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四話 エクセレート ③

拙い文ですが楽しんで貰えたら幸いです。

Side 〜 南の小島 〜



星夜がお空に旅立った後、辺りは大騒ぎになった。


「何で空飛んでるの?」


「これは夢だ、これは夢だ・・・・」


軽くパニックに成っているクラスメイト達に


「はい、注目。 色々言いたい事も聞きたい事も有るかと思うけど後で説明するから、今は取り敢えず火を興してキャンプの準備をします」


俺 、如月 命は、クラスメイト達に拡声器片手に指示を出す。


辺りが暗くなる前に色々準備しないといけない、第一に燃えそうな物を集める。

幸い砂浜には漂着物が有りその殆んどか木や竹等、焚き火の燃料に成る物ばかりだったので一先ず安心出来る。

普通飲み水の心配をする方が先だと思われがちだけど周りが海のなのだから様々な方法で真水を造る事が出来る。

海水を蒸留して真水を造る為には日中は太陽光を使えるがもうすぐ夜に成るのでその方法は使えない、しかし火が有れば幾つかの方法が使える。

正直そこまで心配する必要も無いが焚き火が有るに越した事は無いので竈も造る事にした。

幸い竈の材料の石もそこら辺にゴロゴロしている。


「まず、六人一組に成って今いる人員を3つに分けます。 1つ目の班は焚き火をするための竈造り、2つ目の班は燃料にする薪集め、3つ目の班は俺とこの近くで食料調達、理莉愛先生と運転手のお二人も協力お願いします」


日没迄時間がない、俺と理莉愛先生、松竹梅トリオ、運転手の1人堀さんの6人で辺りを探索する事を提案すると理莉愛先生が


「私を6人で無理矢理襲うつもりねっ、だけど先生屈しないわっ・・ 」


そんな妄言を言い出した、この人の頭の中はどうなっているのか・・・ 星夜の日頃の苦労が伺い知れる。

取り敢えず食べれそうな物を集めるため浜辺を後にする。

はぐれない様に注意して6人で密林を探索するが・・・ 碌な物がない。

テレビ番組の様に都合良く食料が見つかったり飲み水が見つかったり、現実じゃそんな事は有り得ない。

俺の経験からいくと1日歩き回って小さい謎の木の実が一個・二個とかざらに有る。

むしろ何も無い時の方が多い、そんな時は木の皮や根を食べる。

また、食べれそうな物が毒だったり、あからさまに毒持ってそうなのが食べれたり・・・。

大体、最近のサバイバル系テレビ組はやらせなのが見え見え過ぎる。

無人島なのに新しい轍の痕が有ったり、“数十年間無人島等“の中途半端な無人島だったり・・・本気でやるなら誰も足を踏み入れてない未開の無人島を探して、そこに全裸で放置してこそサバイバルだと思う。

当然道具も無し。

出演者が安全安心で行うサバイバルは只楽しいだけの“レジャー“で本当の“サバイバル“じゃ無い。

もっと、もっと出演者を限界ギリギリまで追い詰め・・・ 話が逸れた。

周りを見ても食べれる物が少ない。

サバイバルの素人相手にいきなり木の皮とか根っ子は無理だろうし・・・ 最悪、少しだけ神経毒が有る葉っぱの海水茹でとかならギリギリ行けるかな?

そんな事を考えていると声を掛けられた。


「如月大丈夫か? 具合悪いなら浜に戻ってて良いぞ」


そう声を掛けて来たのは意外にも松本だった。

こいつは普段周りに優しいのに 星夜 だけに色々嫌がらせしたり無駄に絡んだりしている。

その理由を知ってる俺は、人知れず頭を悩ませていたりする。


「大丈夫、少し考えて事してただけだから。しかし、録な物がないな・・。虫も居ないし無毒で食える物が少ない」


「えっ・・、何言ってんの?かなり果物とか実ってるけど・・・」


「いやいや二十人分要るんだよ。全然足りないし、周りに有るのは毒性の強い果物ばかりだし・・・」


「お前詳しいな」


「昔取った杵柄だよ」


俺達の国では当たり前だが“安全安心の果物“しか店に並ばない、しかし野生の果物には強い毒性を持つ物が多々有るので、無闇やたらに食べると死ぬ事が有る。


「取り敢えず今夜は手元に有るお菓子とかでしのぐしか無いか・・・」


腹は膨れ無いけど飢える事は無いだろう。


「飲み水はどうする?」


「全員お茶とか何かしら飲み物少しは持ってるでしょ?最悪俺がどうにかするよ」


収穫ゼロで砂浜に戻るのは心が痛むので数は少ないが食べれる果物を少し収穫していく。

時折理莉愛先生が


「あの木の影で私を押し倒すつもりなんでしょ? そして私はあられもない格好にされて・・・」


等とほざいてる。

マジで星夜は日頃この人をどうやって制御してるんだろう不思議でならない。

砂浜に帰ると3つの竈が準備されていて中々の出来だった。

食料の少なさに文句を言われたけど理由を説明すると納得して貰えた。

密林探索の途中燃えやすい木の皮等幾つか回収しておいたので竈に薪を組み火を付ける準備をする。


火種(ライター)


魔法を使い薪に火を付けると周りが又騒ぎ出した。


「落ち着けって、ちゃんと説明するから」


少しずつ火を大きくしていき周りも落ち着きを取り戻した頃には日も暮れていた。

3つの竈にそれぞれ数人づつ座り俺の方を見ている。

正直気が滅入る、一体何処から説明すれば良いのか解らない。

俺達の事、今の現状、そしてこの世界の事・・


(星夜の奴もしかしたら説明するのが嫌でさっさと助けを呼びに行ったじゃ・・・)


そんな事を考えていると


「みこりん、私も一緒に説明するから元気出して」


そう桜が言ってきた。


「じゃあ私も、そっちに参加しようかしら」


理莉愛先生も続く・・・・

この二人も、今この現状を正確に理解しているので心強い。

俺、桜、理莉愛先生の三人がクラスメイト達の前に立つ。


さぁ、話そうかこの世界・・・・


『異世界エクセレート』の事を・・・




まだまだ頑張りますよ。

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