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サーシャは魔法薬師を目指す!  作者:
1年生春期編
22/48

1年生春2




「ここら辺が服屋だね、学用品もこの辺りにある」

「あー品質も確かに村で見てたのよりずっといいですね」

「鑑定魔法でも使えたら一発で分かるんだけどね。サーシャは目がいいから使えそうだけどね」

「『鑑定』?え!?」


 目の前の紙の上に文字が浮かぶ。


【中質紙 100枚 品質C スラスラ書ける 100ペーレ

  原材料 紙の木】


「タ、タリバさん……」

「ん?」

「あの……」


 ちょいちょいと呼んで耳を近づけてもらう。


「なんか出ました……中質紙、100枚、品質C、スラスラ書ける。100ペーレ、原材料は紙の木って」

「なんだい本当に鑑定出来たのかい。これでぼったくられずに済むよ。人に鑑定かける時は注意しなさい。相手が上の鑑定レベルだと弾かれるし、品の良い事ではないからね。それ以外は沢山してレベルを上げな。そのうち作り方とかも見えるよ」

「え?」

「私も持っているからねぇ。便利だよ。特に採取の時は『探索』と合わせて使えるとすぐ目当てが見つかるさ」


 肩を竦めてなんて事ないようにタリバさんは伝えるけどそれってすごい事じゃ……


「『探索』も使える人間はそこまで多くない。利用されやすいから、使えることをバラすなら堂々とバラすか、こっそり少人数にするかだね。あと『鑑定』の方はレベルが上がってもレベルを低く伝えるのがいいさね。レベル2で値段までくらいだ。品質は一般的なものがC、あとはプラスとマイナスで少しずつ品質が変わる。が、プラスマイナスはそれぞれ販売には加味されないから、プラス見つけたら即買いだね。この原則だけ覚えておけばいいよ」

「……はい」


 タリバさんは自分がどのレベルかはバラさなかった。作り方が分かるって事だけは分かった。

 少なくとも私よりレベルが高い。

 今の私がタリバさんに鑑定しても弾かれてしまうと言うことだ。

 そして私も鑑定レベルがいきなりレベル2または3はあったということかな。

 魔法適正高いのかな?

 今までは魔法は使わず魔力量の調整や魔法薬に流すだけだったから気付かなかった。

 案外、空間魔法も出来たりして。

 こういった魔法は固有魔法といって、血統が関わるような魔法とは違うらしい。

 血統は基礎魔法の火、水、風、土、そこに少し珍しい治癒、光、闇。

 これが所謂曜日になっている癒の日は殆ど全ての人がお休み。闇の日、火の日、水の日、風の日、土の日、光の日、癒の日。

 まあ、商店とかはシフト制だったり休みをずらしたり(かきいれ時だしね)するし、農家とかは休みとかあまり関係無いしね。

 身体強化は魔力少なくてもほぼみんなが使える魔法だし、逆に氷や雷、緑、無属性、身体強化とかは2.3属性持ってる人が派生する系統らしい。

 この辺りは詳しく学園で習えばいいと、所謂一般常識らしいことを道すがらポツポツとタリバさんは教えてくれる。

 村では教会でほんの少しだけ常識として聞いて、興味ある子が自分で開発してく感じだったからね。

 タリバさんてやっぱり頭良いし、本当は面倒見の良い人なんだなぁと改めて思う。

 あ、洋服屋さんはさすがに服がありすぎてとりあえずのワンピース1枚を買って(生地がしっかりしてるオーソドックスなやつ)明日以降タリバさんと一緒にじっくり買いに行くことになった。

 この短時間じゃ、物が少ない田舎娘には選びきらないし、探せない。

 夕飯を宿屋で食べていると、光の小鳥がタリバさんの前に来て、タリバさんが手を差し出すとスっと止まって、手紙を落とした。

 可愛い。これも魔法なんだろうな。



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