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第一章 第七話 『救助』

「思った以上にジメジメしていますね」

「そうだな。しかし……腐った臭いがしないか?」

「気のせいでしょ?」

 しかし俺もそれは感じた。入った瞬間腐った臭いがした。しかし……ここはカエル形のモンスターや魚形のモンスターがいる。きっと死んで腐ってこのような臭いがしたんだろう。しかし……周りには巨大なカエルや魚が浮いていて気持ち悪い。しかもあるくと地面がヌメヌメしている気がする。これは女性は入りたくないだろ。これはさすがにキツイ……。しかしエリエンヌさんは顔色一つ変えないで歩いている。これが慣れなのかな?

「エリエンヌさん、あそこにモンスターの群れがありますよ。」

 向こうの道に不自然にモンスターがたまっていた。これは若干怪しいな。

「放っておけ。と、言いたいところだが……調査もあるから見に行こう。」

 近づいてみる。俺はそこのモンスターのところにいった。生臭さッ!! これはきつい!! 臭いだけで気絶しちゃいそう!! そこの中心にはヌメヌメになって半泣きになっている猫耳をつけている少女がいた。助けないと!!

 助けますか?

>はい

 いいえ

 なんでRPG風?しかも選択肢でいいえ選んだらどうなるんだよ!!

『18禁ルートに……』

 ちょっと自重しろ作者!! というか作者! てめぇ未成年だろ!!

『気にしない、気にしない』

 というかなぜこんな選択肢を。

『この際だからこの話をカオスにしようと』

 それは最低だ!!

『はやく助けないと大きなお友達が喜ぶ18禁ルートになるぞー』

 おぼえてやがれ!!

「エリエンヌさん助けましょう!!」

「ああ、当たり前だ!!ここで見捨てたら騎士の名が廃る!!」

 敵がこっちを向いた。本能的にこっちの様子を感じたんだろう。大体……25ぐらいいる。これぐらいならなんとかなるだろう。

「行くぞ!! 召喚!!」

 俺はハンマーを召喚する。というか……なぜハンマーなのかな?俺は刀系統の武器が得意なのに。しかしこのハンマーはかなり手に馴染む。まるで昔から使っているかのように馴染んでいる。とても軽い気がする。

「二手に分かれて撃破するぞ! 私は右を! コウイチは左を頼む!」

「了解!!」

ハンマーを振るう。ハンマーが当たったモンスターがつぎつぎひしゃげていく。中には脳やら内臓が飛び出ているモンスターもいる

「おぇぇ……」

 気分がよくない……初めて見る臓器。これで喜ぶやつがいるのか……俺は吐き気しかしない……アタマモイタイ……モンスターだとわかっているのに人間をころした気分になってくる。

「大丈夫か! コウイチ!」

 エリエンヌさんは敵を蹴散らしながら話す。平気でいられるのがすごいと思った。

「初めて殺したので……もう気分が悪くて」

「初めてモンスターを殺したのか?」

「ええ、だからです。よく平気でいられますね?エリエンヌさん」

 少し皮肉をまぜていった。殺す事にためらいがない騎士さんに。

「いや私も慣れない。しかし……殺さなければこっちが殺される。それを理解しろ」

「でも……俺は……」

「徐々にでいい。別に慣れなくても良いんだ。自分が死ななければいい」

「騎士っぽくない発言ですね……」

「ふふ、名誉のために死ぬのは頭の固い年寄りだけだ。生きていれば必ず取り返せるんだから私は精一杯生きようとしている」

「イメージが変わりましたよ」

「どういうことだ?」

「いえなんでも」

 気がついたら右側にいた敵が少なくなっている。エリエンヌさんは喋っている間にもきちんと倒していた。俺も覚悟を決めないと……

「いけるか?」

「ええ、もう大丈夫です。ありがとう。エリエンヌさん」

「き、きにしなくていい! それよりもさっさと敵を倒すぞ!」

「はいはいー了解です。エリエンヌ様ー」

 真っ赤にしている。これはおもしろい・・・これから時々からかうことにしよう。

 俺はハンマーを振るう。一振りで敵を粉砕する。やっぱり臓物をみるのにはなれないが少しはマシになってきた。

「これでおしまいだ!」

 そして俺は最後の一体を叩き潰す。潰した感触は気持ちよくは無かった。

「ご苦労様。はじめてのモンスター戦にしては行動がスムーズだったな」

「そうですか? ありがとうございます」

「さてそろそろ先に進もう」

「ん?何か忘れていませんか?」

 何か忘れている気がする。そうモンスターの群れと戦った理由だ。

「あ! 大丈夫!!」

そう猫耳少女を忘れていた。

「……ま……」

「ん? どうしたの?」

「おまえがふっ飛ばさなきゃ!こんなことにはならなかったんだにゃぁぁぁああああああ!!!!!」

「フゲホ!!」

いきなり猫耳少女にアッパーを食らわせられた。そうそれはまるで龍が天に昇るような勢い―――じゃない!!

