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霊道をゆく  作者: 深見鳥
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はじめに

残念ながら死後の世界は存在しない。

このことはもう既に科学的実験によって証明されている。

2035年、当時の有力な科学者立ち合いの下、八岐はった教真祖による魂の昇天実験が行われた。

最高の設備と環境を整えた上での実験であったが、結果は失敗。真祖の霊魂は天へと昇ることはなかった。

この実験により世界中の宗教・心霊などといったいわゆるオカルティックな存在の否定は決定的かと思われたが、そうなることはなかった。

用意された機材が八岐教真祖の霊魂を捉えたからである。

真祖の右腕に装着された脈拍計が命の終わりを告げると同時に、用意された動体感知カメラが「真祖らしき影」を映し出していた。しかもその影は、科学者が命令した通りにポーズをとったのである。床に座ってと言えば正座を、指を2本立ててと言えばピースサインを、逆立ちをしてと言えば「無理無理」と言わんばかりに両手を前に出して振ったのである。そしてこの影は、自身が八岐教真祖の霊魂であることを証明する為に、床に指をつき、おもむろに真祖の性癖をなぞり書きし始めたのである。この事件は八岐教の一大スキャンダルになったと同時に、「幽霊は存在するのか」という議論に終止符を打つ決定的証拠となったのである。

残念ながら、死後の世界は存在しない。

しかし、幽霊は存在する。

これがこの世界の定説になった。

つまり我々は死んでも霊魂は「あの世」になんてところに行くことはなく、生まれ変わることもなく「この世」に留まり続けるというわけであり、その結果が今、絶賛流行中のバカみたいな「現代病」を生み出している。

霊魂が人間に寄り付くと、なんとなく「いやーな感じ」になるという病気。

多くの人が「霊感病」と呼ぶこの病気は、心因性のものであることが多い。


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