幼少編1
サーシャ視点です。
2話目になります。
1話目は第三者視点の大人?サーシャ。
読んでいた小説に幼なじみ3人のパーティの話があった。
女、女、男。
マリアとリコとライ。
冒険者登録してS級冒険者になる勇者冒険者譚。
そのうちマリアとライがくっついて、あんまり強くなかったリコが捨てられて、ケンとマリナが入ってカップル2組が大成する話。
主役はライ。
ライはマリアとリコの間でウロウロして、白魔道士のマリアを選んだ。その途端マリアは聖女を開花する。
ライは勇者に。
捨てられたリコはどうなったんだろうか?
リコもライの事好きだったのに。
私はずっとそれが引っかかっていて、あんまり好きなお話じゃなかった。
村に本は少なくて、仕方ないから最後まで読んでいたけれど。
今は薬草学の本の方を繰り返し読んでいる。
全部覚えてしまったけれど、読んでいればうるさい男子1人を除いて村の子どもは話しかけてこないから。
「サーシャ、またそれ読んでるのかよ。それより森に行こうぜ、もうみんな揃ってる!」
「えー。行かない」
「ダメだぞ!そんな協調性がない奴は村はじきにされるんだぞ」
「変な言葉ばかり覚えてないで、教会で出されてる文字の書き取りの宿題終わったの?」
「うっ!森から帰ったらやるんだ!ほら行くぞ!」
半ば無理やり手を引っ張られ私は走り出す。
本当にめんどくさい。
除いた1人によって連れ出される。
早く大人になって、村から出ていきたい。
だって村の中の子どもで同じ歳の幼なじみは女、女、男。カーナ、私、カイル。
そしてカーナはカイルが好き。
カイルはカーナと私が気になっている。
私はリコポジションなんて真っ平ゴメンだった。
他の子達に紛れてできるだけカイルから距離を取るしか逃れる術が無い。
辛たん。
1つだけ希望はあと1冊薬草学の本を覚えれば村の魔法薬師のおばばに弟子入りが出来る。
今5歳だから多分早いはず。
もう時期迎える誕生日までにはなんとかなるなる!
パパとママにもまだ言ってない。
おばばと私だけの秘密。
おばばにはちゃんと伝えた!勇者の冒険のお話みたいになるのは嫌だから弟子入りさせて欲しいって。
おばばは度肝を抜かれた顔をしてた。
今は愛だ恋だのに現を抜かしたくないのだと力説すると、ひょえーへっへと変な笑い声でたいそう可笑しそうに笑った。
全くもってあれは失礼だと今でも思う。
次会うのは明日。明日試験して、新しい本が貰えるはず!
頑張れ私!
ちなみに物語のリコと違って、私はカイルの事が恋愛的な意味で好きでは無い。
私の中身は21歳。プラス5年もある。
ショタ趣味では無いのだ。
何故なら私は前世の記憶を持っているから。
と、言っても、これがやってたゲームとか小説の世界では多分無い。
こんな人間関係のお話しは覚えていないから。
前世の私は日本人で割と早く、覚えている限りでは21歳で死んだ。
確か大学の卒業式は明日。その次の日は誕生日だ!と思った事までは覚えてる。
目が覚めたら赤ん坊だった。
なんで死んだのか覚えていない。
向こうの両親には申し訳ない事をした。
卒業式前日に死んだ娘。22歳目前で死んだ娘。
まあ、死んだものは仕方がない。
気を取り直して生きていく。