魔法が使えたら→生還 魔法が成功しなかったら→死
「本に書いてあった通りなら、私には風・光・結界の魔法に特性がある…」
「なら…!」
「まるには、指一本触れさせない…!」
「ちょ、邪魔なんですけど?そこどいて?」
「どかないっ!!」
「はぁ?死にたいの?」
「まるを…」
「そいつ、家族居ないんでしょ?なら、お前が死んだらお前は悲しんでくれる人がいるけど、アイツが死んだ方が周りへの被害は少ない。お前が逃げた方がメリットあるだろ?」
「それでも…」
「それでも、まるを…守りたいのっ!!!!!!」
そう言った瞬間…私の手が光り出し…
「結界…?!」
「んな訳っ!一般人には使えねーよ!」
「ンーっ…!はぁっ!」
「それ…は…!」
「ちっ!今回は見逃してやる!痛い目見るぞ!」
「まる、やったよ!死神撃退したよっ!!」
「すごい、すごいよ、あけみ!魔法も、使えて…」
「うんっ!でも、もっともっと強くなるよ…決壊だけじゃ、勝てないから!」
「…うん!頑張れ、あけみ!」
◆◆◆
「結界は守るだけじゃなく攻撃にも…硬いから、ハンマーや剣にできそう。風を使えば、宙に浮けそう。回復魔法は、極めるだけ…特性が無い魔法も、努力して使えるように…」
あれから二年後…中学一年生になった頃には、もう、立派な魔法使いに…慣れたと思う。
「不思議な事に、あの人も襲って来ないし。もっとやらなきゃ」
「これをこうすれば…出来た!やった、全属性…!」
「自作魔法も結構あるし…これなら負けない…よね?」
『プルルルル プルルルル』
「もしもしまる?どうしたの?」
『あけ……ズザッ……が…ぃ、何して……ザザ…たす…ザザザザ…またあいつ…プチッ』
「もしかして…ンッ」
結界をまとい、風邪で空を飛び、上からまるを見つけ…
「大変っ!今行くから…まるっ!」
「きゃはっ!ずっと来ないで油断させてからドーン!これならあいつも来れない…ん?あんた、何してんのよ」
「あけみ…またあの人が…」
「なにやってんの?!今すぐ切りなさいよ!」
「あっ…」
「ふふ、これでやっと回収出来…」
「まるの魂を回収するなんて許さないからっ!」
「あけみ…ありがとうっ!」
「いくよ…」
◆◆◆
一方、その頃のひまりは。
「ハッ!ハァッ!」
意外なことにひまりは剣道をやっているのである。
「ハァッ!あれ?なんか…きゃ?!」
空間の歪みが起きて…死神の上に落とされたのである。
◆◆◆
「きゃあああああああああああああああああっ?!」
「ひまりっ?なんで、剣…」
「イダっ?!なにすんのよ!こいつもアンタらの仲間?厄介なの呼んでくれたわねっ!」
「ごめんなさい…」
「ううん、逆にありがとう…この人、すっごい悪い人なの」
「っ……はあああああああああああああっ!」