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『マン・ハンティング~異世界でクラスメイトへ復讐する』  作者:
ドルヒ編

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ドルヒ視点、潰す。

「お前が気に食わないだけじゃん。あんたは学校にいた時から化粧なんてしないし髪も染めないから周りに気づかれなかったけど、わたしよりずっと綺麗な肌してたし綺麗な顔の形してたじゃん」

 お前の肌が汚いのは、不節制のせいだと思うけど。お菓子とジャンクフード以外食べてるの見たことないんだけど?

 顔の形が汚いのは、お前の精神が歪みまくってるせいだと思うけど。美人じゃなくてももてる女子はいるし。自分が笑ったときの表情を鏡で見たことがあるの?

 男に接する時は表情とかを研究してるらしいけど、普段があれじゃ駄目でしょ。

「なのに男と遊ばないで、遊んでる私たちを馬鹿にしたような目で見て」

 男と遊ぶのが青春なの?

 あんな下半身から生まれてきた生物と話すのが、楽しいの?

 お前が私を馬鹿にしてるんだから、私がお前を馬鹿にして何が悪いの?

「だからあんたが泣いてる顔が見たくなっただけじゃん。男にまわされた顔、見てみたかったから苦労してセッティングしてあげたのに」

 無理にラブホテルに連れて行かれたことを思い出して、怒りが沸点を超える。

 こいつ、もうよぼよぼのおじいちゃんとかに犯させてやりたい。

いや、人間以外に犯させてやりたい。オークとかゴブリンとか、蟲でも良いか。

でも私の能力じゃそれは無理か。残念だ。

「じゃあ、行くじゃん。地味男」

 村上君が残像すら見えないほどの速さで私の方に斬りかかった。



 私は軌道を予測し、その空間から大きく身をかわす。

 髪の毛が数本切られて落ちる蝶のように舞う。

「クラフト持ちは操ると劇的に強くなるじゃん。本気を出させればこんなもんじゃん」

 村上君は猛スピードで私に斬りかかる。左右の短剣を使用して、私の喉を、心臓を、肝臓を、腎臓を、狙ってくる。

 確かに強い。

 動きも早くなってる。

 でも、心が駄目だ。村人を狩りまくった時の、あの憎しみが見えない。

 クラスメイトを狩ったときの、あの昂揚感がない。

 ただ機械的に動いて、短剣を振り回しているだけ。

 私が共に戦ってきたのは、私と同じような憎しみを持った村上君だ。こんな操り人形じゃない。

 村上君が右手で突いたので、彼の腕に私の手を添えて、肩のあたりに体を滑らせるようにして回りこむ。腕を私の手で押さえ、斜め前にいるので村上君の手足は私に届かない。

 でも、私の手足は村上君に届く。

「ごめんね」

 私は手を伸ばして村上君の頭を潰そうとした。


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