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サーシャは魔法薬師を目指す!  作者:
1年生春期編
32/48

1年生春12

 


「良かった!次は『エアー』」


 そよそよそよ風。

 フワッと風が吹く。あ、これ魔力を凄く細くしたら髪乾かせれるんじゃ?今日夜やってみよう。

 タリバさんを見上げると、頷かれた。

 次!


「『ライト』」


 小さな小さなLEDライトみたいなやつ。

 省エネ!一番!


「なんだか小さいのに明るいがまあいい」

「はい、次は『アース』」


 花壇に小さなボコをスコップ1回分くらい!

 よし!完璧!

 で最後がヒーリングだから……あ!指にささくれ!これにしよう!


「ささくれ治してみます!『ヒーリング』」


 指先を覆うようにじわっと良くなれ!

 見ているとスーと治っていく。おお!便利!

 だけどポーションのが確かに早いかも?魔法薬として塗り薬作ろうかなー。


「出来ました!」


 ドヤ!とばかりにタリバさんを見ると優しい目で見て頭を撫でてくれた。


「魔力訓練を怠らないようにね。あと、魔法はイメージはしっかり持つ事。高すぎる品質はやめておけ。どうしても時だけだ。あとは慣れだ。詠唱はイメージを持つための言葉だ慣れれば無詠唱も出来なくはないかもなサーシャなら」

「はーい!無詠唱……今はやめておきます」

「サーシャ嬢は凄いな」

「ノワールも頑張らなきゃね」



 無詠唱は憧れるけど今はまだイメージがちゃんと出来てないからな。反復練習を重ねたら生活魔法は少なくとも出来そうだな。

 なんだかそんな気がする。頑張ろう。

 小さく握りこぶしを固めて気合いを入れていると目の前のライラ様とノワールレント様がなんだか私を見てほのぼのしている。

 ノワールレント様は一見怖そうだけどそんなでも無いのかな?


「ノワール、今の魔力量は?」

「タリバ大師匠、私は中の上です」

「髪が黒よりだからか?増えれば髪色も変わるか?な?サーシャはどうだった?」

「私?えっと」


 ちょっと自分の姿を思い出す。

 黒髪に何故か左右に別れて銀と金。

 右が金で左が銀の髪がひと房づつ。そんで黒曜石みたいな黒目。

 一般的に黒目黒髪は魔力量か少ないと言われている。

 まあ、所謂、普通の子なのよね。魔力量少なめの。

 家族は茶髪に黒目か茶色の目。

 魔力量少な目なご家庭ですが、弟と妹は世界一可愛い。

 カイルのとこの弟も可愛いけど、うちの子最強。絶対カーナに近づくなと伝えている。

 めんどくさいからね。

 そういえば、魔力量増えだしたら金と銀の割合が少し増えたかも。


「多分ですけど、ちょっと金銀の割合が増えたかも?くらいですね、成長で増えたのかどっちか分かりません」

「なら激変する事は無さそうだな」

「カイル達も変わってないですからね」

「では、本当に伝えたいものには伝えても良いが王家にも秘密だぞ。いいな」

「「はい」」


 タリバさんの魔力が周囲から消えた。

 結界を消したらしい。

 凄いな。あんなことできるようになるのかな?


「あ!畑!」

「え?本気だったんですか?」

「僕も学園の敷地を探すのに協力しよう」

「へ?」

「最初は少し王族が入学されるので調整に時間がかかるが、終わったら探すのを協力する」

「おや、今年は公爵家の者が入学するんじゃなかったのかい?」

「あれは……マックミランは僕以上に魔法薬馬鹿でして……社交に疎く、調整役には向かず、僕に回って来ました」

「マックミラン……ラシード公爵家の……」

「三男です。末子だからか非常になんと言うか自由で」

「王族相手も大変だな」

「いえ、第5王子は将来宮廷魔法薬師になるのでそれほどでも無いです。下級貴族の派閥をある程度把握する必要があるので」

「じゃあ、リリアリスちゃんのところが終わったらうちね!うちはノワールが知ってるから!日当5万ペーレ。ペイラムとペイガムをまずはお願いしたいわ、ノワールは素早く貴族派閥の把握をしなさいよ」

「頑張ります」

「えーと。とりあえずやってみないと分からないので……」

「大丈夫!サーシャちゃんならできるわ」


 ライラ様からキラッキラのお目目で見られてちょっと困ってタリバさんを見るとニヤニヤしているだけだった。

 明らかに面白がってるでしょ。

 お貴族様だし諦めるしかないかな……でも。ここまでにしたい!


「わかりました!ですが、ライラ様の畑は盗まれたんですよね?その謎の解明をお願いいたします!また盗まれてしまっては意味が無いので!あと、ライラ様の所で畑は最後です!誰にも言わないでください。私はポーションが作りたいんです!」


 分かってくれますよね!?魔法薬師なら!とライラ様を見るとぱちくりと瞬きされて頷かれた。


「そうよね。魔法薬やポーション作るための畑ですもの!防犯システムをもう一度確認してみるわ。誰がいたのかも再度調べるわ。畑の事も誰にも言わない。ノワールも!良いわね」

「うぐっ……わかりました」

「一緒にやってやり方を覚えれば良い」


 ニヤニヤとタリバさんは笑う。くそー

 あとノワールレント様は多分自分の家も言いたかっただろうがそうはさせない!

 お金持ちは自前でやって頂きたい。

 試行錯誤大事!

 というところで決着がついたので、そろそろ解散の流れで全員で店を出る。




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