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サーシャは魔法薬師を目指す!  作者:
1年生春期編
45/48

1年生春25



鷲鼻の細くてひょろ長い見た目は完全に魔女なミリアム先生が入ってきた。この先生少し平民に()()()が強い。

先生の中にも平民嫌いはいるよねって感じ。

貴族主義者、その中でも身分差別の酷い人らしいから仕方ないね。

寮の先輩が申し訳なさそうに教えてくれました!

私だけじゃなくてマリアやカルナも注意が必要なんだって!

従って私はノワールレント様の方を見ることなく真っ直ぐ前を向いた。

2コマ続きのこの魔法薬の授業は今週は1コマ目が魔法式等の解説と作り方の説明。その後魔法薬作り。

が、この素材の酷さよ……最初に取りに行って最後に渡されたのはほぼゴミ……しかも魔力水まで心なしか濁っている。鑑定すれば品質最低……お貴族様方のをさり気なく見れば王子や上級貴族にはそこそこの物が、家の格かな?カルナよりもマリアの方が素材の質が悪かったから。こうあからさまだと……萎える。

カルナもマリアも私を見て眉を顰める。

私は黙って首を横に振る。

何にも言わない。言えない。

そうだよね、学園内に生えている状態の良いペイラムを見てしまったあとじゃ顔が顰め面になるよね。

分かるよその気持ち。ウンウン。


「これは……」


あ、ノワールレント様が私の基材と自分のを見比べて気付いたみたい。

私は黙って首を振った。

黙っててと。

そうして私は思考をタリバさん直伝のより良く薬効を抽出出来る方法に切り替えた。

魔法式は同じものを!手順も変えずにやり方を変えるだけ!

まあ、こんな材料でも良い物を作って見せようじゃないか!

早く終われー座学!私はポーションが作りたいんじゃ!

考えようによっては最悪な状況下で作るポーション作りと思えばいい。実際、これが本当にそんな状況下じゃ失敗出来ないし。

きっとそんな状況だと命に関わる時。

授業は失敗してなんぼのもんじゃい!これも経験値になるなる!



テレッテテテ、テレッテテテ、テレッテテテテテテ

気分は某テレビの3分間クッキング!

私の脳内有名な赤ちゃんの人形が踊ってます。

まずは魔力水の浄化いってみよう!

布巾に『クリーン』をかけながら数回濾す。魔力水に魔力を少し入れながら馴染ませる。整ったらそこで最後にもう一回濾す。

魔力水は状態が普通にまでもどった。

続いて萎れすぎたペイラムです。

まずはこちらみじん切りにします!本当はすり潰したいとこだけど、薬研もすり鉢も無いしね。魔法鞄から勝手に出したら怒られそうだし。

あるものだけを使ってきっちり黙らせなきゃだよね!ウンウン。

ナイフとまな板で高速みじん切り。なんか隣というか周りからどよめきが聞こえるのは気のせいよ。人の見る暇あったら魔法薬作りなさいよー

圧倒的みじん切りを濾過しまくった魔力水を入れた調合鍋に入れる。

ゆっくり魔法式を展開してみじん切りというか最早ペースト状になったペイラムと魔力水を結びつけていく。

ペーストになった分ちょっと難しいけれど時間をかければそれなりに。

ここで気を抜いちゃダメダメ!

最後の仕上げて行くぜーふふん♪楽しい!


「よし、完成」

「君は……」

「これをここへ貼って完成と」


ノワールレント様の呟きは無視して、一部わざと貰ってきたままの状態の基材の横に出来たばかりの初級ポーションを置く。

自分の名前を貼って。

鑑定さんで確認するとギリギリCランク。なんとか売りに出せるねぇ。

良かった良かった。

ちなみにお隣のノワールレント様の出来上がりもBランクの物。

というかノワールレント様の基材だってペイラムはあまり状態が良くない。

周りを見渡せば下級貴族の人の完成されたものはFやDが多い。

殿下は……Bだね。腕はきっといいんだろう。




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