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サーシャは魔法薬師を目指す!  作者:
1年生春期編
36/48

1年生春16

 



 余計な事をして怒らせてしまったかとおもったけれど、マーシャさんは本当に気のいい寮母さんのようだ。

 お風呂と談話室と洗濯室が大きい部屋として1階、

 食堂は2階で、朝6時から8時と夜17時半から20時まで自由に来て食べることが出来る。

 簡易調理場は各階にあるので綺麗にすれば使っても良い。

 各部屋にトイレとシャワーが付いている。

 今、最上学年は今年6年生がいる。彼女が寮長。

 入学式の夜に歓迎会をするのでその時全員を紹介するので17時半に食堂集合すること。

 以上を聞いて、階段を登って5階へ。

 いざ鍵を開けてお部屋へGO!


「うわー広い」


 開けてびっくり玉手箱……なんのこっちゃ。

 大きめのベッドに作り付けの勉強机。本棚兼の棚が1つ、クローゼットと小引き出しのある箪笥。

 角部屋なので窓が2面にわたってあり、明るい。

 出窓っぽくなっているので鉢植えがしっかり置ける。

 アイテムボックスからペイラムとペイガムの鉢植えを出して置く。

 うん、大丈夫そう。

 私の部屋の3倍くらいある気がする……

 あ、ベッドの入るかな?

 アイテムボックスの中へベッドを入れてみる。余裕で入る……出して置き直す。

 やっぱり綺麗になってるよね……

 あ、お部屋に『クリーン』

 隅々までピカピカなお部屋をしっかりイメージ。

 しまったベッド収納する前にやってみれば良かったよ。反省。

 ゴミ箱の中にアイテムボックスの中に残った汚れを捨てる。

 さて、遅くならないうちに挨拶を済ませておくか……

 気合いを入れて。

 まずはお隣。

 コンコンコンコン


「はい」

「本日より隣に引っ越してまいりました、サーシャと申します。ご挨拶に伺いました」


 カチャリとドアが開く。

 ハーフアップにした髪色は亜麻色。優しそうな濃い緑の瞳。


「こんにちは。わたくしはマリア・ランドルフと申します。ご丁寧にありがとう存じます。よろしくお願いします」

「ラカル村から来たサーシャです。これ、良かったら村で私が作った石鹸なんですが良く泡立ちます。お近付きの印に」

「まあ、ありがとう存じます」

「あの、ランドルフ様私は平民ですので……」

「ああ、そうですわね。えーと……あまりお気になさらないで?どうやら緊張しているようです」


 ランドルフ様は少し照れながら笑う。


「いい香りね。有難く使わせていただきますわ。でも、平民だからといって気を使わないでくださいませ、同級生なのですから仲良くして頂けると嬉しいわ」

「ありがとうございます。私は村出身なのでお貴族様のルールがよく分かりません。何かおかしなことをしてましたら教えてください!」

「ふふ、承知致しましたわ。わたくしの事はマリアとお呼びくださいサーシャ」

「ありがとうございます、マリア様」

「いつか呼び捨てして下さると嬉しいわ。もう1人の方に挨拶に行かれまして?」

「いえ、これから伺おうかと」

「でしたらわたくしもご一緒致しますわ」

「はい!では行きましょう」


 おっとりしたマリア様と一緒に私のお向かいのお部屋へ。

 コンコンコンコン


「はい?」

「お向かいのお部屋に本日より入りました、サーシャと申します。ご挨拶に伺いました」

「お待ちになって」


 カチャリと開いたドアから出てきたのは赤毛の勝気な顔の少女。

 少しだけカーナを思い出してビクリとする。いや、カーナより数段美人だ。


「お初にお目にかかります。ラカル村からまいりました平民のサーシャと申します。お向かいのお部屋です。よろしくお願いいたします」

「平民ですのね。わたくしはディーパ子爵家が四女のカルナですわ。よろしく、あなた4番の子よね?」

「は、はい。特別奨励金を受けて通います」

「そう、優秀なのね。あら、あなたは……」

「ご挨拶が遅れました、ランドルフ男爵家が長女のマリアと申します。以後お見知り置きを」

「よろしくお願いいたしますわ。わたくし達同級生なのですから、公の場以外は普通に話しませんこと?特にサーシャは貴族に対して思うところはあるとは思いますが、わたくし達友達になりません事?」

「え?」

「まあ、良い考えですわ!是非」

「じゃあ、そうしよ!気取って話すのも疲れるしね!よろしく、マリア、サーシャ!2人も私を呼び捨ててね!」

「「よろしくお願いします!」」

「堅い!」


 ぷっふぁ……思わず笑ってしまうと3人で笑う。優しいお貴族様で良かった、


「あ、これ、お近付きの印に。村で私が作ってた石鹸なの。よく泡立つよ。良かったら使ってね」

「まあ!いい香りありがとう!是非使うわ」

「サーシャは今日来たのならまだお荷物そのままよね?皆様晩御飯一緒に頂きませんか?」

「ぜひ」

「荷物は少ないのですぐ終わると思います」

「では17時半の始まる時間に食堂で待ち合わせましょうね」


 少しゆったりした話し方で、マリアが提案する。

 私達はそれに頷いてそれぞれの部屋に戻る。

 ふふ、いい子達で良かった!

 ペイラムとペイガムの鉢植えに『ウォーター』をかける。当然選んだのはふたつの鉢に合わせたお水をチョイスだ!

 せっかく選べるんだからきちんと選ぶよね!

 その日は早く晩御飯にしたからかまだ授業開始まで1週間ほどあるからか上級生とは誰も合わなかった。

 ちなみにお風呂は大きくて気持ち良かったです。さすがにまだお風呂一緒にとは声を誰もあげなかったよ。




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