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魔法少女と黒猫リン  作者: s_stein
第一章 魔法少女世界選手権大会
56/188

56.魔法のコピーアンドペースト

 ブーイングとカナコールが混じる中、審判員の合図で試合が開始された。


 カナは、マリアンヌが体当たりと義足による蹴りで攻撃してきたことから、魔法ではなく、肉弾戦を仕掛けてくると読んだ。


 それで、空手の半身の構えを取る。



 ところが、マリアンヌは、少し前傾姿勢を取ったものの、飛びかかってこない。


 その代わり、右手の人差し指をクイクイッと曲げて、『来いよ』と挑発する。



 接近戦に持ち込まれると、強靱な義足による蹴りは明らか。


 回し蹴りが後頭部に当たると、体を魔法で強化しているとはいえ、失神は確実だろう。



 蹴りの一発で勝負を決めてくる可能性は十分ある。


 何としてでも、あの蹴りは避けたいところ。



 カナは、挑発には応じることなく、構えを崩さない。


 逆に、じらして、相手から飛び込ませる作戦だ。


 だが、実際に飛び込んできたら、どんな手を使おう?



 考えを巡らせているうちに、マリアンヌの右手が正面に突き出された。


 そして、左手を右肘に添える。



(えっ!? あの構えって――)


「――ライトニング!」



 マリアンヌがカナの口調で詠唱すると、右手の先に白く輝く魔方陣が出現し、小型の横向きの稲妻が飛び出した。


 いや、飛び出したと思った時には、カナの左肩をかすめて稲妻が通過していた。



(今のは、雷撃魔法!?)



 驚愕するカナは、足がすくんだ。


 この威力の雷撃魔法を他人から受けたのは、初体験だったからだ。



「ヌフェパ ドゥ パンセ(考え事をするな)!

 ――ライトニング!」



 再び、魔方陣から稲妻が発射される。


 今度の稲妻は、カナの右頬をかすめて、髪の毛の一部を焼いた。



 この速さは、カナの雷撃魔法と同じ。


 詠唱が終わってから瞬時に到達する速さなので、詠唱の前に回避行動を取らないといけない。



 自分から相手に雷撃魔法を使っているが、逆にやられると、こうなるのだ。


 カナは、改めて、自分の魔法の威力に感心した。



 だが、感心している場合ではない。


 相手は、連続的に魔法を繰り出してくるのだ。



「アンコール プリュ(まだまだ)!

 ――ブローアップ!」



 今度は、魔方陣が金色に輝き、バレーボール大の赤く燃える球体が飛び出した。


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