幼少編3
「タリバさん摘んできました」
「おかえり」
村のおばば事、タリバさんに私は無事弟子入りをした!
タリバさんの試験にその後すぐ受かり、最後の本も寝る間を惜しんで勉強した。そして試験!結果そちらも1発合格!やほーい!やれば出来る子!
今は張り切って魔法薬師の勉強を開始したのだ。
摘んだ薬草を買って貰って貯めたお金は王都の学校に行く資金としてバリバリ積み立てている。
タリバさんに弟子入りが決まると私はすぐ両親に手に職をつけたい。王都の魔法薬師学園で学びたいのだと伝えた。
かなりお金がかかるため、弟子入りしながら奨学金制度を使う旨も。
なんで知りもしない学校の奨学金制度があるのかを知っているかと言うと、タリバさんが教えてくれたのだ。
そんなに勉強したいなら王都の魔法薬師の有名な学校に行けばいい。
王都のペイラム魔法薬師学園なら優秀者には奨学金制度がある。
資金は貯めて足りなければ奨学金制度を使えばいい。
もし、特例枠の特別奨学金が取れれば学園の授業費用が無償になるのだと。
俄然やる気になるよね!燃えるよね!ふんす!
「ぼーっとするんじゃないよ。今度は中級ポーションの説明をするからね」
「はい!」
「一通り仕込んでおくから、その後は最新式のポーション類は学園で学ぶんだよ」
「タリバさんの魔法薬が1番だと思います!」
「おべっか使ってもなんにも出ないよ」
タリバさんがくすりと笑うと座学からのスタートだ。
薬草の成分をどのように結びつけて行くと効率が良いか。前世で言う化学構造式のようなものが黒板に描き付けられていく。それを必死で写す。
無駄がなくとっても綺麗な魔法式。
ぶっちゃけ魔法薬って材料入れてゴリ押しで魔力を注ぎ込みながら練りあげればポーション自体は出来てしまう。
すっごく不味い上に薬効も殆どない。最低品質の品物。痛いより、いや、死ぬよりはマシかも?
丁寧に素材を処理し、魔法式を理解した上で魔力を最適化して流せば味は様々だがゴリ押しよりは飲みやすく、沢山出来る。
魔術式は公式の物と魔法薬師オリジナルの物がある。
魔法薬師は公式を覚えてどんどん作りやすいオリジナルを作り上げていく。
タリバさんは本当に凄い。
魔法式もオリジナルがたくさんある。それを惜しみなく私に教えてくれている。
師弟制度とはそういうものらしい。
暇な魔法薬師だと村の人は言っていたけれど、実際は色々な街や王都からも注文が届く。
その中で仕事が選り好み出来る魔法薬師なのだ。
魔力量も多く、平均的よりは少し少ないくらいの私からしたら尊敬も尊敬。
なんでこの辺境の村ラカルにいるのか意味不明。
私の目標はタリバさんなのだ。
ちなみに、前世の小説によくあった、魔力を枯渇させると魔力量が増えると言うのは本当だったが、めちゃくちゃ苦しい上に下手したら死んじゃうので、枯渇寸前の寸止めで私は頑張った。
その調整はほんとに難しい。何度か失敗して枯渇させている。よく生きてたよ私。うん。
結果多分周囲の子どもよりは増えている。地味に着実に。
まだ少な目だけど。
何故かカイルが魔力が増えた事に気づいて聞いてきたので教えてあげたけど、やってるかは知らない。
魔力多いと冒険者でも有利だとかなんとか。