「おまえ誰だよ! 折角助けたのに人違いでアッパーするなんて!!」

「まったく! 人のことハンマーで吹っ飛ばしたおきながら!!」

「え? ナンノジョウダンデスカ?」

 一人だけ吹っ飛ばした記憶がある。でもあいつは男だった。こんな可愛い子じゃないさ! って現実逃避はやめておこう

「どうして亜人の少女なんだ? まえ私を襲おうとしていたときは男じゃなかったか?」

「じ、じつは……あたしの一族は変化の珠と呼ばれる魔法具があるんだにゃ.

それでーそのー男なら一緒に寝れるかなーと」

「そうか、なるほど。私はその少女姿のほうが可愛らしいくて抱きしめたいのだがな……」

「ま、とりあえず俺質問あるんだが」

「なんにゃ? 変態スケベ人間?」

「へんた――まぁいい。どうしてここにいるんだ? どうやら場所から見てついたばっかりに見えるが」

「んにゃ……実は変化の珠を落としたのにゃ。だから探しに来たのにゃ」

「そうかー……なら俺たちはこの先に進むから持ってきてやるよ」

「そうだな。手間を考えてもあんまり手間も掛らないからな」

 エリエンヌも同意する。こちらも時間を余分にとるわけにはいかないためだろう。

「いやだめなのにゃ、あたしの一族以外が触れると熱を発生させるのにゃ」

「そうなのか……エリエンヌさんはどうしたらいいと思います?」

「私は……一緒に来てもいいと思う。戦力の足しにはなるだろう」

 エリエンヌは一瞬考える素振りを見せたがすぐに結論をだした。

「しかし……魔法は使えるのか?猫の亜人は一般的に魔法の能力が人間よりも高いというが……」

「もんだいないにゃ!このすがただと魔法力が低いんにゃけど前衛さんが時間さえ稼げば複合魔法程度ならちょちょいのちょいだにゃ」

「複合魔法ってなんですか?エリエンヌさん」

 エリエンヌさんと猫少女が驚いたように口をあける。何かおかしいこと言っただろうか?

「複合魔法とは二つ以上の魔法を同時に操り混ざり合わせ発動する高等魔法技術だ。並大抵の人では発動できないな。学園で使えるのは会長と教師の一部ぐらいだろう。しかし猫の亜人は集中力が人間より格段に高いらしいからほとんど使えるだろう」

「いやそんにゃことないよ?努力しないと身につけられないからにゃ。一応これでもあんたらよりは年上だから唱えれるのはあたりまえにゃ」

「実年齢は?」

「125――じゃない!! 女に年齢聞くにゃ!!!」

「ぐふ!!」

 な、なるほど125歳かおぼえておいたぜ……

「遊んでないで行くぞ、猫とコウイチ」

「はいにゃー」

「了解です」

 猫耳少女を仲間に加えて俺達は洞窟の先に進む。この腐った肉の臭いを少し気にしながら……



「毎回お約束ぅぅー!! ファニアスちゃんの用語解説コーナー!! っていってるけど・・・なんで五話と六話に出番ないの!? 答えなさい作者!!」

「いやーすみません出し忘れて」

「ぶー許さないよー、というわけで勝手にゲストをつれてきたよ!!」

「え!? 誰」

「というわけでー今回はクリスちゃんだよー」

「ちょっと作者!!私は一応ヒロイ――じゃなくマスターなのに出番がないの!?」

「だって……しかたないじゃん。この話が終ったらクリスの出番増えるんだから」

「なら早く終わりなさい! 命令だわ!!」

「ぶーぶー」

「まぁ今回は複合魔法の説明を……」

「それはエリエンヌさんが解説した」

「……ファントムミスト!」

「な、なにこれ!にぎゃぁぁーー」

「それじゃ今回はファニアスと」

「クリスがお送りしましたー」

「「次回もお楽しみにー!!」


注)ファントムミスト 相手が最もおそれる幻惑を見せて相手を精神的に追い詰める魔法

うわぁ……更新遅くなってすみません。

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