犬のロココ
この犬の名前はロココ、5歳のチワワです。毛並みは白色で体重は4キロある、少し大きなチワワなんです。
家族はロココとあと3人います。
飼い主の家族のお父さんとお母さんとこの家族の一人っ子、イチロー君です。
ロココはちょうどイチロー君が一歳の誕生日
にお父さんから、イチロー君にプレゼントされたので、ほぼ年齢が一緒の兄弟のようなものです。
ある日、家族は旅行に出かけました。
キャンプに来たのです。ちょうど川沿いの
小さなキャンプ場にテントをはって、遊んでいました。スイカ割り、バーベキュー、花火など、イベント盛りだくさんでにぎわいながら、一泊二日のキャンプを楽しみました。
そして、いよいよ最終日となり、家族が帰り支度をしていました。その時、茂みからガサガサと音がしました。4人は一斉にその方向を見ました。その時あろうことか、ロココが
その音の方向に向かって、吠えたかと思うと、
その茂みのほうへはしりだし、茂みの中に消えてしまったのです。イチロー君はとっさに
「だめだよロココ、行っちゃだめ、帰っておいで」と。お父さんもお母さんもそれに気づいていました。お父さんが「いってしまったね」といい、お母さんが「心配ね」と言いました。時がたったても、ロココは帰って来ませんでした。天気予報によるとこの一帯には、
もうすぐ、雨がふり、川の流れを急にするとのことだったので、3人は決断しなければいけませんでした。もちろん、ロココのことも
大事ですが、ここで、残りの3人が危険な目に合う事は避けなければなりません。ここで、
、お父さんは決めました。残念だけど、ここは、ロココを探すのをあきらめよう。
またのちの日に、迷い犬の張り紙を作ってあげようと約束してくれました。
そして、ロココを残して、3人はキャンプ場を離れたのでした。一方、ロココのほうは、
物音のしたほうに走っていき、かすかな匂いを感じて、それを追っていたのです。
かなりの追いかけて匂いの方角に迷ったので
戻ろうと思ったとき、かすかな耳の音に、家族の車が離れて行く、音を聞き取り、早速、
戻ることにしました。
しかし、いざキャンプ場に戻ってくると、
そこに、人の気配はなく、かすかな家族の
匂いと、家族がおいていってくれた、水と
食べ物がありました。ロココはとりあえず、
ありたっけの水をのみ、食べ物を十分に食べて、自分の本能に導かれて、この場を離れました。みみを全力でピーンとたて、鼻をクンクン鳴らしながら、もとの家のほうに向かい出しました。その時、ぽつぽつと雨が降り出したのでした。家族は林道を下っていました
。とても細くて急な坂道なのでとても心配な
ドライブです。ただでさえ怖いのにさらに、
雨が降っていてなおさらのことでした。
3人が3人と思う事は、ロココはどうしているかのことばかりで、頭が一杯でした。
この時、イチロー君は夢を見ていました。
車のなかで、疲れて眠ってしまっていたのです。夢の中で、ロココに会いました。
イチロー君はロココに聞きました。
「どうしたんだい、ロココ。いま、どこなの?
」と。すると、何とロココは、夢の中で答えたのです。「心配かけてごめんね、イチロー
。今、僕は疲れてしまって眠ってるんだよ」
と返事をしてくれたのです。イチロー君は、
「どこにいるの迎えに行くよ。」と言いました。すると、ロココは「大丈夫さ、君たち家族のおかげでたくさんの思い出ができたから
、とても楽しかったよ」言いました。
イチロー君は「ごめんね、お父さんを説得して、もうちょっと待ってあげればよかったね
」と言いました。すると、ロココは言いました。「僕はもう君たち家族とは会えないようだ、ただ、寂しい思いのまま、あなたたちを
暮らさせるのはしのびないとおもってるんだよ」と。イチロー君は涙を流しました。
イチロー君は心を強くもって言いました。
「わかったよ、ロココ。今までありがとう
」と別れを告げました。
その時でした。お父さんが「もう大丈夫、
街に戻ってきたよ」。お母さんが「良かった
」と言いました。目が覚めたイチロー君は
ロココが天国に行ったことを家族に伝えました。




