欲しているのだからな。むしろあの子供一人と引き換えに相互不可侵協定が可能なら安いものだ」

そう言って部下の顔を見る。

「そもそも、君はあの子供が年がいくつに見えるのかね?」

「年ですか?長男では無いはずですから、たぶん半年くらいでしょうか?」

「…七歳だ」

「は?」

「七歳だよ。あの子供は独裁者が七年前に発表した子供だ。なぜかほとんど成長しないらしい」

「では、あの国はあの子供を実験動物にするわけですか」

「そうだ。あの子供を解剖なり実験なりして不老不死の研究を完成させる足がかりにするらしい」

「まさに『悪魔の子供』、ですか…」

あの薄気味悪い子供を思い出し、私は身震いする。

今日は、良い夢が見られそうもない。

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