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幼少編15

 


「忘れ物はないかい?」

「大丈夫!」


 私はぽんとタリバさんに貰った鞄を叩く。

 実際沢山入るから夏物も冬物も全部詰め込んだ。

 もちろん貰った魔法薬を作るためのセットもきちんと過不足無く入ってる。

 1度家でポーション作ってみた。そのポーションは家の薬として置いてきた。

 基本材料はあったのですぐ作れた!楽しい。

 片手にはペイラムとペイガムの植木鉢。

 日当たりの良いところで育てた自信作だ。

 これがあれば基本のポーションが作れるはず!

 道具は向こうで旅に出ても使える携帯用を少しずつ揃えるつもりだ。


「お姉ちゃん、帰ってきてね」

「おやすみになったら帰ってきてね」

「そうね、帰ってくるわ。手紙も出すから2人ともちゃんと字の勉強するんだよ?」

「「はーい!待ってる」」

「気をつけてね」

「身体壊さないようにね」

「うん。行ってきます」


 改めて家族に別れを告げる。

 寂しくないと言えば嘘になる。

 でも私はこれから自分の夢を追いかける。

 世界中の魔法薬を知りたいのだ。

 自分でも新しく生み出したいし。

 その第1歩なのだ。


「サーシャ!!!」

「カイル?」

「俺、絶対王都に行くから。一緒に冒険者しような!」

「う、うん。無理はしないでね?」

「サーシャ約束だ」


 小指が差し出される。

 子どもか。

 仕方ないから小指を絡める。


「はい、はい、約束」

「手紙くれよな」

「分かった分かった」

「子ども扱いしただろ!全く……気をつけて」

「うん。じゃあね」


 タリバさんがニヤニヤして待っている。

 私がたどり着くと私の両親に頭を下げた。

 両親も深く頭を下げている。

 用意された馬車に乗り込むとすぐに馬車は出発する。

 私は振り返って大きく手を振った。


「いってきまーす!」

「元気だねぇ」

「元気だよ。元気でいなきゃいけないんだ!」

「それもそうさね」


 零れた涙は見ない振りをしてくれているようだ。

 もう後には引けない。

 私は私の道を歩くんだ。

 王都まで一直線。


 学園はどんな人がいるか分からないけどワクワクする。

 どうぞ良いお貴族様がクラスメイトにいますように。


サーシャが王都に出発したところで一旦切ります。

次はカイル目線

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